『波うららかに、めおと日和』は、昭和初期に夫婦となったなつ美と瀧昌が、結婚後に少しずつ恋を育てていく物語です。
西香はちさんの漫画を原作に、2025年には芳根京子さんと本田響矢さんで実写ドラマ化。2026年10月15日からは、昭和12年・結婚2年目へ進んだ二人を描く続編がフジテレビ系「木曜劇場」で始まります。
原作はどんな漫画なのか、2025年版はなぜ支持されたのか、続編では何が変わるのか。放送前の2026年10月4日時点で確認できる情報と、僕なりの考察を分けながら整理します。
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『波うららかに、めおと日和』とは?結婚してから恋をする物語
結論から言うと、『波うららかに、めおと日和』最大の特徴は、「恋をして結婚する」のではなく、「結婚してから相手を知り、恋を深めていく」構造にあります。
派手な事件や恋の駆け引きを次々と起こす作品ではありません。
食事をする。帰りを待つ。手紙を書く。目が合って照れる。
そんな日常の小さな変化に、普通の恋愛ドラマなら告白シーンに匹敵するほどの感情が宿ります。
原作は西香はちの漫画、2022年10月14日に連載開始
原作は、西香はちさんによる漫画『波うららかに、めおと日和』です。
講談社の漫画サービス『コミックDAYS』で、2022年10月14日に連載がスタートしました。
物語の始まりは昭和11年、つまり1936年の春です。
20歳の関谷なつ美のもとへ突然持ち込まれたのが、帝国海軍に勤める江端瀧昌との縁談でした。
2026年10月4日時点では単行本第11巻まで刊行され、第12巻は2026年10月14日に発売予定です。
第12巻の案内では、シリーズ累計発行部数が270万部を突破したことも明らかになっています。
2026年春に続編が発表された段階では250万部突破と紹介されていたため、続編放送を前にさらに読者を増やしていることが分かります。
僕が興味深いと思うのは、ドラマ化によって原作が置き去りにされたのではなく、映像から漫画へ読者が戻っていく流れが生まれているように見えることです。
テレビでなつ美と瀧昌を知り、「この二人をもっと見たい」と原作へ向かう。
映像化と原作が互いに読者や視聴者を送り合える作品は、息が長くなります。
昭和11年、旦那不在の結婚式から始まる
なつ美は、突然決まった縁談によって瀧昌と結婚することになります。
ところが結婚式当日、瀧昌には仕事が入り、本人は式に出席できません。
2025年版ドラマでも、新郎本人ではなく瀧昌の写真が新婦・なつ美の隣に置かれるという、少し変わった夫婦の始まりが描かれました。
これだけ聞けば波乱万丈な物語を想像するかもしれません。
しかし、本当の見どころはその後です。
なつ美は男性との付き合いに不慣れ。
瀧昌も口数が少なく、愛情を言葉に変えることが得意ではありません。
夫婦という名前だけは一日で与えられたのに、心の距離はまだ遠い。
だから一緒に朝を迎えることも、隣で食事をすることも、手が触れることも大事件になります。
僕は、この順番の逆転こそが『めおと日和』の強さだと思っています。
結婚はゴールではない。
むしろ、相手という未知の人間を知っていく旅の出発地点になる。
恋のアクセルを勢いよく踏み込むのではなく、隣を走る人の速度を確かめながらギアを合わせていく。
そのゆっくりした走り方が、この作品にはよく似合います。

