『良いこと悪いこと』でしおん(瀬戸紫苑)を演じたのは大後寿々花さん、うつみ(宇都見啓)は木村昴さんです。
ちょんまげ(羽立太輔)は森優作さん、委員長(小林紗季)は藤間爽子さん、かのん(高木花音)は宮崎莉里沙さんが演じました。連続殺人の実行犯は宇都見で、最終回では今國一成と東雲晴香も復讐計画の仲間だったことが明かされています。
この記事では、2025年10月11日から12月20日まで日本テレビ系「土曜ドラマ」枠で全10話放送された本作のキャストを、検索の多い役名ごとに整理します。
顔を塗りつぶされた6人の内訳と結末、共犯者2人のその後、報道された視聴率と配信記録、そして僕自身の考察まで、ひとつの記事で見届けられるようにしました。
最終話でパッヘルベルの「カノン」が鳴り終わったとき、僕の胸に残ったのは「誰が演じていたのか」ではなく、「なぜこの名前を背負わされたのか」という問いでした。その問いの答えを、あなたと一緒に探しにいきます。
※ここから先は最終話までのネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
ドラマを観たあとの「次の1本」は、U-NEXTで探せます。TBS系・テレビ東京系のドラマ、NHKの大河・朝ドラ、映画や韓流まで、見放題は39万本以上。初回登録なら31日間0円です。
31日間0円で、見放題ラインナップを見てみる※配信状況は変わることがあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
- 良いこと悪いこと キャスト早見表:しおん・うつみ・ちょんまげ・委員長・かのん役は誰?
- 顔を塗りつぶされた6人は誰?メンバー・俳優・結末一覧
- せとしおん(瀬戸紫苑)役は誰?大後寿々花と吉田帆乃華の二人一役
- うつみ(宇都見啓)役は木村昴|犯人は誰?動機と結末
- ちょんまげ(羽立太輔)役は森優作──輪に入るために壊した少年
- 委員長(小林紗季)役は藤間爽子──「正しさの型」が崩れるとき
- かのん(高木花音)役は宮崎莉里沙──最終回で痛みを受け継いだ「次の世代」
- 視聴率・TVer再生数は?最終回は世帯7.1%で番組最高
- 視聴者の反応は?犯人の動機への同情と、将への厳しい声
- 日テレ考察ドラマの系譜で見る『良いこと悪いこと』
- 最終回ネタバレ考察:「カノン」と花音、紫苑の名前の意味
- まとめ
- よくある質問
- 参考
良いこと悪いこと キャスト早見表:しおん・うつみ・ちょんまげ・委員長・かのん役は誰?
まずは検索の多い5人を、役名(呼び名)からすぐ引ける表にしました。
| 役名(呼び名) | 俳優 | 小学生時代 |
|---|---|---|
| 瀬戸紫苑(しおん) | 大後寿々花 | 吉田帆乃華 |
| 宇都見啓(うつみ) | 木村昴 | ― |
| 羽立太輔(ちょんまげ) | 森優作 | 森優理斗 |
| 小林紗季(委員長) | 藤間爽子 | 松岡夏輝 |
| 高木花音(かのん) | 宮崎莉里沙 | ― |
続いて、物語の軸になる主要人物です。
| 役名(呼び名) | 俳優 | 劇中の立場 |
|---|---|---|
| 高木将(キング) | 間宮祥太朗 | 主人公・塗装店を営む一児の父 |
| 猿橋園子(どの子) | 新木優子 | 週刊誌「週刊アポロ」記者 |
| 今國一成 | 戸塚純貴 | スナック「イマクニ」店主 |
| 東雲晴香 | 深川麻衣 | 園子の同僚記者 |
| 森智也(博士) | 古舘佑太郎 | 忘れられた“7人目”・小学校教師 |
| 土屋ゆき(ゆっきー) | 剛力彩芽 | 元同級生・専業主婦 |
| 豊川賢吾(トヨ) | 稲葉友 | 元同級生・美容師 |
| 高木加奈 | 徳永えり | 将の妻 |
スタッフは脚本がガクカワサキさん、音楽がJun Futamataさん、演出が狩山俊輔さん・滝本憲吾さん・長野晋也さん。主題歌はポルノグラフィティの「アゲハ蝶」でした。
表を並べると、このドラマが「大人の顔」と「子どもの顔」を別々の俳優に託した作品だったことがよく分かります。
