『波うららかに、めおと日和』は、西香はちさんが描く昭和11年から始まる夫婦漫画で、結婚してから少しずつ恋を育てていく二人の日常を描いた物語です。
2025年には芳根京子さん、本田響矢さん出演でドラマ化され、2026年10月15日から続編が放送予定。原作、あらすじ、第1期の反響、第2期の最新情報まで、初めて触れる人にも分かるように整理します。
夜更けにドラマを見終えたあと、僕の胸に残ったのは派手な恋の言葉ではありませんでした。ちゃぶ台を挟んだ二人の沈黙や、相手を気遣う小さな仕草――この作品は、何でもない一日が愛情に変わる瞬間を見せてくれます。
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『波うららかに、めおと日和』とは?原作と基本情報を整理
結論から言うと、『波うららかに、めおと日和』は、昭和11年の日本を舞台に、縁談で結婚した関谷なつ美と江端瀧昌が夫婦生活の中で互いを知り、恋を育てていく物語です。
原作者は西香はちさん。講談社の「コミックDAYS」で2022年10月14日から連載が始まりました。
検索で「どんな漫画なの?」「原作はある?」「完結している?」と気になった人に向けて、まず押さえておきたい情報は次の通りです。
- 原作者:西香はち
- 連載開始:2022年10月14日
- 掲載:講談社「コミックDAYS」
- 物語の始まり:昭和11年の春
- 主人公:20歳のなつ美
- 夫:帝国海軍に勤める瀧昌
- 2026年10月4日時点:原作は連載中
- 発売済み単行本:11巻
- 第12巻:2026年10月14日発売予定
- 累計部数:270万部突破
数字だけを見ると人気漫画の一つですが、この作品を特徴づけているのは部数ではありません。
恋愛の「順番」が、一般的なラブストーリーとは逆なのです。
原作は西香はちの漫画、2022年10月14日に連載開始
物語が始まるのは昭和11年、1936年の春です。
20歳のなつ美のもとに、帝国海軍に勤める瀧昌との縁談が舞い込みます。二人は恋人として十分な時間を重ね、その先で結婚するわけではありません。
先に夫婦になる。
そして、夫婦になってから相手を知り始める。
これが『波うららかに、めおと日和』の物語を理解するうえで、最も大切なポイントです。
恋をして、告白して、付き合って、結婚する。
現代の恋愛作品では見慣れた道筋ですが、本作ではそのステアリングを逆方向へ切ります。
結婚が恋のゴールではなく、恋のスタート地点になっている。
僕はここに、この作品が長く読まれている理由の一つがあると感じます。
夫婦になったからといって、相手のことが突然すべて分かるわけではありません。
何を食べると喜ぶのか。
どんな言葉に傷つくのか。
疲れているときは話しかけた方がいいのか、それともそっとしておくべきなのか。
結婚生活とは、ある意味で「知らない人を毎日少しずつ知っていく旅」でもあります。
『波うららかに、めおと日和』は、その当たり前だけれど見落としやすいことを、初々しい二人を通して丁寧に描いています。
原作は完結しておらず、第12巻も発売予定
2026年10月4日時点で、原作漫画は完結していません。
単行本は11巻まで発売されており、第12巻がドラマ続編スタート前日の2026年10月14日に発売予定です。
累計部数は270万部を突破しています。
ここから分かるのは、『波うららかに、めおと日和』が2025年のテレビドラマによって突然生まれた人気作品ではないということです。
2022年から原作漫画が積み重ねてきた読者層があり、そこへ2025年のドラマ版をきっかけに新たな視聴者が加わりました。
原作と映像、二つの入口を持つ作品になったわけです。
ドラマから入った人が漫画を読み、漫画の読者が映像化された二人を見届ける。
この循環も、作品の熱が長く続いている理由の一つだと僕は考えています。
「昭和新婚ラブコメ」でも、中心にあるのは日常
ドラマ版では「ハートフル・昭和新婚ラブコメ」という言葉で作品が紹介されています。
確かに、なつ美と瀧昌の初々しいやりとりには、思わず頬が緩むような場面がたくさんあります。
ただし、僕はこの作品を「胸キュンする夫婦ラブコメ」だけで説明すると、魅力の半分しか伝わらないと思っています。
二人にとって大切なのは、劇的な告白だけではありません。
同じ屋根の下で暮らす。
食卓を囲む。