『波うららかに、めおと日和』のあらすじは?交際ゼロ日婚から始まる
『波うららかに、めおと日和』の中心にいるのは、江端なつ美と江端瀧昌です。
2025年版の実写ドラマでは、なつ美を芳根京子さん、瀧昌を本田響矢さんが演じました。
二人は十分な交際期間を経て結婚したわけではありません。
いわば「交際ゼロ日婚」から、一緒に暮らし、一緒に迷い、一緒に夫婦になっていきます。
なつ美と瀧昌は夫婦になったあとで相手を好きになる
なつ美は関谷家四姉妹の三女です。
突然舞い込んできた縁談に戸惑いながらも瀧昌と結婚し、慣れない新婚生活へ踏み出します。
一方の瀧昌は、軍人としての規律ある生活には慣れていても、女性との接し方や自分の気持ちを伝えることには不器用です。
ただし、不器用だから気持ちが薄いわけではありません。
むしろ、相手を大切に思う気持ちはあるのに、その感情をどう扱っていいのか分からない。
なつ美も同じです。
うれしい。
恥ずかしい。
もっと近づきたい。
でも、どう言えばいいのか分からない。
この「好きなのに、まだ上手に伝えられない」という状態が、物語のエンジンになっています。
普通の恋愛作品なら、告白や結婚は大きな到達点です。
ところが『めおと日和』では、結婚した瞬間に物語が始まる。
夫婦という関係が先にできて、心があとから追いつくのです。
だから名前を呼ぶことや、相手を待つことや、そっと寄り添うことにまで意味が生まれます。
“うぶキュン”は進展の遅さではなく感情の細かさ
2025年版ドラマを象徴した言葉の一つが、“うぶキュン”でした。
ただ、僕はこれを単なる宣伝用のかわいい言葉とは捉えていません。
この作品の“うぶ”とは、恋愛経験が少ないという設定だけを指しているのではないと思うからです。
なつ美も瀧昌も、相手を雑に扱いません。
一言を言う前に迷う。
手を伸ばす前に考える。
相手が嫌ではないかと確かめる。
つまり二人の遅さには、「相手の気持ちを置き去りにしない」という優しさがあります。
距離が10センチ縮まっただけでも、二人にとっては心の中を何キロも歩いたような出来事になる。
恋愛ドラマを数多く見てきた人ほど、その進み方がむしろ新鮮に感じられるのではないでしょうか。
何も起きていないようで、毎回ちゃんと何かが変わっている。
僕はこの“心の走行距離を読むドラマ”であることが、『めおと日和』の大きな魅力だと感じています。
江端夫婦だけでなく周囲の人間関係も重要
物語を形づくるのは、なつ美と瀧昌だけではありません。
瀧昌と深い関わりを持つ深見龍之介、なつ美と親しくなる芙美子、江端夫婦を見守る柴原郁子。
さらに、なつ美の実家である関谷家の両親や姉妹も登場します。
それぞれが異なる仕事観、家族観、結婚観を持っています。
だからこそ、江端夫婦だけを見て「これが正しい結婚の形だ」と押しつける物語になっていません。
なつ美の人生と芙美子の人生は違う。
夫婦との向き合い方も違う。
家族との距離感も違う。
二人の恋愛を描きながら、その周囲にいくつもの人生を配置することで「夫婦になるとは何か」を立体的に見せている。
そこまで見ると、この作品が単なる初々しい恋愛ものではないことが分かってきます。

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31日間0円で、今夜観たい1本を探すドラマ『波うららかに、めおと日和』はなぜ人気になった?
