VIVANTロケ地まとめ|バルカ共和国やモンゴル撮影地のモデルを解説

夕暮れのゴビ砂漠を、ラクダの隊列が砂丘づたいに静かに進んでいく壮大な光景 ロケ地・紹介
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『VIVANT』のロケ地は、架空国家「バルカ共和国」の場面が主にモンゴル、主人公・乃木憂助の故郷が島根県という二大舞台でできている。そしてバルカ共和国のモデルは、モンゴルだ。

これが、検索してたどり着いたあなたへの、僕からの最初の答えだ。

本作は2023年7月16日から9月17日まで、TBS日曜劇場で放送された全10話のオリジナルドラマ。主演は堺雅人で、1話あたり1億円という日曜劇場では破格の制作費が投じられたことでも知られる。

夜更けに画面越しで見たあの砂漠のシーンが、僕の胸を強く揺さぶった。あれは一体どこなのか——気づけば僕は、地図を片手に夜通し調べていた。

この記事では、堺雅人主演ドラマ『VIVANT』のロケ地を、モンゴルと島根の両面から整理しながら、「バルカ共和国のモデルはどこか」という核心まで、確認できた事実と、僕なりの解釈を分けて書いていく。2026年に控える続編のロケ地という“新しい話”にも、最後に触れたい。

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VIVANTのロケ地はどこ?モンゴルと島根が二大舞台

まず全体像を言い切ってしまおう。

『VIVANT』のロケ地は、大きくモンゴルと島根県の二つに分かれる。

バルカ共和国の砂漠や首都の場面はモンゴルで、乃木憂助(堺雅人)の生まれ故郷を描くシーンは島根県で撮られた。これは確定した事実だ。

※画像はAIによるイメージ

撮影規模については、報道から確かな数字が見えてくる。

NEWSポストセブン(週刊ポスト系)の取材によれば、モンゴルロケは2か月半に及び、ロケ隊はハイエースやマイクロバス、機材トラックなど40〜50台。ウランバートルを起点に、ゴビ砂漠、そしてチンギス・ハーン生誕地とされるヘンティまで、総移動距離は1万キロを超えたという。

主演の堺雅人は、この長期撮影をほぼ“完走”したとも伝えられている。

阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司、二宮和也といった俳優陣が集い、約250人規模のキャストとスタッフ、そして馬やラクダ、山羊、羊が撮影に動員されたと各種メディアが報じている。

灼熱の太陽に砂嵐、1日の気温差は30度近く。電気もガスも水も限られたゲルでの寝泊まり——その過酷さは、複数の現地スタッフ証言からも裏づけられている。

筆者として注目したいのは、この過酷さが「演出」ではなく「実体」だった点だ。1話1億円という制作費は、こうした物理的なロケの困難を押し切るためにこそ必要だったと、僕は考えている。画面の砂埃に宿る緊張感は、その投資があって初めて成立しているのだ。

バルカ共和国のモデルはどこ?地図に隠された「拝借」の真実

「バルカ共和国のモデルはどこか」——これが、多くの人が一番知りたい問いだろう。

結論から言えば、モデルはモンゴルだ。ただし、それだけでは説明しきれない仕掛けがある。

※画像はAIによるイメージ

文化人類学者でモンゴル研究者の島村一平氏が、文春オンラインの連載で詳しく分析している。

それによると、作中の設定でバルカ共和国は「モンゴルとカザフスタンの間」に位置することになっている。

しかし現実のこの一帯は、ロシア連邦アルタイ共和国(北)、モンゴル国(東)、カザフスタン(西)、中国・新疆ウイグル自治区(南)の4か国が、エックス状の国境線で隔てられた地域だ。そもそもモンゴルとカザフスタンは、直接は国境を接していない。

島村氏が見抜いたのは、バルカ共和国がモンゴル・カザフスタン・ロシアの3国から少しずつ領土を「拝借」して創られているという点だ。作中の地図では、この3国の領土が現実より少しだけ小さく描かれているという。

一方で、中国との国境線だけは現実とほぼ一致している。島村氏はこの事実から、架空国家を“建国”するにあたり制作陣が現実の中国に配慮したのではないか、と推理している。これはあくまで研究者による推論であり、制作側の公式説明ではない点は押さえておきたい。

