『一次元の挿し木』で山田涼介と佐々木蔵之介は、七瀬悠と七瀬京一という義理の息子と父を演じています。読売テレビ+1
2人は2020年公開の映画『記憶屋 あなたを忘れない』でも共演しており、今回は再びミステリー作品で顔を合わせました。前作では同じ方向を向いて謎を追った2人が、今回は「信じたい息子」と「秘密を抱える義父」という関係に置かれているのが大きな違いです。松竹+1
そして、この「義父と息子」という設定を知るだけでは、2人の関係の面白さは半分しか見えてきません。
京一は悠の家族である一方、悠が追う古人骨や日江製薬をめぐる謎と深くつながる人物でもあります。つまり悠にとって京一は、信じたい父でありながら、真相を知るためには疑わなければならない相手なのです。
この記事では、2026年8月16日放送の第7話までを踏まえながら、山田涼介と佐々木蔵之介の役柄上の関係、七瀬家ができた経緯、京一が怪しく見える理由、『記憶屋』での過去共演、撮影現場のタブレットエピソードまで整理します。
※第7話までのネタバレを含みます。ただし、この記事の主題は悠と京一の関係なので、紫陽の正体そのものに関する核心部分は必要以上に詳しく明かしません。
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『一次元の挿し木』山田涼介と佐々木蔵之介の関係は義父と息子
まず、七瀬家の関係を短く整理すると分かりやすくなります。
- 七瀬悠(山田涼介):主人公。遺伝子学を研究する大学院生
- 七瀬京一(佐々木蔵之介):悠の義父。大手製薬会社・日江製薬の主幹研究員兼代表取締役
- 七瀬紫陽(堀田真由):悠の義理の妹。4年前の豪雨で行方不明
読売テレビ公式の相関図では、京一と悠の母・七瀬楓が再婚したことをきっかけに、悠と紫陽が一緒に暮らすようになったことが明かされています。楓は京一と幼なじみで、以前から家族ぐるみの付き合いがありました。読売テレビ
楓は悠を妊娠中に夫と死別し、その後は悠を育てていました。やがて京一と再婚したことで、悠にとって京一は「義父」となったわけです。楓自身は物語の現在から7年前に亡くなっています。読売テレビ
つまり、悠と京一は血のつながった実父子ではありません。
それでも、一緒に家族として過ごしてきた時間があります。
ここが重要です。
京一が最初から赤の他人なら、悠はもっと簡単に疑えたでしょう。
しかし、自分の母と人生を共にし、自分にとって父親という場所にいた人間です。だからこそ「この人が何かを隠しているのではないか」という疑念そのものが、悠にとって痛みになります。
第1話から父子は紫陽をめぐって食い違っていた
第1話では、4年前の豪雨で行方不明になった紫陽の葬儀が行われます。
葬儀を執り行ったのが京一でした。
ところが悠は、豪雨の後にも紫陽を目撃した経験から「紫陽は生きている」と信じ、葬儀を止めようとします。読売テレビ
同じ家族を思っているはずなのに、京一は「死を受け入れる側」、悠は「生存を信じる側」に立っている。
父子の道は、最初から少しずつ分かれていたのです。
その直後、悠は恩師の石見崎明彦教授から、インド・ループクンド湖で発掘された約200年前の古人骨のDNA鑑定を依頼されます。
そして鑑定の結果、古人骨のDNAと紫陽のDNAが完全に一致するという、常識では説明できない結果が出ました。読売テレビ+1
家族を信じる感情の物語に、「DNA」という動かしがたい科学的データが突き刺さる。
僕は、この瞬間から悠と京一の関係が単なる父子ドラマではなくなったと感じました。

七瀬京一はなぜ怪しい?第2話から第7話までの関係変化
悠と京一の関係を理解するうえで、重要なのは「京一が怪しい」という一点だけではありません。
僕は、京一の行動が“保護”にも“支配”にも見えることが、この父子関係の最大のポイントだと考えています。
第2話|古人骨の調査をやめるよう京一が警告
第2話で、京一は悠を呼び出します。
悠が鑑定した古人骨について、良くない経路から入手された可能性を示し、これ以上この件へ首を突っ込まないよう言い渡しました。読売テレビ
父親として読めば、「危険な事件から息子を遠ざけようとしている」とも見えます。
