話題のドラマ『マイ・フィクション』全話ストーリー解説!キャストや元ネタ情報も網羅

夕暮れの公園で、笑い合う三人家族の背中を遠くから見つめて立ち去ろうとする男性 国内ドラマ

『マイ・フィクション』最終回で、伊川正樹の正体・二宮祐介は、由梨たちの記憶から自分を消して去りました。

2026年7月5日から8月23日まで全8話で放送された、玉森裕太主演のオリジナルサスペンス・ラブストーリーです。この記事では最終回の結末、伊川正樹の正体と二宮の本当の目的、室谷の生死、全話あらすじ、キャスト、放送情報までをネタバレ込みで整理します。

なお、主人公は前半「伊川正樹」、正体が明かされた後は「二宮祐介」として描かれます。この記事でも伊川正樹(=二宮祐介)と考え、真相パートでは「二宮」と表記します。

『マイ・フィクション』最終回の結末は?二宮が選んだラスト

二宮は由梨の記憶を津村との本来の人生へ戻し、自分の存在を消して立ち去りました。

夜更けにこのラストを見届けたとき、僕の胸に残ったのは、救いと呼ぶにはあまりに静かな痛みでした。僕は放送後、TVerで第1話から見返して伏線を確かめながら、この記事を書いています。

第7話の賢人誘拐はどう決着した?

第7話で逃走した室谷は賢人を連れ去りますが、すぐに解放します。ところが室谷の投げた鉄パイプで棚が倒れ、賢人はその下敷きになり大ケガを負いました。

賢人の血液型は珍しいB型のRhマイナス。同じ血液型だという津村が輸血を申し出て、賢人は一命を取り留めます。この輸血が、津村と賢人の血のつながりを示す大きな手がかりになりました。

最終話では、辻元から連絡を受けた津村が逃げた室谷を確保します。津村は室谷を殺さず、ペルソナ・シフト・プログラムで何をされたか証言させようとしました。

しかしそこへ現れた香坂が津村に銃口を向け、室谷の身柄を渡すよう迫ります。上層部に揉み消されるだけだと言いながらも、言いなりになるつもりはないと告げる香坂。その真剣さに、津村は室谷を託しました。

最終回で明かされた7年前の真相

  • 7年前、由梨と津村は婚約していた
  • 津村を逆恨みする室谷が部屋に侵入し、由梨を襲った
  • 必死に抵抗した由梨が室谷を殴り、室谷は倒れた
  • 津村は自分が罪をかぶると決め、由梨を「犯罪者の妻」にしないため二宮に託した
  • 二宮は由梨の記憶から津村を消し、自分との結婚生活に置き換えた

二宮は「自分と由梨は、ただの小学校の同級生だ」と告白します。夫婦だった事実はなく、賢人も二宮の子ではありませんでした。

「君に、俺だけ見ててほしかった」。この一言に、善意と独占欲が最初から絡み合っていたことが凝縮されています。

由梨の母の火事と、津村との因縁

さらに重い因縁も明かされました。幼い由梨の母は、火事の家に取り残された子どもを助けようとして亡くなっています。その助けられた子どもこそ、幼い津村でした。

由梨は母の死を自分のせいだと思い込み、笑わなくなっていました。見かねた伯父・藤谷治が二宮に頼み、その記憶を消してもらっていたのです。

津村は治のカウンセリングを受けて育ち、のちに高校生の由梨の家庭教師として出会います。由梨は「私を愛したのは母への償いだったのか」と問い、津村は本当に愛していたと答えました。