22年という時間の隔たりを、二人の俳優の間の“距離”そのもので見せていた。僕はそこに、このキャスティングの一番の妙を感じています。
顔を塗りつぶされた6人は誰?メンバー・俳優・結末一覧
タイムカプセルから出てきた卒業アルバムで顔を塗りつぶされていたのは、将を含む“仲良し6人組”です。将以外の5人は全員、連続事件で命を落としました。
| 呼び名 | 役名 | 俳優 | 子どもの頃の夢 | 結末 |
|---|---|---|---|---|
| キング | 高木将 | 間宮祥太朗 | ― | ただ一人生存 |
| 貧ちゃん | 武田敏生 | 水川かたまり | 空を飛ぶ | 第1話で死亡 |
| ニコちゃん | 中島笑美 | 松井玲奈 | スポットライトを浴びる | 第2話で死亡 |
| カンタロー | 桜井幹太 | 工藤阿須加 | 消防士 | 第4話で死亡確認 |
| ちょんまげ | 羽立太輔 | 森優作 | 侍 | 第7話で死亡 |
| ターボー | 小山隆弘 | 森本慎太郎 | 宇宙飛行士 | 第9話で死亡 |
これに加え、6人の元担任・大谷典代も第6話で遺体となって見つかっています。現代の事件での犠牲者は計6人です。
犯行の多くは、子どもの頃に描いた「みんなの夢」の絵を反転させた“見立て”になっていました。空を夢見た子が高所から落ち、消防士を夢見た子が火の中で命を奪われる。
夢の絵は、本来いちばん守られるべき未来の姿です。それを凶器に変えたところに、この事件の冷たさがあると僕は感じました。

「今日は何を観よう」で終わる夜を、「どれから観よう」と楽しむ夜に変えてみませんか。
U-NEXTは見放題作品が39万本以上(レンタルを含めると42万本以上)。雑誌も210誌以上が読み放題です。31日間0円で試せて、最新作のレンタルに使える500円分のポイント付き。
31日間0円で、今夜観たい1本を探すせとしおん(瀬戸紫苑)役は誰?大後寿々花と吉田帆乃華の二人一役
大人の瀬戸紫苑を演じたのは大後寿々花さん、小学生時代を演じたのは吉田帆乃華さんです。
紫苑の存在が浮かび上がったのは第8話。将たちがすっかり忘れていた7人目の仲間・森智也(博士)にたどり着く過程で、古い映像に「ピアニストになりたい」と語る少女が映っていました。
紫苑はピアノ教室を営む家に育ち、幼いころからピアノを習っていた子でした。
5年生の音楽の授業で、リコーダーの「ド」の音がうまく出なかったことをきっかけに、将たちから「ドの子」と呼ばれ、いじめの標的になります。
ピアノが弾けなくなり、不登校に。5年生の夏休み明けに転校し、「タクト学園」に通うようになりました。
6年生で転校してきた園子が紫苑を知らなかったのは、この時間差のためです。
一人がいなくなった後、同じ集団が次の一人を「どの子」と呼んだ。音階の「ド」と疑問形の「どの」が重なるこの言葉遊びは、本作でもっとも残酷な仕掛けの一つだと僕は考えています。
紫苑はその後トラウマを乗り越えてプロのピアニストになり、宇都見と婚約しました。
しかし、将が娘の花音にピアノを習わせようと紫苑の教室を訪ねたことで過去の傷がよみがえり、再びピアノが弾けなくなります。そして物語が始まる前に、彼女は亡くなっていました。
大後さんが大人の紫苑として画面に立ったのは、最終盤のごくわずかな時間です。
それでも残ったのは、声を荒げない静けさでした。自分の人生を変えた相手が、自分をまるで覚えていない。その痛みを叫びではなく“間”で演じていたように、僕には見えました。
うつみ(宇都見啓)役は木村昴|犯人は誰?動機と結末
宇都見啓を演じたのは木村昴さんです。そして宇都見こそが、連続殺人の実行犯でした。
木村さんはドイツ・ライプツィヒ出身。子役としてキャリアを始め、14歳で『ドラえもん』のジャイアン役に抜てきされた人です。
劇中の宇都見は、スナック「イマクニ」の常連客。将たちから「ウッチャン」と呼ばれる陽気な男で、職業を聞かれると「しがない公務員」とはぐらかしていました。
その正体は警視庁捜査一課の刑事。紫苑のピアノコンサートをきっかけに交際を始め、婚約者となっていた人物です。

紫苑を失った宇都見は、彼女を追い詰めた将たちを恨みます。第9話で、武田・中島・桜井・大谷・羽立・小山の6人の事件を自分が実行したと認めました。
