『嘘をついた私たち』ドラマのネタバレまとめ|物語の展開と真相を解説

笑顔で並ぶ幼なじみ4人の間に細いひび割れの影が伸びる恋愛サスペンスのイメージ 嘘をついた私たち

『嘘をついた私たち』の原作結末では4人は元の関係に戻らず、みのは自立へ進み、すずは出産、三田も傷を抱えながらそれぞれの人生を歩き始めます。

2026年10月8日放送開始のドラマ版は、現時点では第1話の公式あらすじやキャストなどが発表されている段階です。一方、たまいずみさんによる原作漫画は全5巻・全30話で完結済み。この記事では原作の結末、「おまじない」と「カンケイ」の真相、そしてドラマ版との違いを混同しないよう整理します。

夜明け前に4人の人生をたどっていて、僕の胸に残ったのは「誰が一番悪かったのか」という答えではありませんでした。

本当の気持ちを隠すことで守ってきた“仲良し4人組”そのものが、最初から嘘の上に立っていた。そこに、この物語の怖さと切なさがあります。

  1. 『嘘をついた私たち』原作ネタバレ結末|最後に4人はどうなる?
    1. みのは酒を断ち、自分の足で立ち始める
    2. すずは子どもを出産する
    3. 三田は別れの傷を抱えながら前へ進む
    4. 桜は目元を整形するが、心の問題は簡単には消えない
  2. 4人は何を嘘ついていた?「おまじない」と「カンケイ」の真相
    1. 桜の嘘|三田と付き合いながら、みのへの感情を手放せない
    2. みのの嘘|すずとの結婚の裏で桜との「おまじない」を続ける
    3. すずの嘘|三田との過去が「リスト」で判明する
    4. 三田の過去|すずとの関係と兄・亮士は公開情報の範囲で見る
  3. 『嘘をついた私たち』全5巻30話ネタバレ|第24話は第4巻、最終巻は第25話から
    1. 第1〜2巻|結婚報告から秘密が連鎖し、すずが姿を消す
    2. 第3巻|嘘を告白しても人生は元通りにならない
    3. 第4巻|桜とみのが共依存へ進み、第24話で三田がみのを止める
    4. 第5巻|第25話の登山から、みのの自立とすずの出産へ
  4. ドラマ『嘘をついた私たち』第1話はどこから始まる?原作との違いも解説
    1. 第1話は「おまじない」と桜の最初の嘘から動き出す
    2. ドラマ版の主演4人と追加キャスト
    3. 放送・配信はいつ?
    4. 主題歌「Drunk On Your Lies」も“信じたい嘘”を映す
  5. 『嘘をついた私たち』考察|最大の嘘は「4人はずっと変わらない」という願い
    1. 嘘が暴かれると、過去の記憶まで意味が変わる
    2. 桜と三田の違いは「みのを必要とするか、自立させるか」
    3. 家庭菜園は、みのの再生を静かに示す
    4. ドラマ版で注目したいのは「秘密の暴露」よりその後
  6. まとめ|『嘘をついた私たち』原作結末は恋の勝敗ではなく4人の再出発
  7. よくある質問
    1. 『嘘をついた私たち』の原作は完結している?
    2. 『嘘をついた私たち』の「おまじない」は誰と誰の秘密?
    3. ドラマも原作と同じ結末になる?
  8. 参考

『嘘をついた私たち』原作ネタバレ結末|最後に4人はどうなる?