僕はここで、この物語の恋が最初から“誰かが消した記憶の上”に建っていたことに気づき、背筋が冷えました。二宮の書き換えは、実は二重目の改ざんだったのです。

由梨の答えと、二宮が選んだ「自己消去」

公園で由梨は、二宮と賢人と過ごした日々は幸せだったと伝えます。そのうえで、まだ愛しているけれど許せない、と涙を流しました。

悲しい記憶だけを都合よく忘れる自分は、自分ではない。由梨はそう言い切り、二宮を抱きしめます。その瞬間、二宮は泣きながら彼女に薬を打ちました。

後日、二宮は由梨・津村・賢人が家族として歩く姿を見つめます。すれ違いざま、賢人だけが振り返り、かつて二宮とよく歌っていた歌を口ずさみました。

僕はこのラストを、贖罪とも支配とも読める“二重の結末”だと受け止めています。由梨が「忘れたくない」と言ったのに、最後に記憶を決めたのはまた二宮だったからです。

※画像はAIによるイメージ

伊川正樹の正体は?二宮祐介が「被害者」から「首謀側」に反転するまで

伊川正樹の正体は、2年前に死んだとされていた二宮祐介本人。記憶移植を扱うニューロヴァイス社の研究員でした。

序盤は「記憶を奪われた被害者」に見えた主人公が、なぜ「すべてを操った側」になるのか。作中の回想を時系列で並べるとこうなります。

  • 9年前(第7話の回想):PTSD患者を救うため記憶改ざん技術を生んだ二宮が、社長から室谷の記憶改ざんを指示される
  • 8年前(第6話の回想):香坂が警察上層部から「ペルソナ・シフト・プログラム」の存在を知らされ、協力を迫られる
  • 7年前:室谷事件の後、二宮が由梨の記憶を書き換える
  • 2年前:被験者が全員受刑者だと知った二宮が耐えきれず、自分の記憶を書き換えて「伊川正樹」として生きる。香坂が二宮を死んだことにする
  • 第6〜7話:記憶を取り戻した二宮が、由梨と賢人に手を出さない条件で香坂と取引し、津村と奈々美を差し出す

「9年前」と「8年前」は矛盾に見えますが、僕は会社側の研究が先に動き、警察側の関与が1年遅れて本格化したと読むのが最も自然だと考えています。二宮と香坂、それぞれの視点で“始まり”が違うのです。

つまり二宮は、最初から全部覚えていた黒幕ではありません。加害に関わり、逃げるために自分の記憶まで消し、思い出した後に再び操る側へ戻った人物です。

この揺れがいちばん鮮烈だったのが第6話でした。穏やかな介護士の伊川の顔のまま、津村の背後から注射器を刺す。その一瞬で、同じ顔が別人に変わる。玉森裕太に二つの人格を演じさせた意味は、あの場面に集約されていると僕は感じました。

室谷は生きていた?死亡扱いの真相と最後

室谷は7年前に死んでおらず、組織が「死亡扱い」にして施設で管理していました。

室谷隆敏(吉村界人)は、過去に無差別殺傷事件を起こして無期懲役となった服役囚です。プログラムの被験者第1号となり、「橘直哉」という別人として社会に戻されていました。

ところが奈々美の夫との些細なトラブルで記憶が戻り、夫を殺害します。組織は失敗を隠すため、第一発見者の奈々美に罪を着せました。

その後室谷は、以前自分を逮捕した津村を逆恨みして襲撃。津村は室谷を殺した罪として7年服役し、出所したばかりでした。けれど室谷は生きていたわけで、津村の刑そのものが冤罪の上に成り立っていたことになります。

最終話、香坂は室谷を身元不明の遺体として処理したと上司に報告します。津村と奈々美の冤罪を覆せる唯一の証人は、こうして消えました。

真相は明らかになったのに、正義は回復しない。この苦い着地こそ、本作が甘い恋愛ミステリーで終わらなかった理由だと僕は思います。

奈々美・香坂・ゆず季のその後は?計画はどうなった

奈々美は記憶を消さずに娘との人生を選びました。一方でペルソナ・シフト・プログラムは終わっていません。

石野奈々美(宮澤エマ)は、施設に預けられていた娘・美羽と再会し、一緒にお弁当を食べる穏やかな時間を取り戻します。二宮祐介は許せないけれど、伊川正樹として向けられた愛には感謝している。その割り切れなさが、宮澤エマの芝居で静かに響きました。

香坂睦美(国仲涼子)は奈々美のデータを削除する一方、今後もプログラムの候補者選定に関わると上司に伝えます。8年前、室谷の事件に巻き込まれPTSDに苦しんでいた香坂の娘・ゆず季(田牧そら)は、「小野さくら」という別人として新しい生活を始めました。香坂は娘のため、離れて暮らす道を選びます。

作中では、ニューロヴァイス社も警察上層部も逮捕や公表には至っていません。多田は今も「はるなぎ園」で働きながら、新たな夫婦の監視を続けていました。

制度は残り、個人の愛だけが決着する。僕はこの後味の悪さを、脚本の“誠実さ”として受け取りました。巨大な仕組みは一人の涙では止まらない、という現実の手触りがあったからです。

全話あらすじネタバレ|第1話〜第7話

第1話:事件ゼロの町で、人生を奪われる

舞台は事件件数ゼロ・連続1100日を誇る町「森沼ネクスタウン」。介護士の伊川正樹は、妻・真弓と文鳥ピョートルと穏やかに暮らしていました。

見知らぬ男・津村と目が合った瞬間に激しい頭痛に襲われ、川に転落。1週間後に目覚めると、同僚の多田が「伊川正樹」として妻と暮らしていました。

第2話:死んだはずの文鳥が生きている

庭に埋めたはずのピョートルは鳥籠の中で生きていました。病院で出会った二宮由梨の家には、2年前に事故死した夫の遺影。そこに写っていたのは、伊川と同じ顔でした。

第3話:巻き戻された幸福と、由梨の消失

伊川は日常を取り戻しますが、由梨の記憶だけが消えていました。苦手ではなかったきゅうりが食べられなくなり、家中の隠しカメラも発見。身体の奥に別の人生が残っていることが示されます。