ここに、僕は作り手の周到さを感じた。島村氏が結論づけるように、バルカは「モンゴルに似せながらも、モンゴルではない国」。その絶妙な距離感こそが、物語のリアリティを支える土台になっている。

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アド砂漠の正体はゴビ砂漠|“悪魔の砂漠”の意味とは

第2話で乃木たちがバルカ警察の追跡をかわすため、命がけでラクダで横断した「アド砂漠」。

あの地獄のような砂漠の正体は、ゴビ砂漠だ。情報量が多いので、3つのポイントに分けて整理しておく。

※画像はAIによるイメージ

「アド」の意味

「アド」とは、モンゴル語で「悪魔」を意味する。つまりアド砂漠とは、文字どおり「悪魔の砂漠」だ。

なお島村氏によれば、作中でアド砂漠があるとされる場所に実際の砂漠はなく、3000〜4000メートル級のモンゴル・アルタイ山脈が広がっているという。撮影地としてのゴビと、設定上の位置はずれている、ということになる。

ゴビの規模

「ゴビ」という言葉自体が固有の地名ではなく、モンゴル語で「植物のまばらな礫漠地帯」を指す普通名詞だ。

  • 年間降水量はおよそ130mm程度
  • 東西2500km、南北1500kmにおよぶ
  • 総面積は約130万平方キロメートル(日本の国土の3倍以上)

世界で最も人口密度が低い国モンゴルの中でも、最も人がいない地域がゴビだ。

歴史の記憶

歴史上、多くの中国王朝の軍勢が、騎馬遊牧民の偽装撤退に誘い込まれ、水や食料を断たれてこの砂漠で命を落としたと伝えられている。

ドラム(富栄ドラム/声・林原めぐみ)が逃げ出すのも無理はない。ここはただのロケ地ではなく、無数の人間を飲み込んできた“本物の地獄”でもあったと、僕は受け止めている。

VIVANTロケ地ウランバートル|聖地巡礼スポット一覧

「バルカの首都クーダンは、どこで撮ったのか」——その答えの多くが、モンゴルの首都ウランバートルに集まっている。

ファンが実際に歩ける“聖地”として、ここを押さえておきたい。

※画像はAIによるイメージ

主なロケ地を、わかりやすく整理してみよう。

  • スフバートル広場(チンギスハーン広場):政府宮殿前のこの広場が、バルカ首都クーダンの中心地として登場。乃木がスーツで歩く印象的な場面の舞台
  • 国立ドラマ劇場(オペラハウス):クラシックな建築が「バルカ国際銀行」に。現地では演劇やバレエの会場でもある
  • セントラルタワー:GFL社のオフィスビル。乃木とアリの交渉シーンの舞台
  • チンギス・ハーン国際空港:2021年開港の新空港が、バルカ国際空港として何度も登場
  • ザイサン・トルゴイ:市内を一望できる丘

このほか、最初に堺雅人が歩く砂漠は南ゴビ・ホンゴル砂丘とされ、洞穴のシーンはゴビのバヤンザグ(炎の崖)。テロ現場の撮影はナライハの炭鉱跡地で、モンゴルロケ最終日に行われたと公式SNSが明かしている。

実はこの聖地巡礼、すでに日本旅行など大手旅行会社がモンゴルのロケ地ツアーを組むほどの人気だ。撮影に同行した通訳ガイドが案内するプランまで登場しており、ドラマをきっかけにモンゴルを訪れる人が増えていると報じられている。

島根県が乃木憂助の故郷|松江・出雲・奥出雲のロケ地

意外に見落とされがちだが、『VIVANT』のもう一つの心臓部は島根県だ。

島根は乃木憂助の出身地として、彼のルーツを描く重要な舞台になった。

※画像はAIによるイメージ

監督の福澤克雄氏は、島根との縁は過去作からの撮影を通じて深まったと語っている。その積み重ねが、本作の重厚な原風景を支えている。

主な島根ロケ地は、次のとおりだ。

  • 松江城(国宝):乃木と同期・山本が語り合うシーンなど
  • 出雲大社(神楽殿):乃木の両親・卓(林遣都)と明美(高梨臨)が結婚式を挙げた回想場面
  • 本庄小学校:中海を背景にしたシーン
  • 旧大谷小学校:木造校舎が児童養護施設「丹後つばさ園」として
  • 櫻井家住宅(可部屋集成館):奥出雲にある乃木家として
  • 鬼の舌震:父・卓が学生時代に川辺で勉強する回想シーン