ところが視聴者側からすると、「なぜ京一はそこまで知っているのか」という別の疑問が残る。
守るための忠告なのか。
真相へ近づかせないための妨害なのか。
この時点では、まだ両方の読み方が成立していました。
第3話|「保護」だけでは説明しにくくなる
第3話では、状況が一段深刻になります。
京一によって強制入院させられそうになった悠は、一連の出来事を唯に説明。悠と唯は、石見崎教授とも古くから親交のあった京一が、古人骨の事件へ関与しているのではないかと疑い始めます。読売テレビ+1
ここで京一の行動は、「心配だから止める」という保護だけでは説明しにくくなりました。
相手の選択そのものを奪おうとするなら、それは保護と同時に支配でもあります。
僕が京一を見る目を変えたのも、このあたりでした。
父親だからこそ守りたいのか。
父親という立場を使って、真実を知らない状態に悠を置こうとしているのか。
同じ行動が、愛にも支配にも見える。
佐々木蔵之介が演じる京一の怖さは、悪意をむき出しにしないところにあります。
第4話|「ログゼロ」と証拠隠滅で疑惑が濃くなる
第4話では、京一と発生生物学者・仙波佳代子の間に「ログゼロ」という重要な言葉が登場します。
佳代子は京一に「ログゼロ」の早急な処理を求め、京一の右腕である前原幹夫は、ある施設で証拠隠滅を進めます。読売テレビ+1
ここまで進むと、京一が事件と無関係な父親だと考えることは難しいでしょう。
ただし、事件に関わっていることと、事件のすべてを動かす黒幕であることは別問題です。
放送前、佐々木蔵之介自身も、台本を読み進めながら何度も予想を裏切られたという趣旨を語っています。また、京一について「悠の心を大きく動かす存在」であり、悠との関係性を大切に演じたいと説明していました。読売テレビ
だから僕は、京一を見るときに「黒か白か」だけで判断しないほうが面白いと思っています。
注目したいのは、何を知っているのか、何を隠しているのか、そして誰を守ろうとしているのかです。

第5話〜第7話|京一は「怪しい父」から「秘密を管理する父」へ
第4話では、警察から悠へ「紫陽はこの世に存在しない」という衝撃的な情報が伝えられます。
第5話で釈放された悠のもとへ京一が現れ、悠が紫陽の存在について改めて問いただすと、京一から思いもよらない答えが返されます。同じ第5話では、日江製薬と宗教団体「樹木の会」のつながりも浮上しました。読売テレビ
第6話では、“唯”として悠と行動してきた女性が京一と対峙し、京一が過去に石見崎へ何かを託していたことも示されます。そして、ループクンド湖で行われていた研究の全貌へ物語が踏み込みました。読売テレビ+1
さらに第7話では、紫陽にまつわる秘密と、200年前の古人骨のDNAが紫陽と一致した理由が明らかになり、その真相に「樹木の会」が関与していたことも判明。日江製薬が進めていた開発研究をめぐるデータが、物語の新たな焦点になっています。読売テレビ
この流れを見ると、京一に対する印象は少しずつ変わります。
序盤の京一は「何かを隠す怪しい義父」でした。
しかし第7話まで来ると、「長い間、巨大な秘密を管理してきた人物」として見る必要が出てきます。
僕がここで注目したいのは、父性の質です。
悠を危険から遠ざけることが京一なりの“保護”だったとしても、そのために悠から真実を知る権利まで奪っていいのか。
ここには、かなり重い問いがあります。
愛情から始まった行為でも、相手の人生を自分の判断だけで決めれば、保護は支配へ変わる。
京一という父親の複雑さは、「愛しているか、愛していないか」ではなく、愛する人を守るためにどこまで秘密を許されるのかにあるように僕には見えます。
山田涼介と佐々木蔵之介は『記憶屋』でも共演している
「山田涼介と佐々木蔵之介は『一次元の挿し木』が初共演なの?」
と気になった人もいるでしょう。
初共演ではありません。
2人の過去共演として確認できるのが、2020年1月17日公開の映画『記憶屋 あなたを忘れない』です。松竹の作品情報でも、山田涼介と佐々木蔵之介の出演が確認できます。松竹シネマPLUS公式サイト
山田涼介が演じたのは主人公の大学生・吉森遼一。
佐々木蔵之介が演じたのは、遼一の大学の先輩で弁護士の高原智秋です。Screen Online+1