第9話のサブタイトルは「カノン」。紫苑の命日の追悼コンサートで「カノン」を弾き終えた宇都見は、逮捕されることになります。
僕がうなったのは、木村さんの持つ“陽”のイメージそのものが最大のミスリードとして働いていた点です。
序盤の宇都見は、緊張をほどく場面転換の役回りに見えた。ターボーにVRゴーグルで宇宙の映像を見せる第9話の場面で、あの笑顔の裏側が一気に露わになったとき、背筋に冷たいものが走りました。
共犯者・今國一成と東雲晴香のその後
最終回で明かされたのは、宇都見・今國・東雲の3人が、紫苑を失った復讐のために一連の事件を企てていたという真相です。
Billboard JAPANの最終回レポートによると、将はスナックのコースターのロゴがタクト学園の校章と酷似していることに気づき、今國を問い詰めます。
今國(戸塚純貴)は、自分も紫苑の同級生だったと認め、宇都見とは「共犯というより仲間」だと語りました。将たちの「夢を叶える方法」を考えたのは自分だ、とも告白しています。
東雲(深川麻衣)も、いじめで不登校になりタクト学園に転校した過去があり、紫苑と同級生だったことを園子に打ち明けます。
そして東雲は「週刊アポロ」に、事件で“ただ1人生き残ったいじめのリーダー格・A氏”として将の記事を載せていました。視聴者の反応で語られた「将と対峙した真犯人」とは、この今國のことです。
一方で、今國と東雲が各殺人の現場で具体的に何をしたのか、最終的にどんな法的処分を受けたのかは、劇中で明確には描かれていません。
ここは「モヤモヤが残った」という声が出たのも理解できる部分です。ただ僕は、3人の役割分担を“実行・計画・報道”と読める余白を残したこと自体が、「いじめは複数の手で成り立つ」という本作の主張と重なっているようにも感じました。
ちょんまげ(羽立太輔)役は森優作──輪に入るために壊した少年
ちょんまげこと羽立太輔を演じたのは森優作さん、小学生時代は森優理斗さんです。
羽立は顔を塗りつぶされた6人の1人。タイムカプセルの夢の絵は「侍」でした。
両親を亡くして天涯孤独となり、散らかったアパートに引きこもっていた人物です。

第4話の回想に登場した「ピアノの工作物を壊す少年」こそ、小学生時代の羽立でした。
友達が少なかった彼は、仲間に入れてもらうために紫苑の作品を壊した。その後も、いじめに加わることで居場所を得ていたのです。
園子との和解を経て部屋を片付け、再出発しかけた第7話、羽立は宇都見らの復讐計画の中で命を落とします。
僕はこの人物に、いじめの構図の“もう一つの顔”を見ました。
加害の輪の中にも、「輪から外れる恐怖」に怯える子がいる。片付いた部屋でわずかに表情がほどけた直後の暗転は、森さんの繊細な芝居があったからこそ、あれほど胸に刺さったのだと思います。
委員長(小林紗季)役は藤間爽子──「正しさの型」が崩れるとき
委員長こと小林紗季を演じたのは藤間爽子さん、小学生時代は松岡夏輝さんです。
藤間さんは俳優であると同時に日本舞踊家でもあり、紫派藤間流の三代目家元を継いでいます。
紗季は6年1組の学級委員長で、現在は区民事務所に勤める34歳。夢の絵は「政治家になって悪いものをなくすこと」でした。
小学生のころは将に好意を寄せ、一方で園子を器具庫に閉じ込めた張本人でもあります。
弟の春季は、園子が報じた大学サッカー部の薬物問題の記事をきっかけに疑惑と誹謗中傷にさらされ、亡くなっていました。紗季は園子を恨み、園子を犯人に見せかける情報を週刊誌に流していたのです。
春季の墓前で、紗季は園子にナイフを向けます。しかし刺すことはなく、自ら刃を落とし、警察に身柄を確保されました。最終回では身柄を解かれる描写がありますが、法的な処分の詳細は語られていません。
つまり紗季は、宇都見たちの連続殺人とは別の線で動いていた人物です。「委員長も共犯では」と読まれやすい役どころなので、あえて強調しておきます。
雨の墓前でナイフを握ったまま動けなくなる第6話の場面。日本舞踊で鍛えられた藤間さんの崩れない背筋が、あの瞬間だけわずかに折れた。「良いこと」と「悪いこと」の境界が一人の中で溶けていくさまを、僕はあの姿勢の変化に見ました。