相手の帰りを待つ。
名前を呼ぶ。
手紙を書く。
ほんの少し手が触れる。
現代の恋愛ドラマなら数秒で通過しそうな行動が、本作では一つの大切な出来事になります。
恋愛のスピードが速い時代だからこそ、この遅さがむしろ新鮮に映る。
早く距離を縮めることではなく、距離が縮まっていく過程そのものを味わう作品なのです。

『波うららかに、めおと日和』のあらすじは?結婚から恋が始まる
『波うららかに、めおと日和』のあらすじをひと言で表せば、恋愛に不慣れななつ美と瀧昌が、結婚生活を通して本当の夫婦になっていく物語です。
物語のスタート地点は、関谷なつ美と江端瀧昌の縁談です。
ただし、二人の結婚は「幸せいっぱいの新婚生活」から順調に始まるわけではありません。
20歳のなつ美に突然舞い込んだ縁談
昭和11年の春。
20歳のなつ美のもとに、帝国海軍に勤める瀧昌との縁談が舞い込みます。
なつ美は恋愛経験が豊富な女性ではありません。
男性との距離の取り方にも慣れておらず、突然「妻」という立場になります。
ドラマ版では、さらに印象的な幕開けになりました。
結婚式当日、瀧昌が仕事のため式に出席できず、夫不在のまま結婚生活への一歩を踏み出すことになるのです。
普通なら「人生で一番華やかな日」になりそうな結婚式に、新郎がいない。
かなり大きな出来事です。
けれど、本作はここから刺激の強い夫婦ドラマへ舵を切りません。
むしろ二人は、会話や食事、手紙、何気ない暮らしの中から相手を知っていきます。
夫婦になったから分かり合えるのではない。
分かろうとする日々を重ねるから、少しずつ夫婦になる。
ここに作品の核があります。
なつ美の小さな感情を急いで「答え」にしない
僕が原作やドラマ第1期を追っていて強く惹かれたのは、なつ美の感情をすぐ結論へ運ばないことでした。
うれしい。
恥ずかしい。
寂しい。
不安。
好きかもしれない。
そうした感情を、一つの長い台詞ですべて説明するのではありません。
視線が止まる。
返事が少し遅れる。
食卓で沈黙する。
手紙を書き直す。
そんな余白の中に心情が置かれています。
ドラマを見る側は、その余白に自分自身の経験を重ねることができます。
僕自身も、若い頃は「言葉にしなければ伝わらない」と焦ることがありました。
けれど年齢を重ねると、何を言ったか以上に、言葉になる前の表情や、相手のために黙ってしたことが残っている場合があります。
『波うららかに』の恋は、まさにその温度で進みます。
瀧昌は無口だからこそ、行動が言葉になる
瀧昌は帝国海軍に勤めています。
愛情を雄弁に語り続けるタイプではありません。
そのため、瀧昌の魅力は「何を言ったか」だけではなく、「どう動いたか」に現れます。
なつ美を気遣う。
言葉に詰まる。
視線をそらす。
それでも、逃げずに彼女と向き合おうとする。
瀧昌の不器用さは、ときにはじれったく見えます。
しかし、簡単に愛を言葉にできないからこそ、一つの仕草が大きな意味を持つのです。
恋愛ドラマは、アクセルを踏み続ければ面白くなるとは限りません。
あえてブレーキを残す。
だから次に少し進んだだけで、景色が大きく変わって見える。
僕には、なつ美と瀧昌の恋がそんな走り方に見えます。

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31日間0円で、今夜観たい1本を探す『波うららかに、めおと日和』の見どころは?“うぶキュン”だけではない
『波うららかに、めおと日和』の大きな見どころは、夫婦なのに初恋のような距離感が続くことと、昭和11年という時代背景が物語に静かな緊張感を与えていることです。
かわいらしい新婚生活だけを見ることもできます。
しかし時代設定まで意識すると、作品の見え方はもう一段深くなります。
夫婦なのに「恋人になる途中」のような二人
なつ美と瀧昌は、すでに夫婦です。
それでも二人の間には、初めて好きな人と二人きりになったときのような緊張があります。
近づきたい。
でも恥ずかしい。
聞きたい。
でも聞けない。
触れたい。
でも一歩が出ない。
そのため、普通なら小さな出来事が大きな恋愛イベントになります。
手をつなぐこと。
名前を呼ぶこと。
近くに座ること。
帰宅を迎えること。
何でもない一瞬が、二人にとっては大切な前進です。
続編の本予告でも「うぶキュン」という魅力が前面に打ち出されています。