2025年版『波うららかに、めおと日和』は、2025年4月24日から6月26日まで、フジテレビ系「木曜劇場」で全10話が放送されました。
芳根京子さんが江端なつ美、本田響矢さんが江端瀧昌を演じ、昭和11年を舞台に夫婦になったばかりの二人が距離を縮めていく姿が描かれました。
放送後には続編を望む声が広がり、翌2026年4月29日に続編制作が正式発表されています。
芳根京子と本田響矢が「言葉にならない感情」を見せた
実写版の大きな魅力は、漫画の出来事をただ映像に置き換えたのではなく、セリフとセリフの間にある感情を俳優の表情で見せたところです。
瀧昌はもともと口数の多い人物ではありません。
だから本田響矢さんが見せる視線の動き、姿勢、間の取り方、戸惑いが、そのまま瀧昌の言葉になります。
なつ美も、自分の気持ちを何でも即座に口に出せる人物ではありません。
芳根京子さんの表情には、喜びだけでなく、その喜びを相手に知られる恥ずかしさまで乗っていました。
「言っていないのに分かる」。
この状態を映像で成立させられたことは、実写化の大きな成功だったと思います。
最近のドラマではテンポの速さが求められることも多いですが、『めおと日和』はあえて沈黙を残す。
その沈黙を、空白ではなく情報に変えた。
僕はそこに制作側と俳優陣の相性の良さを感じます。
原作発行部数はドラマ放送期に大きく伸びた
数字にも注目すべき変化があります。
2025年4月21日、ドラマ放送直前に紹介されていた原作の累計発行部数は55万部でした。
2025年5月29日時点では85万部。
6月19日には100万部を突破しています。
そして2026年4月の続編発表時には250万部突破、2026年10月発売予定の第12巻案内では270万部突破まで伸びました。
もちろん、この伸びをすべてドラマだけの効果だと断定することはできません。
原作そのものの評価や口コミ、電子書籍での広がりなど、複数の要因が考えられます。
ただ、2025年の実写ドラマ放送と重なる時期に、55万部から100万部へ数字が大きく動いたことは事実です。
ここから読み取れるのは、『めおと日和』が「テレビで見て満足する作品」だけではなかったことです。
一週間待てない。
もっと二人の日常を見たい。
映像では描かれていない時間まで知りたい。
そんな気持ちが原作へ向かう力になった可能性はあるでしょう。
続編決定は同じ“うぶキュン”の繰り返しではない
2026年4月29日に続編制作が発表されると、物語の舞台が昭和11年から昭和12年へ進むことも明らかになりました。
なつ美と瀧昌は、結婚2年目です。
ここが重要です。
第1期と同じ状態へ時間を巻き戻すわけではありません。
一緒に過ごした一年があり、その時間によって変化した二人を描くことになります。
続編の公式情報でも、前作から歳月を重ねた二人の成長や、さらに深まっていく夫婦の関係が見どころとして打ち出されています。
つまり続編に求められているのは、人気だった場面の再演だけではない。
“初々しさを残したまま、人はどう夫婦として成長するのか”という次の物語です。
僕は、そこをきちんと進められるかどうかが続編の評価を左右すると考えています。

『波うららかに、めおと日和』続編はいつから?2026年版キャストも整理
続編は2026年10月15日木曜日22時から、フジテレビ系「木曜劇場」で放送開始予定です。
通常放送は毎週木曜日22時から22時54分。
2025年版の昭和11年から一年進み、昭和12年、結婚2年目となったなつ美と瀧昌が描かれます。
芳根京子と本田響矢は続投、主要キャストも再集結
江端なつ美役は芳根京子さん。
江端瀧昌役は本田響矢さんが引き続き演じます。
さらに2026年版には、小関裕太さん、咲妃みゆさん、戸塚純貴さん、小川彩さん、小宮璃央さん、森カンナさん、高橋努さん、紺野まひるさん、生瀬勝久さん、和久井映見さんらが出演します。
2026年9月17日には、芳根さんと本田さんのクランクインも発表されました。
約1年ぶりに江端家のセットで撮影が始まったことも伝えられています。
僕は、主要キャストの多くが再び同じ世界へ戻ることに大きな意味があると思います。