かのん(高木花音)役は宮崎莉里沙──最終回で痛みを受け継いだ「次の世代」
高木花音を演じたのは、2016年生まれの子役・宮崎莉里沙さんです。
宮崎さんは『ルパンの娘』の続編で幼少期の役を演じるなど、幼いころから経験を重ねてきました。
花音は将と加奈の娘で、小学4年生。担任は、あの“7人目”森智也です。
森は、将たちが存在ごと忘れていた仲間「博士」でした。羽立と接触していたことから一時は犯人と疑われましたが、連続殺人には関わっておらず、抱えていたのは羽立を助けられなかった後悔でした。

最終回、東雲の記事で将が「いじめのリーダー格」として報じられたことで、花音はクラスでいじめを受けるようになります。
そして、かつての園子と同じように校庭の倉庫に閉じ込められる。そこへ一人の男子児童が助けに来る場面で、物語は幕を閉じました。
その直前、将は園子の独占インタビューに応じて過去をざんげし、「変わろうとし続けます」と語っています。
「変わった」ではなく「変わろうとし続ける」。完了形を拒んだこの言葉を、僕は本作でいちばん誠実な台詞だと受け取りました。
親の過去は、子どもの教室にまで影を落とす。小さな背中に物語の問いを一番遠くまで運ばせたこのラストは、救いと呪いが同居する結末でした。
視聴率・TVer再生数は?最終回は世帯7.1%で番組最高
最終回の視聴率は世帯7.1%・個人4.8%で番組最高。TVerでは第8話の366万回再生で、日テレのレギュラードラマ歴代1位を4度更新しました。
MANTANWEBが伝えたビデオリサーチ調べ(関東地区)では、前週の第9話は世帯6.5%、個人4.1%でした。
配信での記録更新は、日本テレビが2025年12月16日に発表しています。AVOD(8日間再生)の推移は次のとおりです。
- 第4話:323万回(『最高の教師』『ブラッシュアップライフ』を抜き日テレ歴代1位)
- 第5話:332万回(2度目の更新)
- 第7話:340万回(3度目の更新)
- 第8話:366万回(4度目の更新)
この発表時点で、日テレドラマの歴代再生回数ベスト5はすべて本作が占め、TVerの累計再生数は12月14日時点で4600万回を突破していました。
最終回後の12月末には、Huluの告知で累計5200万回突破と報じられています。さらに2026年3月には「TVerアワード2025」でドラマ優秀賞を受賞しました。
世帯視聴率だけなら、決して派手な数字ではありません。
しかし配信の伸びを重ねると、この作品は「リアルタイムで観る」より「何度も見返して確かめる」ドラマだったことが分かります。考察ミステリーは、テレビの前ではなく再生ボタンの上で育つ。その傾向を象徴する一本だったと僕は考えています。
視聴者の反応は?犯人の動機への同情と、将への厳しい声
反応は大きく「犯人側の動機への共感」「将への批判」「いじめの連鎖への問題提起」の3つに分かれました。
Billboard JAPANがまとめた最終回後のSNSの声を見ると、今國と将が対峙する場面や、戸塚さんの陽気なキャラクターからの切り替えを評価する感想が目立ちます。
同時に、将にまったく感情移入できなかったという手厳しい声も並びました。東雲の“正義”によって花音にいじめが連鎖したことを考えさせられた、という感想もあります。
Huluの告知によれば、放送期間中はSNSで毎週のように関連ワードがトレンド入りしていました。放送が終わるたびに考察が一斉に流れ出すあのタイムラインの熱は、僕も毎週リアルタイムで追いかけていたひとりとして肌で覚えています。
僕が注目したのは、共感と批判が同じ人物に向かわず、きれいに割れていた点です。
加害者だった将には「成長していない」という怒りが向かい、殺人を犯した側には「動機は理解できる」という同情が向かう。このねじれこそが、タイトル『良いこと悪いこと』が視聴者の中で作動した証拠だと思います。
一方、共犯者それぞれの役割が細かく語られないまま終わった点には、考察勢から物足りなさを指摘する感想ブログも見られました。
日テレ考察ドラマの系譜で見る『良いこと悪いこと』