ただ、僕がより重要だと感じるのは、その奥にある「相手を急いで変えない関係」です。
分からないなら待つ。
うまく言えないなら別の方法を探す。
相手が自分と違っても、すぐ正解を押しつけない。
恋愛を「相手を自分好みにすること」ではなく、違う二人が同じ暮らしを作っていく作業として描いている点が、本作の成熟したところです。
昭和11年という時代は単なるレトロ演出ではない
もう一つ、忘れてはいけないのが時代設定です。
原作と2025年版ドラマは昭和11年から始まり、2026年の続編では昭和12年へ物語が進みます。
家の中には穏やかな時間が流れています。
ちゃぶ台があり、手紙があり、現代のスマートフォンのように離れた相手へすぐ連絡できる環境ではありません。
それだけでも現代とは時間の流れ方が違います。
さらに視聴者は、1930年代後半の日本がこの先どのような歴史へ進んでいくのかを知っています。
そして瀧昌は帝国海軍に勤めています。
この二つが重なることで、単なる「昔のかわいい新婚生活」では終わらなくなるのです。
今日は一緒に食事をできた。
無事に帰ってきた。
二人で笑えた。
そうした出来事の価値が、時代背景を知っている側にはより重く映ります。
「何か起きてほしい」ではなく「何も起きないでほしい」と思わせる
ここが僕にとって、この作品を他のラブストーリーと分ける大きなポイントです。
一般的なドラマでは、視聴者は事件や転機を期待します。
「次は何が起こるのだろう」と考えるからです。
ところが『波うららかに、めおと日和』を見ていると、ときどき逆の気持ちになります。
どうか何も起きないでほしい。今日の夕飯が、明日も続いてほしい。
これは、とても珍しい視聴体験です。
穏やかな日常そのものが、守ってほしい対象になる。
だからタイトルの「波うららかに」という言葉も、僕には単純な幸福の象徴だけには聞こえません。
海が穏やかな日は美しい。
けれど、海がいつまでも同じ表情でいるとは限らない。
そのことを知っているからこそ、静かな水面が愛おしくなる。
ドラマの背景に昭和という時間を置いたことで、作品は「新婚ラブコメ」から「日常の尊さを描く物語」へ広がっているのだと思います。

ドラマ『波うららかに、めおと日和』第1期はなぜ話題になった?
ドラマ『波うららかに、めおと日和』第1期は、2025年4月24日から6月26日までフジテレビ系「木曜劇場」で放送され、全10話が制作されました。
江端なつ美役は芳根京子さん、江端瀧昌役は本田響矢さんです。
作品賞や俳優賞だけでなく、見逃し配信でも大きな数字を記録したことで、リアルタイム視聴だけでは語れない広がりを見せました。
芳根京子と本田響矢が「距離の変化」を演じた
第1期を見ていて僕が特に印象に残ったのは、二人の関係が進んでも、なつ美と瀧昌の人格が突然変わらないことです。
序盤は、同じ部屋にいるだけでも互いを意識する。
少しずつ会話が増える。
相手の表情を読むようになる。
距離が近づく。
けれど、親密になったからといって急に恋愛上級者になるわけではありません。
相変わらず照れる。
迷う。
言いよどむ。
この「変わったところ」と「変わらないところ」のバランスがあるから、視聴者は二人が本当に時間を重ねているように感じられます。
恋愛ドラマで難しいのは、関係を前進させながら初期の魅力を失わないことです。
近づきすぎれば、最初の緊張感は消えてしまう。
進まなすぎれば、同じことの繰り返しに見えてしまう。
『波うららかに』は、この速度調整が非常に丁寧でした。
第124回ドラマアカデミー賞で5部門を受賞
作品への評価は、話題性だけではありませんでした。
第124回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では、『波うららかに、めおと日和』が次の5部門で受賞しています。
- 最優秀作品賞
- 芳根京子さん:主演女優賞
- 本田響矢さん:助演男優賞
- 山本舞香さん:助演女優賞
- 平野眞さん、森脇智延さん:監督賞
ここで注目したいのは、作品だけ、俳優だけの評価ではないことです。
主演、助演、演出まで複数の角度から評価されています。
「うぶキュンがSNSで話題になったドラマ」とだけ捉えると、この結果の意味を取りこぼします。
二人の芝居だけでなく、その表情をどこまで映すか、沈黙を何秒残すか、昭和の生活空間をどう見せるか。
そうした演出も含めて、一つの世界を作ったことが評価につながったと僕は見ています。