奥出雲の美しい棚田沿いをパトカーが走るシーンも、ここで撮られた。製鉄の地として知られる奥出雲の「たたら」の風景が、乃木家の物語に深い陰影を与えている。

派手な海外ロケに目を奪われがちだが、筆者としては、島根のこの静かな描写こそ物語の背骨だと考えている。

その根拠は具体的だ。乃木という人物の核——両親の結婚、父・卓のルーツ、施設で過ごした幼少期——を語るシーンは、ことごとく島根で撮られている。壮大なゴビが「乃木が今いる場所」なら、静謐な奥出雲は「乃木が来た場所」。この振れ幅があったからこそ、彼の内面が立体的に見えてくるのだ。

VIVANTのモンゴル語と俳優たちの挑戦

ロケ地と並んで触れておきたいのが、「言葉」の話だ。

バルカ国で話される言語は、実際にはモンゴル語であり、俳優たちはこの難しい言語に大いに苦労したという。

※画像はAIによるイメージ

第1話のエンドクレジットにはモンゴル語指導者の名前が記載されており、現地の視聴者からも発音の正確さが評価された。二階堂ふみのモンゴル語は特に高く評価され、堺雅人については「ビジネスのために勉強した人らしい説得力がある」といった声がSNSで広がった。

俳優陣の挑戦も実を結んだ。バルカ共和国の外務大臣・ワニズを演じた舞台俳優・河内大和は、これがドラマ初出演だった。

各報道によれば、シェイクスピア作品を中心に20年以上のキャリアを積んだ実力派で、福澤監督が堺雅人・役所広司・阿部寛に並んで存在感を示せる俳優を探した末に抜てきされたという。

一本の作品が、人と言葉、人と国の距離を縮めていく。河内の歩みは、その底力を静かに証明していると僕は思う。

【新情報】VIVANT続編のロケ地はアゼルバイジャン|2026年放送

ここからは、まだあまり整理されていない“次の話”をしたい。

『VIVANT』の続編は、2026年7月26日からTBS日曜劇場枠でスタートする。これはスポーツ報知などが報じ、TBSが2026年3月31日に正式発表した確定情報だ。

※画像はAIによるイメージ

注目すべきは、続編が日曜劇場では異例の2クール(半年間)連続放送になる点だ。前作は2023年夏に視聴人数6000万人超を記録した社会現象であり、その期待値が長尺フォーマットを成立させた格好だ。

そしてロケ地は、前作のモンゴルからアゼルバイジャンへと移る。前作キャスト26名が続投し、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、そして“ドラムの声”林原めぐみの参加も発表されている。

技術面でも新しい挑戦がある。TBSは2025年10月、自社制作ドラマとして初めて、本編映像の一部にGoogleの生成AI技術「Veo 3」を導入すると発表した。ロケの絶景と最新技術が、どう同居するのか。

なお、続編のアゼルバイジャンロケでは、2025年8月に資材運搬車両が走行中に転落し、運転手1名が亡くなる痛ましい事故も起きている。大規模ロケが背負うリスクの重さを、僕たちは忘れてはならないと思う。

筆者の考察|なぜVIVANTは“架空国家”を選んだのか

ここからは、筆者としての私見を率直に書かせてほしい。

『VIVANT』のロケ地がこれほど話題になった理由を、僕は「絶景だったから」だけでは説明できないと考えている。核心は、なぜ制作陣が実在国ではなく「バルカ共和国」という架空国家を立てたのか、という設計思想にある。