ここで少し視野を広げます。日テレは『あなたの番です』(2019年)、『真犯人フラグ』(2021〜22年)と、視聴者参加型の考察ミステリーを重ねてきた局です。
『あなたの番です』では、終盤で明かされた真犯人の動機が十分に描かれていないとして、最終回をめぐる賛否が大きく割れました。「誰が」に熱狂した分だけ、「なぜ」の薄さが目立ってしまったのです。
本作はそこから一歩進み、犯人当ての答えよりも「なぜ」を物語の中心に据えました。宇都見たちの動機は、第8話以降、紫苑の人生を丁寧にたどることで積み上げられています。
その代わりに「誰が、どこまで手を下したか」という“how”の部分が手薄になった。考察ドラマが抱える宿命的なトレードオフを、本作は“動機重視”の側に振り切った作品だと、僕は位置づけています。
オープニング映像にも伏線が仕込まれていたと指摘する考察動画や記事が多く出たのも、「見返すほど意味が変わる」作りを視聴者が楽しんでいた証でしょう。
最終回ネタバレ考察:「カノン」と花音、紫苑の名前の意味
ここからは、ドラマを見届けた一人としての私見です。

「カノン」と「花音」が重なる理由
宇都見が最後に弾いた曲は、パッヘルベルの「カノン」。第9話のサブタイトルも「カノン」でした。そして将の娘の名前は、花音(かのん)です。
カノンとは、一つの旋律を別の声部が少し遅れて追いかけ、重なっていく音楽の形式です。
紫苑が5年生で受けた痛みを、園子が6年生で追いかけるように受け、22年後には花音が同じ倉庫の暗闇で繰り返す。旋律は途切れず、世代を越えて輪唱されていく。
脚本がどこまで意図していたかは分かりません。ただ、名前と曲が同じ響きを持つ以上、個人的には偶然とは受け取りにくいと考えています。
紫苑の花言葉が映す皮肉
秋に咲く紫苑の花には、「君を忘れない」という花言葉が知られています。
加害者たちが彼女を完全に忘れていた物語の中で、この名前が選ばれていたのだとしたら、あまりにも痛い皮肉です。ここは推測の域を出ませんが、僕はそう読みました。
観る側にも「忘れる側」を体験させた配置
紫苑は第8話まで姿を見せず、宇都見は終盤まで“陽”の顔のまま。いじめの記憶が当事者たちから抜け落ちていたように、視聴者の目からも重要人物が見えにくく置かれていました。
これは、観る側にも「忘れる側」を体験させる仕掛けだったのではないか。僕はそう考えています。
だからこそ、宇都見たちの復讐を「紫苑の意思」と重ねるのは危ういとも思います。紫苑自身が復讐を望む場面は、劇中のどこにも描かれていません。
残された人たちが、彼女の痛みを自分たちの「正義」に置き換えてしまった。その哀しさこそが、このタイトルの本当の重さだと感じています。
本編の外で続いた物語
Huluでは第9話放送後に“仲良し6人組”の過去を描く9.5話「犬」が、最終話放送後には後日談の10.5話「良いこと悪いこと」が配信されました。
10.5話では新たな死者は出ず、将が倉庫を塗り直し、園子が記者として再出発し、森が花音の担任として日常に戻る姿が描かれています。
罪は一度の告白では終わらない。塗り直された倉庫の壁は、消した過去ではなく、上から重ね続ける決意の色だったのだと僕は受け止めました。
作品に触れ直すなら、2026年6月10日にVAPからBlu-ray&DVD BOXが発売されています。メイキング映像とオールカラーブックレットが付く仕様です。価格や在庫は変動するため、最新情報は公式でご確認ください。
まとめ
『良いこと悪いこと』のしおん(瀬戸紫苑)は大後寿々花さん、うつみ(宇都見啓)は木村昴さん、ちょんまげ(羽立太輔)は森優作さん、委員長(小林紗季)は藤間爽子さん、かのん(高木花音)は宮崎莉里沙さんが演じました。
連続殺人の実行犯は宇都見で、今國と東雲も紫苑のための復讐計画の仲間でした。顔を塗りつぶされた6人のうち、生き残ったのは将ただ一人です。
最終回は世帯7.1%で番組最高、TVerでは日テレドラマ歴代1位を4度更新。5つの役名をつなぐと、いじめという旋律が形を変えて響き続ける“カノン”が浮かび上がります。
放送から9か月。あの輪唱の最後の一音は、いまも僕の中で鳴り止んでいません。
よくある質問
『良いこと悪いこと』の犯人は誰?