TVerでも支持され、放送時間を越えて広がった
見逃し配信の数字も目を引きました。
2025年5月29日時点で、第1話は4月24日から5月28日までの見逃し配信が累計430万再生を突破。
さらに各話の1週間の見逃し配信では、第2話が約225万、第3話が約227万、第4話が約284万再生を記録しています。
第5話も5月28日時点で約264万再生を超え、TVerのお気に入り登録者数は5月29日時点で100万人を突破しました。
もちろん、再生回数だけから「なぜ見られたか」を断定することはできません。
ただ僕は、『波うららかに』が配信視聴とも相性のいい作品だった可能性を感じています。
表情を見る。
少し戻して台詞を聞く。
静かな場面を自分のペースで味わう。
展開の速さだけを楽しむ作品ではないからこそ、好きな時間にじっくり見る視聴方法ともなじみやすい。
430万という数字以上に重要なのは、テレビの放送時間を越えて、後から作品に出会う人が増えたことではないでしょうか。

『波うららかに、めおと日和』第2期はいつから?2026年10月15日スタート
『波うららかに、めおと日和』のドラマ続編は、2026年10月15日木曜日22時からフジテレビ系「木曜劇場」で放送開始予定です。
物語の舞台は昭和11年から昭和12年へ進み、なつ美と瀧昌は結婚2年目を迎えます。
ここで重要なのは、「第1期と同じ二人が帰ってくる」だけではないことです。
初対面に近かった夫婦が一年を重ねたあと、どのような関係へ変わったのか。
そこが第2期の最大の見どころになります。
第1話は昭和12年、結婚2年目の夕食から始まる
第1話では、昭和12年、結婚2年目となったなつ美と瀧昌が、ちゃぶ台を挟んで穏やかに夕食を取っているところから物語が始まります。
話題になるのは、おかずの味付けや、親しい芙美子と深見の結婚祝い。
そこから二人は、結婚したばかりの頃、手紙で互いの気持ちを伝え合った記憶へと思いを巡らせます。
このスタートを知ったとき、僕は「やっぱりこのドラマだ」と感じました。
続編初回。
普通なら大きな事件や強いフックを冒頭に置きたくなるところです。
ところが始まりは、夕飯です。
しかも「味付け」という、驚くほど生活に近い話題から始まります。
けれど、それこそが『波うららかに』なのだと思います。
二人にとって人生を変える出来事は、いつも大事件の顔をしてやって来るわけではありません。
今日の食卓に座れること。
昨日と同じように相手がそこにいること。
その中で少しずつ気持ちが変わっていく。
第2期もまた、「日常から恋を見つけるドラマ」であることを最初の場面から示そうとしているように僕には見えます。
第2期は「夫婦になる物語」から「夫婦であり続ける物語」へ
第1期の二人には、「どうすれば夫婦になれるのか」という戸惑いがありました。
しかし続編では、すでに一年を一緒に暮らしています。
もちろん初々しさは残っています。
それでも、同じ一年目をもう一度繰り返すわけにはいきません。
ここからは僕の考察ですが、第2期のテーマは、夫婦になることから、夫婦であり続けることへ少しずつ移っていくのではないでしょうか。
一年一緒にいても、相手のすべてを知ったわけではない。
昨日理解したと思った人が、今日違う表情を見せることもある。
夫婦という関係は、完成品ではありません。
毎日少しずつ更新されていくものです。
その意味で、第2期には「初めて手をつなげるか」だけではない、新しい緊張を作る余地があります。
結婚2年目だからこそ生まれる期待。
慣れたからこそ起きるすれ違い。
近づいたからこそ見えてくる相手の知らなかった部分。
こうした要素まで描かれれば、第2期は第1期の人気を再現するだけではなく、「夫婦の物語」としてもう一段深くなれるはずです。
芳森芙美子役は生田絵梨花、第1期キャストも多数続投
続編ではキャストにも変化があります。
芳森芙美子役は、第1期の山本舞香さんから生田絵梨花さんへ引き継がれます。
一方で、小関裕太さん、小宮璃央さん、咲妃みゆさん、小川彩さん、戸塚純貴さん、森カンナさん、高橋努さん、紺野まひるさん、生瀬勝久さん、和久井映見さんら第1期キャストの続投も発表されています。
つまり第2期は、世界観をまったく作り直す続編ではありません。
なつ美と瀧昌を中心とした人間関係を受け継ぎながら、一部に変化を加える構成です。
