1. 書籍『明日はもっといい日になる』――ともやんが走ってきた6年間

「ともやん」という名前を知っている人は少なくない。バスケ動画で一世を風靡し、Lazy Lie Crazy（レイクレ）の人気メンバーとして君臨する彼。しかしその裏には、誰にも言えなかった傷と孤独があった。

2021年12月9日、KADOKAWAから刊行された初のエッセイ『明日はもっといい日になる』は、まさに“僕自身を取り戻すための6年間”が詰まっている。
– バスケ少年だったあの日の熱
– 動画が伸びない焦りの夜
– 仲間との衝突と再生
彼が走ってきた道のりが、一冊に詰まっていたのだ。

そして僕は、この言葉に出会った夜を思い出す。テレビにも動画にも映らない「あなた」がそこにいた。

引用：KADOKAWA『明日はもっといい日になる』

2. ドラマ『明日はもっと、いい日になる』——福原遥が連れてく“再生の夜明け”

「ママを見ると、胸がぎゅっとなるんだ」
そうつぶやいた少年に、翼はただ一言、「そっか」と答えた。
答えのない優しさが、視聴者の心に涙を残した。

このドラマには、大きな事件も、派手な逆転劇もない。
それでも毎週、多くの人が月曜の夜にこの物語を必要としていた。

なぜなら、このドラマは“寄り添う”ことの意味を教えてくれるから。
傷ついたままでも、誰かの隣に立つことはできる。
完璧じゃないままで、誰かを抱きしめることはできる。
「再生」とは、希望の種をもう一度胸に植えること。

翼もまた、自らの過去に傷を負いながら、それでも子どもたちに寄り添う。
その姿は、まるで“明日の象徴”のようだった。

明日を迎えるのが怖い夜に、そっと心を支えてくれる。
このドラマは“明日”ではなく、“今”に向き合う人たちへ贈られた、静かで確かな物語だ。

引用元：https://osusume-terevi.com/archives/7767

3. JUJU「小さな歌」——悲しみを抱きしめる歌声のあたたかさ

ドラマのラスト、静まりゆく画面に流れ出すのは、JUJUが歌う「小さな歌」。
それはまるで、物語の余白を埋めるように、そっと差し出された毛布のようだった。

作詞：田尻知之
作曲・プロデュース：小林武史
このタッグが描き出すのは、“悲しみ”を否定せずに包み込むような、受容のメロディだった。

涙を誘うのは、高音でも、サビの盛り上がりでもない。
むしろ、この曲は“感情の谷”に手を差し伸べるような静けさを持っている。

JUJUの声は、癒しではなく、“寄り添い”なのだ。
聴く者を元気にするわけではない。
ただ、「あなたはそのままでいいよ」と、歌うように傍にいてくれる。

ドラマのエンディングにこの楽曲が流れるたび、視聴者の中に“小さな灯り”がともる。
それは、疲れた月曜の夜にだけ咲く、優しさの余韻だ。

歌は、言葉のかけらでできた魔法。
「明日はもっと、いい日になる」と信じたくなる夜に、この歌を思い出してほしい。

引用元：https://utaten.com/lyric/ks25062001/

4. 僕の“救われた夜”——あなたの夜に届く言葉の灯火

この言葉に、実際に救われた夜が、僕にもあった。

あれは、仕事で大きな失敗をした夜だった。
謝罪と報告に追われ、頭を下げ続けて、夜にはもう体も心も限界だった。
家に帰って、灯りもつけずに、リビングのソファで崩れるように倒れ込んだ。

スマホを開いて、何の気なしに流していたタイムライン。
その中に、たった一行の投稿があった。

なぜだろう。
誰の顔も知らない、匿名の言葉なのに、
僕の痛みだけは、まるで見透かされていたようだった。

それから、僕はこの言葉を“心の中の合言葉”にしてきた。
「今日はダメだった。でも、明日は少しだけ前を向けるかもしれない。」
そんなふうに、何度もこのフレーズに背中を押されてきた。

だからこそ、ドラマでも、書籍でも、主題歌でも、
「明日はもっと、いい日になる」という言葉が、こんなにも人を救っている理由が、僕にはわかる。

言葉は、誰かの“心の灯台”になれる。
あなたが今、どんな夜を過ごしていたとしても、
僕はこの一言をそっと届けたい。