連続殺人の実行犯は宇都見啓(木村昴)です。最終回で、今國一成(戸塚純貴)と東雲晴香(深川麻衣)も紫苑のための復讐計画に関わっていたことが明かされました。3人はいずれもタクト学園で紫苑とつながりがありました。
今國と東雲は最終回でどうなった?
今國は将に問い詰められて仲間だったことを認め、東雲は将を「いじめのリーダー格A氏」とする記事を書いたことを園子に告白しました。ただし、2人の逮捕や法的処分は劇中で明確には描かれていません。
顔を塗りつぶされた6人のメンバーは?
高木将(キング)、武田敏生(貧ちゃん)、中島笑美(ニコちゃん)、桜井幹太(カンタロー)、羽立太輔(ちょんまげ)、小山隆弘(ターボー)の6人です。将以外の5人は事件で命を落としました。
瀬戸紫苑と猿橋園子(どの子)は同一人物?
別人です。紫苑は5年生の夏休み明けに転校し、園子は6年生で転校してきたため、二人は教室で顔を合わせていません。同じグループから、時期を変えて「ドの子/どの子」と呼ばれていました。
最終回の結末はどうなった?
将は園子の独占インタビューで過去をざんげし、「変わろうとし続けます」と語ります。その後、娘の花音がいじめを受けて倉庫に閉じ込められ、一人の男子児童が助けに来る場面で幕を閉じました。
この記事を書いた人:岸本湊人(きしもと・みなと)
ドラマ評論家。『ドラマ見届け人・湊の部屋』で、考察ミステリーを中心に脚本構造と人物の心理を読み解くレビューを書いています。本作も全10話をリアルタイムで視聴し、Hulu配信の9.5話・10.5話まで見届けたうえで執筆しました。
※本作は自死やいじめを扱っています。つらい気持ちを抱えている方は、ひとりで抱え込まず「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」などの相談窓口を頼ってください。
参考
- “ドの子”瀬戸紫苑って何者?5年生時に何があったのか…「良いこと悪いこと」考察 | cinemacafe.net
- 良いこと悪いこと – Wikipedia
- ドラマ『良いこと悪いこと』相関図・登場人物・キャスト一覧【2025年10月期】
- 「良いこと悪いこと」せとしおん(瀬戸紫苑)は誰?いじめ・死の真相と宇都見との関係 | DramaWaves
- 【考察】『良いこと悪いこと』せとしおん(瀬戸紫苑)の行動が怪しい?伏線と意味深セリフを検証
- 2025年10月期土曜ドラマ「良いこと悪いこと」
- 良いこと悪いこと | TVガイドWeb
- File Not Found
「観たい作品はある。でも、毎月お金がかかるのはちょっと……」という方へ。
U-NEXTは31日間の無料トライアル付き。登録日を含む31日以内に解約すれば、月額料金はかかりません。解約はアプリやWebから、数分で完了します。
登録は3ステップ。無料期間の後は月額2,189円(税込)ですが、まず0円で使ってみて、続けるかどうかを自分で決められます。
まず31日間0円で試してみる

コメント