ここで個人的に注目したいのが、芙美子と深見の存在です。
第1話では、二人の結婚祝いがなつ美と瀧昌の食卓で話題になります。
第1期で「結婚から恋を始める夫婦」として描かれたのは主になつ美と瀧昌でした。
しかし別の男女の結婚や人生が並行して描かれることで、「夫婦の形は一つではない」というテーマまで広げられる可能性があります。
同じ「結婚」でも、始まり方も距離の縮め方も違う。
一組だけを描くと特別な恋物語になります。
複数の関係を並べれば、「人と人が一緒に生きるとはどういうことか」という普遍的な物語へ変わります。
僕は、第2期ではそこまで視野が広がるのかを楽しみにしています。
本予告公開とクランクインで続編が本格始動
2026年9月17日には、芳根京子さんと本田響矢さんのクランクインが発表されました。
約1年ぶりとなる江端家のセットで撮影が始まり、第1期から続く生活空間が再び物語の中心になります。
さらに2026年10月1日には、本編映像を使った本予告と最新場面写真が公開されました。
原作者・西香はちさんのコメントも紹介され、続編では原作エピソードをドラマとして再構成し、第1期で使用されなかった原作要素も取り入れられていることが示されています。
これは原作ファンにとって見逃せないポイントです。
「漫画の何巻から何巻までを、そのままドラマにする」という単純な構成ではない可能性があるからです。
原作のエピソードを組み替える。
第1期で映像化しなかった要素を使う。
物語の順番をドラマに適した形へ整える。
こうした作業によって、原作を知っている人にも「次に何が来るか完全には分からない」という楽しみが生まれます。
漫画はコマと余白で感情を伝えます。
ドラマは声、呼吸、視線、音楽、沈黙で伝えます。
同じ場面でも媒体が変われば、胸に届く角度も変わる。
原作とドラマを比べながら楽しめることは、『波うららかに』の大きな強みだと僕は思います。
『波うららかに、めおと日和』第2期で注目したい今後の見通し
第2期を見るうえで僕が最も注目しているのは、なつ美と瀧昌の「うぶキュン」をどう残しながら、夫婦としての成長を描くのかという点です。
第1期と同じことを繰り返せば安心感はあります。
しかし、続編には時間が進んだ意味も必要です。
初々しさを残しながら関係を前へ進められるか
第1期で支持された大きな要素は、二人の初々しさでした。
だから制作側としても、その魅力を簡単に捨てることはないでしょう。
一方で、結婚2年目なのに第1話とまったく同じ距離感では不自然です。
ここが続編の難しさです。
慣れた部分を描く。
でも照れは残す。
信頼は深くする。
しかし、新しい戸惑いも生む。
この絶妙なさじ加減が、第2期の評価を左右すると僕は考えています。
人間関係は、親しくなれば問題がなくなるわけではありません。
むしろ近くなったからこそ、「分かってくれると思っていた」という新しい感情も生まれます。
第2期でそこまで踏み込めれば、二人の関係はより現実味を増すはずです。
昭和12年への変化をどう物語に織り込むのか
もう一つ無視できないのが、時代が昭和12年へ進むことです。
『波うららかに』における時代背景は、単なる衣装や家具のための設定ではありません。
瀧昌が帝国海軍に所属している以上、社会の変化と家庭生活を完全に切り離すことは難しいでしょう。
もちろん、今後のドラマでどこまで歴史的状況を描くのかは、放送前の時点では断定できません。
だからこそ注目したいのです。
僕としては、この作品には穏やかな新婚生活を壊すためだけに時代背景を利用してほしくありません。
むしろ「当たり前の一日には期限があるかもしれない」という感覚を静かににじませるだけでも十分だと思っています。
人は、永遠に続くと思っている時間にはなかなか感謝できません。
終わりがあるかもしれないと知った瞬間、同じ食卓や同じ「おかえり」が、違って見えます。
本作が描いてきた日常の価値と、昭和12年という歴史の時間。
この二つがどのように交差するかは、第2期を見るうえで非常に大きなポイントです。
第2期の本当のテーマは「相手を知り直すこと」かもしれない
僕が今もっとも期待しているのは、二人がもう一度互いを知り直す物語です。
第1期のなつ美は、知らない瀧昌を知ろうとしました。
瀧昌もまた、なつ美という妻を知っていきました。
しかし一年たてば、人は変わります。
昨日まで知らなかった気持ちが生まれる。