『めおと日和』では、家の空気や家族とのやり取りまで含めて、一つの世界が作られていました。
なつ美と瀧昌だけが戻ってくれば成立するという作品ではありません。
見慣れた人物が食卓に加わり、いつもの人がいつもの調子で話す。
その積み重ねが、「続編を見る」という感覚より「もう一度あの家へ帰る」という感覚につながるのでしょう。
芙美子役は山本舞香から生田絵梨花へ変更
続編では、芙美子役に大きな変更があります。
2025年版で芳森芙美子を演じた山本舞香さんは、出産後に子どもとの時間を大切にしたいという意向から続編への出演を見送ることになりました。
2026年8月13日に出演辞退が発表され、9月4日には生田絵梨花さんが芙美子役を引き継ぐことが正式発表されています。
2026年版の公式キャスト表では、結婚後の名前である「深見芙美子」と表記されています。
キャスト変更は、前作を好きだった視聴者ほど最初は大きく感じるでしょう。
声も表情も変わる。
同じ人物でも、画面から受ける印象は当然変わります。
一方で、芙美子という人物の物語そのものが途切れるわけではありません。
第1話では、なつ美と瀧昌が芙美子と深見龍之介への結婚祝いについて話すことも明らかになっています。
前作では江端夫婦とは違う角度から恋や生き方を見せていた芙美子が、今度は自分自身も結婚後の生活へ進む。
この変化は、続編全体のテーマときれいに重なります。
2026年版は原作をそのまま映像化するとは限らない
原作漫画はドラマより先の物語まで進んでいます。
2026年10月14日発売予定の第12巻では、瀧昌の異動に伴って二人が広島・呉へ向かう展開が案内されています。
ただし、この出来事が2026年のドラマ続編で同じ形・同じ時期に描かれると決まったわけではありません。
ここは原作既読者ほど注意したいところです。
実写版は、原作の複数の出来事やセリフをドラマ用に再構成することがあります。
続編についても原作者の西香はちさんは、原作のエピソードをドラマ向けに組み直したり、前作で使われなかった要素を活用したりしている趣旨を明かしています。
つまり、「原作では次にこれが起きるから、ドラマも必ず同じ」と考えるのは早い。
原作を知っている人には知っている人なりの予想ができる。
一方で、ドラマだけを見ている人にも先が読めない。
この両立は、続編の楽しみの一つになりそうです。

続編第1話はどうなる?公開済みあらすじから見える変化
2026年10月1日には、本予告映像や最新の場面写真とともに、続編第1話の内容が公開されました。
第1話の放送日は2026年10月15日です。
そして興味深いのは、続編の始まりが大事件ではなく、やはり江端家の夕食であることです。
結婚2年目も「ちゃぶ台の夕食」から始まる
昭和12年。
結婚2年目を迎えたなつ美と瀧昌は、ちゃぶ台を挟んで穏やかに夕食を取っています。
二人が話しているのは、おかずの味付けや、芙美子と深見への結婚祝いについて。
そこから会話は、一年前に二人が初めて手紙を交わした頃の思い出へつながっていきます。
僕は、この導入を知ったとき、「やはりこの作品は急がないんだな」と少しうれしくなりました。
続編第1話なら、普通は大きな出来事を置いて視聴者を一気に引き戻す方法もあります。
でも『めおと日和』が帰ってくる場所は、今日のおかずを話すちゃぶ台です。
一見すると地味です。
けれど、その何でもない会話こそ、前作で二人が手に入れたものでもあります。
結婚直後には相手の隣に座るだけで緊張していた二人が、今では同じ食卓で友人の結婚祝いを相談している。
この変化を大げさに説明しないところに、この作品らしさがあります。
一年前の手紙が「過去と現在」をつなぐ
第1話では、結婚して間もない頃に交わした手紙が重要な役割を持ちます。
この構成が面白いのは、単なる前作のおさらいでは終わらないことです。
一年前の二人と、現在の二人を同じ回の中で比べられるからです。
当時は言葉を書くことさえ照れくさかった。
相手の気持ちを知るたび、どう反応していいのか分からなかった。
それでも二人は時間を重ねました。
今では、同じちゃぶ台で自然に会話を続けています。