『記憶屋』では、恋人・杏子から自分に関する記憶だけが失われたことをきっかけに、遼一が都市伝説として語られる「記憶屋」を探します。
遼一は高原に相談し、2人は記憶喪失の原因や「記憶屋」の存在を同じ側から追っていきました。松竹
ここを『一次元の挿し木』と比べると、2人の配置がほぼ反転しています。
『記憶屋』では、山田涼介と佐々木蔵之介は同じ謎を追う側でした。
『一次元の挿し木』では、山田演じる悠が真相を追い、佐々木演じる京一はその真相について悠以上の情報を握っている側に立っています。
前回は並んで歩いた2人が、今回は向かい合っている。
僕には、この役割の反転が今回の再共演をより面白くしているように感じられます。

『記憶屋』と『一次元の挿し木』には意外な共通点もある
もう一つ、僕が面白いと感じるのは、どちらの作品も「自分が信じてきたもの」と「現実」が食い違う物語だということです。
『記憶屋』では、人の記憶が揺らぎます。
『一次元の挿し木』では、悠が信じてきた家族の過去そのものが揺らいでいく。
もちろん別作品ですから、物語上の直接的なつながりはありません。
ただ、山田涼介と佐々木蔵之介の共演歴という視点で見ると、2020年には一緒に「記憶と真実のズレ」を追い、2026年には父と息子として「家族の記憶と真実のズレ」に立ち向かっている。
この違いを知ってから見ると、2人が向け合う視線にも別の奥行きが生まれます。
山田涼介が佐々木蔵之介との会話後にタブレットを購入
劇中では秘密を挟んで緊張した関係にある2人ですが、撮影現場では、もっと柔らかなエピソードも明かされています。
2026年7月20日に公開された第3話の振り返りコメントでは、佐々木蔵之介と鈴木保奈美が「紙の台本派か、タブレット派か」という話題について語りました。
佐々木は以前からタブレットで台本を読むスタイル。
その会話の中で、佐々木は山田涼介について、タブレットの話をしたその日のうちに購入していたことを明かしています。THE FIRST TIMES
一方、鈴木保奈美によれば、その時点の山田は付箋をたくさん貼った紙の台本も使っていました。THE FIRST TIMES
このエピソードから確認できるのは、2人が撮影現場で仕事道具について自然に話せる関係にあり、山田が興味を持った方法をすぐ試したということまでです。
ここから「佐々木が山田の師匠」「プライベートでも特別に親しい」とまで広げる根拠はありません。
芸能記事では、この線引きは大切だと思います。
僕がいいなと感じるのは、劇中の距離と現場の距離がまったく別物だということです。
カメラが回れば、真実を隠す父と疑う息子。
カメラが止まれば、台本の読み方について話す共演者。
公開されているエピソードの範囲でも、その切り替えが見えるのは興味深いところです。

第7話後の悠と京一はどうなる?焦点は「黒幕か」より父子の選択
ここからは、2026年8月16日放送の第7話までを見たうえでの僕の考察です。
京一について今後見るべきポイントは、単純な「敵か味方か」ではないと思っています。
京一が悠の人生を守ろうとしてきたのか、それとも自分たちが抱える秘密を守るため悠を管理してきたのか。
この境界線が重要です。
第7話までに、紫陽の秘密、古人骨とのDNA一致、「樹木の会」、日江製薬の研究が一つの大きな流れとしてつながってきました。
第8話は2026年8月23日午後10時30分から放送予定。公式あらすじでは、悠が日江製薬の秘密裏の開発についてさらに情報を得る一方、紫陽が今も生きていると主張し続けることが明らかになっています。読売テレビ
ここまで来ると、悠と京一の最終的な衝突は、研究データの真偽だけでは終わらないでしょう。
なぜ京一は黙っていたのか。
どこまでが悠を守るためだったのか。
どこからが、自分たち大人の都合だったのか。
そして、悠はその理由を聞いたあと、京一をどう見るのか。
僕は、この4点が父子関係の決着につながると考えています。
京一の父性は「保護」だったのか「支配」だったのか
第2話で調査をやめさせようとしたとき、京一は父として悠を守ろうとしているようにも見えました。
しかし第3話の強制入院未遂、第4話の「ログゼロ」をめぐる隠蔽、第5話以降に見えてきた長年の秘密を合わせると、単純な保護では済まなくなります。読売テレビ+2読売テレビ+2