第4話:DNA一致と、真弓の本名

DNA鑑定で伊川と二宮祐介は同一人物と判明。真弓の本名は、夫殺しで懲役10年の判決を受けた石野奈々美でした。ラストでは、死んだはずの室谷が施設に横たわっていました。

第5話:真弓は「忘れたふり」をしていた

奈々美はピョートルの死などをきっかけに記憶を取り戻し、多田を夫と思い込んだふりをしていました。香坂が逮捕した無期懲役囚9人が刑務所から消えていたことも判明します。

第6話:香坂の過去と、伊川の裏切り

香坂は上層部からプログラムへの協力を迫られていました。そして記憶を取り戻していた伊川が津村に薬を打ち、正体がニューロヴァイス社の研究員だと明かされます。

第7話:「元通り」という嘘

二宮は由梨に「計画は廃止、津村は逮捕」と嘘をつき、津村と奈々美を監禁していました。ゆず季の記憶の書き換え中に賢人が室谷に連れ去られ、津村は「7年前、俺たちは結婚するはずだった」と由梨に明かします。

※画像はAIによるイメージ

キャスト・相関図|二宮・由梨・津村の関係

  • 二宮祐介/伊川正樹(玉森裕太):ニューロヴァイス社の研究員。由梨の記憶を書き換えた張本人
  • 二宮由梨(森川葵):二宮の妻と信じていたが、本来は津村の婚約者
  • 津村大輔(野村周平):元刑事。由梨をかばい7年服役
  • 石野奈々美/伊川真弓(宮澤エマ):冤罪で服役させられた女性
  • 香坂睦美(国仲涼子):プログラムの運用側にいる刑事
  • 辻元晴人(三浦獠太):香坂の部下の刑事。津村を慕っていた後輩で、室谷の居場所をつかむ
  • 室谷隆敏(吉村界人):プログラムの被験者第1号
  • 多田義孝(ジャンボたかお)・向井理恵(結城萌):監視と処置を担うニューロヴァイス社側の人間
  • 藤谷治(佐戸井けん太):由梨の伯父で脳科学者。由梨の記憶消去を二宮に頼んでいた
  • 二宮賢人(日影琉叶):由梨の息子。二宮とは血縁がなく、津村の子であることが示される
  • ゆず季(田牧そら):香坂の娘。最終話で「小野さくら」として生きる

『マイ・フィクション』放送情報・視聴率・原作は?

原作はなく、山岡潤平によるオリジナル脚本です。最終回の視聴率は、公表された確かな数字を僕は確認できませんでした。

  • 放送期間:2026年7月5日〜8月23日(全8話)
  • 放送枠:ABCテレビ・テレビ朝日系「日10ドラマ」日曜22時15分〜(最終話は15分遅い22時30分〜)
  • 制作:朝日放送テレビ(制作協力:MMJ)
  • 脚本:山岡潤平
  • 演出:有働佳史、松嵜由衣、宮岡太郎
  • 主題歌:Kis-My-Ft2「My Affection」
話数放送日サブタイトル
第1話7月5日僕を忘れた妻、僕になりすます男
第2話7月12日僕は誰?ちぐはぐの現実
第3話7月19日亡き夫と瓜二つの男
第4話7月26日刑務所にいるはずの人間
第5話8月2日作られた夫婦、嘘の思い出
第6話8月9日すべてを操った”誰か”
第7話8月16日愛のため、重ねた嘘
最終話8月23日ただ、君が笑ってくれるなら

「僕」で始まり「君」で終わるサブタイトルの並びは、自分探しの物語が他者への執着の物語へ裏返る設計図そのものです。

視聴率は、第1話が世帯3.6%と報じられています。一方で番組公式Xによると、全8話がTVerで初週200万回再生を突破し、全話合計は2000万回再生を超えました。

Blu-ray BOXは、TCエンタテインメントから2027年2月10日発売と通販サイトで案内されています。仕様や発売日は変わる可能性があるため、最新は公式情報で確認してください。

記憶改変ドラマとしての新しさ

記憶を消す物語には、映画『エターナル・サンシャイン』や、山田涼介主演の映画『記憶屋 あなたを忘れない』(2020年)があります。どちらも記憶を消すかどうかに、本人や依頼者の“意思”が関わっていました。