もちろん、結婚2年目になったから何でも分かり合えるわけではないでしょう。
ただ、昔なら緊張しかなかった沈黙が、今なら安心できる沈黙に変わっているかもしれない。
夫婦の成長とは、劇的なイベントではなく、同じ行動の意味が変化することなのかもしれません。
僕は第1話の手紙が、その「変わったもの」と「変わらないもの」を測る物差しになると見ています。
「愛妻家」と見られる瀧昌はどこまで変わったのか
公開された続編の本予告では、深見が瀧昌を「愛妻家」と見る流れも示されています。
前作序盤の瀧昌を思い出せば、これはかなり面白い変化です。
あれほど感情表現に不慣れだった人物が、本人の知らないところで「妻を大切にする人」と周囲から認識されている。
もちろん、急に愛情表現が派手になったわけではないでしょう。
むしろ重要なのはそこです。
人は、自分から「変わった」と宣言しなくても変わる。
相手を気遣う。
帰宅したときの声が少し柔らかくなる。
妻について話す表情が変わる。
そうした小さな行動が積み重なれば、周囲には見えてくるものがあります。
瀧昌が“愛妻家”と呼ばれることは、二人が過ごした一年を短い言葉で象徴しているように感じます。
『波うららかに、めおと日和』の見どころは?僕が感じる3つの魅力
『波うららかに、めおと日和』は、原作の累計発行部数が270万部を突破し、実写ドラマも2026年に続編へ進みました。
では、なぜこの作品はここまで人を引きつけるのでしょうか。
僕は、その理由を大きく三つに整理しています。
1.結婚をゴールではなく「恋の入口」にした
最大の魅力は、やはり物語の順番です。
一般的な恋愛ドラマでは、出会い、好きになり、付き合い、さまざまな障害を越えた先に結婚があります。
『めおと日和』は逆です。
最初に夫婦になります。
そのあとで、相手の好きなものを知る。
癖を知る。
弱いところを知る。
嫉妬する自分を知る。
そして、自分が思っていた以上に相手を大切にしていることへ気づく。
法的・社会的には夫婦になっても、心まで同じ日に夫婦になるわけではない。
この当たり前の事実を、作品は時間をかけて描きます。
僕も長くドラマを見ていると、派手な告白や逆転展開に心を持っていかれることがあります。
でも人生を振り返ると、人間関係を本当に作っているのは、その後なんですよね。
相手が疲れている日にどう接するか。
言い過ぎた日にどう戻るか。
何でもない日に何を話すか。
恋は大きな一度の決断ではなく、小さな選択を何度も重ねることなのかもしれません。
『めおと日和』は、その積み重ねにスポットを当てています。
2.昭和という時代を「懐かしい背景」だけにしていない
着物。
海軍の制服。
ちゃぶ台。
手紙。
木造の家。
画面だけ見ても、昭和初期を感じさせる要素はたくさんあります。
しかし、この時代設定を「昔っぽくてかわいい」という装飾だけで捉えると、作品の半分ほどしか見えていないように僕は思います。
昭和11年、12年という時代では、結婚観も仕事観も男女の役割も現代とは大きく異なります。
誰もが今と同じ選択肢を持っているわけではありません。
なつ美の人生。
芙美子の人生。
瀧昌の軍人としての立場。
周囲の家族が抱く常識。
それらは時代から切り離せません。
だからこそ見る側にも、「現代ならこうすればいいのに」で終わらせない視点が必要になります。
その時代の人物が、その時代に与えられた選択肢の中で何を選ぼうとしているのか。
そこへ目を向けると、『めおと日和』は単なる昭和風ラブコメから、もっと奥行きのある人間ドラマへ変わります。
3.「何も起きない時間」が一番雄弁
僕が最も惹かれるのは、事件が起きていない時間です。
一緒にご飯を食べる。
帰りを待つ。
手紙を書く。
隣に座る。
言おうとする。
でも恥ずかしくて黙る。
普通ならテンポを上げるために短くされそうな時間を、『めおと日和』は簡単には捨てません。
瀧昌は多くを語らない。
だから一言の重さが増します。
なつ美も気持ちをすぐ言葉にできない。
だから視線や手の動きがセリフの代わりになります。
ここに、視聴者が入り込める余白が生まれる。
すべてを説明されるのではなく、「今、瀧昌は何を考えたんだろう」「なつ美はうれしいけれど恥ずかしいんだろうな」と想像できる。