置かれる環境も変わる。
相手を見る自分自身も変わります。
だから夫婦に必要なのは、「一度知れば終わり」ではなく、何度でも知り直すことなのかもしれません。
それはドラマだけの話ではありません。
長く一緒にいる人ほど、「この人はこういう人だ」と決めつけてしまうことがあります。
でも、本当は今日の相手は昨日の相手と少し違う。
ステアリングを一度切ったからといって、その角度のまま人生の最後まで走れるわけではない。
道路が曲がれば、また少し切り直す必要があります。
夫婦も同じなのかもしれません。
『波うららかに、めおと日和』第2期が、その「切り直す瞬間」を描いてくれたら――僕は第1期以上に深い夫婦ドラマになる可能性があると考えています。
『波うららかに、めおと日和』原作・あらすじ・第2期まとめ
『波うららかに、めおと日和』は、西香はちさんによる昭和初期を舞台にした夫婦漫画です。
2022年10月14日に講談社「コミックDAYS」で連載が始まり、昭和11年の春、20歳のなつ美と帝国海軍に勤める瀧昌の縁談から物語が動き出します。
この作品最大の特徴は、「恋愛してから結婚する」のではなく、「結婚してから恋を育てる」ことです。
2026年10月4日時点で原作漫画は連載中。単行本は11巻まで発売され、第12巻は2026年10月14日に発売予定で、累計部数は270万部を突破しています。
2025年4月24日から6月26日には、芳根京子さんと本田響矢さん出演でフジテレビ系「木曜劇場」として全10話が放送されました。
第124回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では、最優秀作品賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞の5部門を受賞。
見逃し配信でも第1話が累計430万再生を突破し、TVerのお気に入り登録者数が100万人を超えるなど、放送時間だけにとどまらない広がりを見せました。
そして2026年10月15日から始まる続編では、舞台が昭和12年へ進みます。
なつ美と瀧昌は結婚2年目。
第1期より確実に距離は近づいています。
それでも二人には、二人らしい照れや不器用さが残っている。
僕がこの作品を見続けたくなる理由も、そこにあります。
結婚したら完成するわけではない。
一年過ごしたら、相手をすべて理解できるわけでもない。
今日の相手を、昨日より少しだけ知る。
そして明日は、今日とは違う相手をまた知っていく。
夫婦というものは、もしかすると恋の終着駅ではなく、長い旅の始発駅なのかもしれません。
大きな波が押し寄せなくてもいい。
同じ食卓で笑える。
帰ってきた人に「おかえり」と言える。
そんな一日が続くこと自体が、物語になる。
『波うららかに、めおと日和』を見終えたあと、僕の胸に残るのは派手な炎ではありません。
消えそうで消えない、小さな灯りです。
だから僕は、昭和12年を生きるなつ美と瀧昌の次の一日を、もう少し見届けたいと思っています。
よくある質問
『波うららかに、めおと日和』とはどんな作品ですか?
西香はちさんによる漫画で、昭和11年を舞台に、20歳のなつ美と帝国海軍に勤める瀧昌が縁談で結婚し、日々の暮らしの中で少しずつ恋と夫婦関係を育てていく物語です。
「結婚してから恋が始まる」という物語構造が大きな特徴です。
『波うららかに、めおと日和』の原作は完結していますか?
2026年10月4日時点では完結しておらず、講談社「コミックDAYS」で連載中です。
単行本は11巻まで発売済みで、第12巻は2026年10月14日に発売予定です。
ドラマ『波うららかに、めおと日和』第2期はいつからですか?
2026年10月15日木曜日22時から、フジテレビ系「木曜劇場」で放送開始予定です。
舞台は昭和12年へ進み、結婚2年目となった江端なつ美と瀧昌の夫婦生活が描かれます。
岸本 湊人
参考
- 波うららかに、めおと日和 – フジテレビ
- 波うららかに、めおと日和 – 西香はち / 第54話 再会 | コミックDAYS
- TVer – 無料で動画見放題
- 波うららかに、めおと日和 – Wikipedia
- 【3話無料】波うららかに、めおと日和 – めちゃコミック
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