新垣結衣主演のドラマ『掟上今日子の備忘録』(2015年)は、毎日記憶がリセットされる探偵の物語。そこで記憶の喪失は、本人の体質として描かれます。

『マイ・フィクション』はそのどちらとも違い、記憶の書き換えを“他人が、本人の同意なく”行い、しかも受刑者の更生という国家の制度として描きました。個人の悲恋と国家的な人権侵害を一本の線で結んだ点に、この作品の独自性があります。

玉森裕太の代表作『信長のシェフ』も、記憶を失った料理人の物語でした。記憶を失う側を演じてきた俳優が、今作では他人の記憶を奪う側に立った。この反転はキャスティングの妙として覚えておきたいところです。

視聴者の反応とスピンオフ

番組公式Xによると、最終話の放送時にはXのトレンド1位を獲得しました。

SNSでは、1話からは想像できない結末だという驚きや、切なすぎるという声が相次ぎました。賢人が振り返って歌う場面に、二宮のかけらが残っていると受け止める人も目立ちます。一方で、プログラムや香坂の結末が回収しきれていないという、もどかしさの声も少なくありませんでした。

TVer限定スピンオフは次の3本です。

  • 『伊川家のはじまり』:第1話放送後(7月5日)から配信
  • 『津村かもしれない』:第3話放送後から配信
  • 『津村のプロポーズ』:最終回後の8月30日22時から配信。7年前の由梨と津村を描くビハインドストーリー
※画像はAIによるイメージ

考察:配信で愛された理由と「決めるのは誰か」という問い

ここからは僕個人の見立てです。

視聴率を集計しているSNS上の投稿では、同じ日曜夜に始まった『一次元の挿し木』の初回が世帯5.0%、本作が3.6%と比較されていました。公式発表ではないものの、リアルタイムの数字で見れば本作は決して強くありません。

それでも全8話が初週200万回再生を超えた。ABCテレビは7月31日の時点で、第1〜3話の3話連続200万回突破を発表しています。放送直後の熱が一過性ではなく、毎週積み上がっていったことが分かります。

僕はこの差を、本作が「巻き戻して確かめるドラマ」だった証拠だと考えます。事件ゼロのカウンターは第1話で1100日、第2話で1109日、第3話で1111日。あれは事件がない町の数字ではなく、“事件の記憶ごと消されている”町の無言の時計でした。

きゅうり、歌、隠しカメラ、血液型。一度見ただけでは拾いきれない伏線が、視聴者を配信へ向かわせた。世帯視聴率だけでは測れない熱量を持った、典型的な一本だったと思います。

スピンオフの順番にも意味がありました。『津村のプロポーズ』は、答えが出た“後”に婚約の日を見せます。二宮が奪ったものの大きさを、具体的な幸福として突きつける補完編でした。

テーマについても一言。二宮も、津村も、治も、香坂も、愛する人のためと言いながら、本人に選ばせませんでした。

唯一、自分の意思で記憶を残すと決めた奈々美だけが、自分の足で未来を歩いています。記憶とは、人生のハンドルそのもの。誰かに切られた角度で走る道は、どれほど平らでも自分の道ではないのだと思います。

このドラマが最後に問うたのは、記憶を消すべきか残すべきかではなく、「それを決めるのは誰か」だったのだと僕は受け取りました。

続編の制作決定は、現時点で確認できていません。二宮の行き先やプログラムの全容が残されたままなのは、意図された余白だと僕は考えています。

まとめ

『マイ・フィクション』は、伊川正樹(=二宮祐介)が他人の記憶を書き換えてきた男だったと明かされる、全8話のオリジナルサスペンスでした。

最終回で二宮は由梨を津村との本来の人生へ返し、自分を消して去ります。室谷は死亡扱いのまま処理され、プログラムは終わらないまま幕を閉じました。

誰かのためという言葉が、いちばん深く人の人生を書き換える。ドラマが終わったあとも、僕の心にはまだ余韻の炎が灯り続けています。

よくある質問

伊川正樹の正体は誰?

2年前に死んだとされた二宮祐介本人です。ニューロヴァイス社の研究員で、自分の記憶を書き換えて伊川正樹として生きていました。

室谷は生きていたの?

はい。7年前の事件後も死んでおらず、組織が死亡扱いにして管理していました。最終話で香坂が身元不明の遺体として処理しています。

賢人の本当の父親は?

二宮とは血縁がなく、津村の子であることが示されます。第7話で津村と同じ珍しい血液型だと分かったことが、大きな手がかりでした。

原作はある?

原作はなく、山岡潤平によるオリジナル脚本です。

— 岸本 湊人(ドラマ見届け人・湊の部屋)

参考

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