僕は、この余白こそ何度も見返したくなる理由の一つだと思っています。
高速道路のように出来事が次々と通り過ぎていくドラマではない。
細い道をゆっくり進むから、普段なら見落とす景色に目が止まる。
気づけば二人とかなり長い距離を走っていた。
そんな感覚を残してくれる作品です。

『波うららかに、めおと日和』続編は何を描く?2026年版を考察
ここからは、2026年10月4日時点で公開されている情報を踏まえた僕自身の考察です。
僕は2026年版の中心テーマが、単に「もっと仲良しになる二人」ではなく、夫婦になったあとも相手を選び直し続けることになるのではないかと考えています。
“うぶキュン”を残しながら二人を成長させられるか
第1期で視聴者を引きつけた最大の要素の一つは、なつ美と瀧昌の初々しさでした。
当然、続編でもその空気は大切にされるはずです。
ただ、同じ場所で同じように照れているだけなら、物語の時間を一年進めた意味が薄くなってしまいます。
第1話の時点ですでに、二人は結婚2年目。
食卓で自然に会話をし、友人の結婚を祝い、瀧昌は周囲から愛妻家と認識されるようになっています。
確実に前へ進んでいるのです。
だから続編で面白くなるのは、初々しさを失うか残すかという二択ではないでしょう。
成長した二人だからこそ生まれる、新しい照れや戸惑いを描けるか。
ここだと思います。
相手を知れば知るほど、すべて簡単になるとは限りません。
付き合いが長くなったからこそ言いにくいこともある。
相手を大事に思うからこそ迷うこともある。
夫婦とは完成品になることではなく、変わっていく相手に合わせて関係を更新することなのかもしれません。
人生のステアリングを二人で同じ方向へ切っていても、道路そのものが曲がれば微調整が必要になる。
結婚2年目の江端夫婦は、まさにそんな場所へ差しかかっているように見えます。
芙美子と深見が「もう一組の夫婦」として鏡になる
続編で僕が特に注目したいのが、芙美子と深見龍之介です。
公開された第1話の内容では、なつ美と瀧昌が二人への結婚祝いについて話しています。
ここから先に何が起きるのかは、放送前の段階では断定できません。
ただ、物語の中にもう一組の新婚夫婦が存在すること自体、大きな意味を持つと考えています。
江端夫婦と深見夫婦では性格も違う。
恋愛の始まり方も違う。
会話のテンポも、相手との距離の縮め方も違うはずです。
二組を並べることで、作品は「幸せな夫婦とはこうあるべき」という一つの答えから離れられます。
自分たちと違う夫婦を目の前にしたとき、なつ美や瀧昌が初めて「自分たちはどんな夫婦なのだろう」と意識する可能性もあります。
第1期では、自分たちの距離を縮めることで精いっぱいでした。
第2期では、他人の夫婦生活を見ることで自分たちの輪郭が見えてくる。
もしそこまで描かれれば、『めおと日和』という作品は恋愛物語から一段深い夫婦ドラマへ進めると僕は考えています。
昭和11年から昭和12年へ進む意味は小さくない
続編では時代が昭和11年から昭和12年へ移ります。
単なるカレンダー上の一年ではありません。
瀧昌は帝国海軍に勤めています。
そのため、二人の家庭生活を当時の社会や時代状況から完全に切り離して見ることは難しくなっていきます。
ただし、2026年10月4日時点では、実際のドラマが歴史的出来事をどこまで扱うのか、二人の生活へどのように結びつけるのかは明らかになっていません。
ここは想像と事実を分けておきたいところです。
僕が注目しているのは、具体的な歴史事件を予想することではありません。
むしろ、社会が変化していく気配の中でも、二人がいつもの夕飯を囲むことです。
明日が今日と同じだとは限らない。
それでも、ご飯を作る。
帰りを待つ。
「おかえりなさい」と言う。
そう考えると、第1期ではただ優しく見えた日常が、続編では別の重さを持つ可能性があります。
大きな時代と小さな家庭。
その二つがどんな距離で描かれるのか。
僕はここを、2026年版の重要な見どころとして追いたいと思っています。
「波うららかに」という題名の見え方も変わってくる