相手を危険から遠ざけることと、相手から選択する権利を奪うことは違います。
僕は京一という人物が最後に問われるのは、悪人か善人かではなく、父親として悠の人生を尊重していたのかという部分ではないかと思っています。
ここが、『一次元の挿し木』を単なる黒幕当てミステリーにしないところでしょう。
読売テレビの公式相関図でも、多田刑事を演じる和田正人は、この作品について「血縁とは何か」といった家族のあり方を問うヒューマンドラマでもあるという趣旨を語っています。読売テレビ
DNAは一致か不一致かを示せます。
でも、「誰を父と呼ぶのか」までは決められない。
だからこそ、悠と京一の物語で最後に重要なのは血ではなく、真実を知ったあとに2人がどう向き合うかだと僕は感じています。
まとめ|山田涼介と佐々木蔵之介は「秘密を挟んだ義父と息子」
『一次元の挿し木』で山田涼介と佐々木蔵之介が演じているのは、七瀬悠と、その義父・七瀬京一です。
京一と悠の母・楓の再婚によって家族になり、悠は紫陽とも義兄妹として暮らすようになりました。現在の京一は、大手製薬会社・日江製薬の主幹研究員であり代表取締役でもあります。読売テレビ
第1話では紫陽の葬儀をめぐって悠と京一の考えが食い違い、第2話では京一が古人骨の調査から手を引くよう忠告。
第3話では悠と唯が京一の事件への関与を疑い、第4話では「ログゼロ」と証拠隠滅、第5〜7話では日江製薬、「樹木の会」、紫陽の秘密へと真相が広がっていきました。読売テレビ+2読売テレビ+2
一方、山田涼介と佐々木蔵之介には、2020年1月17日公開の映画『記憶屋 あなたを忘れない』での共演歴があります。
『記憶屋』では同じ側から謎を追った2人が、『一次元の挿し木』では「真実を追う息子」と「真実を隠している可能性のある父」として向き合う。この配置の反転は、過去作を知る人ほど面白く感じられるポイントです。松竹+1
さらに撮影現場では、タブレットで台本を読む佐々木との会話をきっかけに、山田がその日のうちにタブレットを購入したことも明かされました。THE FIRST TIMES
僕が今後いちばん見届けたいのは、京一が黒幕なのかどうかだけではありません。
守るために秘密を抱えた父と、真実を知る権利を奪われた息子は、すべてを知ったあとでも家族でいられるのか。
そこです。
『一次元の挿し木』というタイトルには、「切り離されたものが別の場所で根を張る」というイメージがあります。
血がつながっていない悠と京一も、一度壊れかけた関係から、新しい父子の形を作ることができるのでしょうか。
その答えは、DNA解析の画面には表示されません。
だから僕は、最後に悠が京一へどんな視線を向けるのかまで見届けたいと思っています。
よくある質問
『一次元の挿し木』で山田涼介と佐々木蔵之介は親子役?
はい。
山田涼介演じる七瀬悠と、佐々木蔵之介演じる七瀬京一は義理の息子と父です。血のつながった実父子ではなく、京一と悠の母・楓の再婚をきっかけに家族になっています。読売テレビ
山田涼介と佐々木蔵之介は『一次元の挿し木』が初共演?
いいえ。
2人は2020年1月17日公開の映画『記憶屋 あなたを忘れない』でも共演しています。山田涼介は主人公・吉森遼一、佐々木蔵之介は大学の先輩で弁護士の高原智秋を演じました。松竹シネマPLUS公式サイト+1
山田涼介が佐々木蔵之介との会話後にタブレットを買ったのは本当?
2026年7月20日に公開された第3話の振り返りコメントで、佐々木蔵之介が、山田涼介もタブレットについて話したその日に購入したことを明かしています。
ただし、その時点で山田は付箋を多く貼った紙の台本も使っていました。確認できるのは仕事道具について話したエピソードまでで、そこから師弟関係などを断定することはできません。THE FIRST TIMES
ドラマの謎には、いつか答えが出ます。
けれど、真実を知ったあとに誰を家族と呼ぶのか。その答えだけは、科学では測れません。
父と息子の間に残った秘密がすべて消えたとき、悠が京一をどう呼ぶのか。
僕は、そのひと言まで見届けたいと思います。
岸本 湊人
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