架空国家を採用する利点は、少なくとも三つあると僕は分析している。そしてそれぞれは、作中の具体的な描写に紐づいている。

第一に、政治的リスクの回避だ。バルカでは国際テロ組織「テント」が暗躍し、地方警察は汚職にまみれている。第1話で乃木がアル=ザイールへの返金交渉に向かった際、地元警察へ賄賂を渡す羽目になる場面は象徴的だ。こうした「腐敗した政府・警察」を実在国に当てはめれば外交摩擦は避けられない。架空の器に注げば、それを回避できる。

第二に、地理を自由に改変できることだ。島村氏が指摘したとおり、バルカは3国の領土を少しずつ縮めて成立している。実在の国境では不可能な「都合のよい地図」を、架空国家なら堂々と描ける。

第三に、歴史と政治をゼロから創造できる自由だ。バルカは4民族が過去に対立し内戦に陥った、という重い設定を背負っている。こうした歴史を脚本の必要に応じて設計できるのは、架空国家ならではの強みだ。

この「架空国×実在ロケ」という手法自体は、世界のスパイ・冒険ものでは古くからの定石でもある。実在の風景に虚構の国名をかぶせることで、観客は「どこかに本当にありそう」というリアリティと、「現実とは違う」という安全圏を同時に手に入れる。

『VIVANT』が巧みだったのは、島村氏が見抜いたように、中国の国境だけを現実に近づけることで、その虚実のバランスを調整した点だと僕は受け止めている。

経済的な波及も見逃せない。確認できる範囲でも、日本旅行をはじめ複数の旅行会社がロケ地ツアーを組み、現地の観光に追い風が吹いている。エンタメが一国への関心を生み出す——その連鎖は、数字以上に大きな文化的影響だと個人的には考えている。

そして物語は、舞台をアゼルバイジャンへ移して続いていく。筆者として最も注目しているのは、モンゴルや島根で築いた「土地の記憶」を、続編がどう引き継ぐかだ。ロケ地は単なる背景ではなく、登場人物の人生そのものを映す鏡になりうるからだ。

まとめ|VIVANTロケ地とバルカ共和国モデルの全体像

最後に、この記事の要点を数行で振り返っておこう。

『VIVANT』は2023年にTBS日曜劇場で放送された全10話のドラマで、ロケ地はバルカ共和国の場面が主にモンゴル、乃木憂助の故郷が島根県という二大舞台で構成されている。

バルカ共和国はモンゴルをモデルに、カザフスタン・ロシアの領土を少しずつ拝借し、中国の国境だけは現実に近づけて創られた架空国家だ。この地図分析は、モンゴル研究者・島村一平氏が文春オンラインで示したものだ。

アド砂漠の正体はゴビ砂漠であり、「アド=悪魔」というモンゴル語が、あの過酷な映像に深い意味を与えていた。

そして2026年7月26日からは、舞台をアゼルバイジャンに移した2クール連続の続編が控えている。あの砂漠と星空の記憶が、新しい土地でどう描かれるのか。僕は静かに待っている。

よくある質問

VIVANTのバルカ共和国はどこの国がモデル?

モンゴルがモデルです。研究者・島村一平氏の文春オンラインでの分析によれば、設定上はモンゴル・カザフスタン・ロシアの領土を少しずつ「拝借」して創られた架空国家で、中国との国境線だけは現実にほぼ一致しています。

VIVANTのアド砂漠はどこで撮影された?

モンゴルのゴビ砂漠です。「アド」はモンゴル語で「悪魔」を意味し、作中では「悪魔の砂漠」として描かれました。研究者の指摘では、設定上の位置に実際の砂漠はなく、撮影地としてゴビが使われています。

VIVANTの日本国内のロケ地はどこ?

主に島根県です。乃木憂助の出身地として、松江城、出雲大社、本庄小学校、旧大谷小学校、櫻井家住宅(可部屋集成館)、鬼の舌震、奥出雲の棚田などで撮影されました。

VIVANTの続編はいつ放送される?ロケ地は?

スポーツ報知などの報道とTBSの正式発表によれば、続編は2026年7月26日からTBS日曜劇場枠で、異例の2クール連続放送が予定されています。ロケ地は前作のモンゴルからアゼルバイジャンに移り、前作キャスト26名が続投します。

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