『波うららかに、めおと日和』。
とても柔らかく、穏やかな題名です。
第1期の序盤なら、初々しい夫婦が過ごす静かな日々をそのまま表現した言葉のように見えました。
けれど、物語の時間が進むにつれて、僕には少し違う響きも聞こえてきます。
海は、いつも穏やかではありません。
人生も同じです。
だから「今日の波が穏やかだ」ということ自体に意味が生まれる。
いつまでも変わらないと思っている平穏と、変わるかもしれないと知りながら大切にする平穏は、同じではありません。
なつ美と瀧昌が食卓を囲む。
笑う。
少し照れる。
たったそれだけの風景が、これまで以上に愛おしく感じられるかもしれない。
“うぶキュン”という言葉だけでは包み切れない静かな深みが、昭和12年の物語には加わっていくのではないでしょうか。

『波うららかに、めおと日和』原作・ドラマ・続編まとめ
『波うららかに、めおと日和』は、西香はちさんの漫画を原作とする昭和新婚ラブコメディです。
原作は2022年10月14日に『コミックDAYS』で連載開始。2026年10月4日時点では第11巻まで刊行されており、第12巻は2026年10月14日に発売予定です。
シリーズ累計発行部数は270万部を突破しました。
2025年には芳根京子さん主演、本田響矢さん共演で実写ドラマ化され、フジテレビ系「木曜劇場」で4月24日から6月26日まで全10話が放送されました。
物語の中心は、江端なつ美と帝国海軍に勤める江端瀧昌。
恋を十分に育ててから結婚するのではなく、先に夫婦となった二人が、暮らしを重ねながら相手を知り、恋を深めていきます。
そして2026年10月15日には続編がスタートします。
舞台は昭和12年。
なつ美と瀧昌は結婚2年目を迎えます。
芳根京子さん、本田響矢さんをはじめ主要キャストが再集結し、芙美子役は生田絵梨花さんが引き継ぎます。
僕が続編で見たいのは、“うぶキュン”のコピーではありません。
一緒に暮らすことに慣れても、まだ知らない相手がいる。
昨日まで言えなかったことを今日は言える。
逆に、昨日までは気にしなかったことに今日は迷う。
そんな「夫婦になってからも続く恋」です。
大げさな愛の言葉より、同じ食卓につけること。
劇的な運命より、昨日と少し違う相手の表情に気づけること。
『波うららかに、めおと日和』は、そんな普通の日の中から感情を拾い上げます。
ドラマを見終えたあと、いつも隣にいる人の顔をほんの少し長く見てしまう。
僕にとってこの作品は、恋の激しさよりも、誰かと日々を重ねる温度を思い出させてくれる物語です。
波は、いつまでも同じではありません。
それでも二人で同じ舟に乗り、今日の穏やかな海を大切にする。
2026年の秋、結婚2年目を迎えたなつ美と瀧昌がどんな速度で人生の舵を切るのか。
僕はまた、あのちゃぶ台の向こう側から静かに見届けたいと思います。
よくある質問
『波うららかに、めおと日和』の原作は何ですか?
西香はちさんによる同名漫画です。『コミックDAYS』で2022年10月14日に連載が始まりました。
2026年10月4日時点では第11巻まで刊行され、第12巻は10月14日発売予定。シリーズ累計発行部数は270万部を突破しています。
ドラマ『波うららかに、めおと日和』の主演は誰ですか?
江端なつ美役を芳根京子さん、夫の江端瀧昌役を本田響矢さんが演じています。
2025年版に続き、2026年の続編でも二人が同じ夫婦役を務めます。
『波うららかに、めおと日和』続編はいつから放送されますか?
2026年10月15日木曜日22時から、フジテレビ系「木曜劇場」でスタート予定です。
舞台は昭和12年。結婚2年目を迎えたなつ美と瀧昌の夫婦生活が描かれます。
参考
- 波うららかに、めおと日和 – フジテレビ
- 波うららかに、めおと日和 | ドラマ | 見逃し無料配信はTVer!人気の動画見放題
- 波うららかに、めおと日和 – Wikipedia
- ドラマ「波うららかに、めおと日和」(続編)第1話予告編 [画像・動画ギャラリー 21/21] – 映画ナタリー
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