結論から言うと、原作最終話は「別の組み合わせのカップルが誕生して幸せになる」という結末ではありません。

桜、三田、すず、みのは、それまでの関係を元通りにするのではなく、それぞれが壊れた関係の先で自分の人生を立て直そうとします。

物語の開始時点では、田所桜と三田孝一、木野涼葉(すず)と相原みのが恋人同士です。

すずとみのは結婚を決め、桜と三田にも将来を意識する空気がありました。

しかし、その裏では桜とみのが中学時代から続けてきた秘密の「おまじない」と、すずと三田の過去の「カンケイ」が隠されています。

秘密が一つずつ明らかになるにつれ、恋愛だけでなく友情まで崩れていきます。

みのは酒を断ち、自分の足で立ち始める

原作終盤のみのは、精神的にも生活面でもかなり追い詰められます。

しかし三田の助けを受け、酒を断ち、すずに向き合う決意をするなど、少しずつ自分の人生を取り戻していきます。

第29話では家庭菜園の世話をする姿まで描かれています。

一見すると小さな変化ですが、僕はここがとても重要だと感じました。

誰かに養われ、誰かの感情に寄りかかっていたみのが、自分で何かを育て、日々の生活を整え始める。

家庭菜園は単なる背景ではなく、「自分の人生を自分で世話する」という再生の象徴として読むことができます。

すずは子どもを出産する

すずには終盤で妊娠が判明します。

第26話の作品紹介では、その子どもについてみのとの子である可能性が高い状況が示され、第27話ではすず自身が妊娠をみのへ伝えるべきか迷っています。

そして最終第30話では、すずが無事に子どもを出産したことが明らかになります。

ただし、物語はここを「復縁して家族になりました」という単純なハッピーエンドにはしません。

新しい命が生まれても、過去に起きたことまで消えるわけではない。

その現実を残したまま未来へ進ませるところに、この作品らしさがあります。

三田は別れの傷を抱えながら前へ進む

三田も、最終的に新しい恋人を得て恋愛的に“勝つ”人物としては描かれません。

最終話では、別れの傷を抱えながらも自分の人生を生きている姿が示されます。

それでも物語終盤、最も危険な状態にあったみのへ手を伸ばしたのは三田でした。

恋のライバルだったから見捨てるのではない。

過去に傷つけ合った相手でも、人として助ける。

僕はこの選択によって、三田が4人の関係の外へ一歩踏み出したように感じます。

桜は目元を整形するが、心の問題は簡単には消えない

第29話では、桜が目元を整形したことが明らかになります。

同時に、周囲の人々が変化していく中で、桜の中には長年抱えてきたコンプレックスが残っています。

ここは「整形したから問題が解決した」と読む場面ではないでしょう。

僕にはむしろ、外見を変えることと、自分自身を受け入れることは別の問題なのだと突きつけているように映ります。

4人は元の関係には戻らない。それでも、それぞれが別の形で生き直していく。

これが『嘘をついた私たち』原作結末の核心です。

4人は何を嘘ついていた?「おまじない」と「カンケイ」の真相

『嘘をついた私たち』の「4人全員、嘘つき」という設定は、それぞれが一つずつ秘密を抱えているという単純なものではありません。

恋人へ隠した過去、本当に好きな相手への感情、劣等感、依存、そして自分自身へのごまかし。

複数の嘘が重なって“仲良し4人組”という形を維持していたことが、この物語のポイントです。

人物表向きの関係隠された中心的な秘密
田所桜三田の恋人みのとの「おまじない」と、みのへの強い感情
三田孝一桜の恋人すずとの過去の「カンケイ」
木野涼葉(すず)みのの婚約者三田との過去と恋人に言えない秘密
相原みのすずの婚約者桜と中学時代から続けてきた「おまじない」

原作とドラマ版の作品紹介でも、桜とみのの「おまじない」と、すずと三田の「カンケイ」は4人の嘘を象徴する要素として示されています。

※画像はAIによるイメージ

桜の嘘|三田と付き合いながら、みのへの感情を手放せない

ドラマ版で渡邉美穂が演じる田所桜は、三田孝一の恋人です。

しかし原作では、桜が以前からみのへ強い感情を抱いていたことが明らかになります。

すずが姿を消したあと、桜はみのと暮らし始めます。

ところが、これは「ずっと好きだった二人がようやく結ばれた」という恋愛成就の物語にはなりません。

桜にはすずへの強いコンプレックスがあり、三田から愛されることで自分の価値を確かめながら、みのとの特別な関係も手放せずにいました。

つまり桜は、三田にもすずにも嘘をついていましたが、それ以上に自分が何を求めているのかを直視できていなかったのだと僕は感じます。

原作第4巻に入ると、その危うさはさらに深まります。

桜は生活を支えるため夜の店で働き、心身ともに弱っていくみのを支えます。

しかし、みのが自分なしでは生きられない状態になるほど、桜は安心してしまう。

「私を必要としてほしい」という気持ちが、「一人で立てるようになってほしくない」に変わってしまうのです。

愛と依存の境界が、ここで大きく揺らぎます。

みのの嘘|すずとの結婚の裏で桜との「おまじない」を続ける

池田匡志が演じる相原みのは、すずと長く付き合い、結婚を決めます。

しかしその一方で、桜とは中学時代から二人だけの「おまじない」を続けてきました。

それをすずにも三田にも明かしていません。

ドラマ第1話でも、この秘密が物語を動かします。

すずと三田が二人で話している姿を目撃したみのが不安を感じ、桜に「おまじない」を求める展開です。

桜はすずとみのの結婚を祝福したいからこそ、「おまじない」を終わらせようとします。

ここが僕には残酷に映ります。

終わらせなければならないと思う時点で、それはもう単なる無邪気な習慣ではありません。

秘密に優しい名前をつけても、その関係が誰かを傷つける可能性まで軽くなるわけではない。

「おまじない」という柔らかな言葉だからこそ、中に隠された危うさが際立ちます。

すずの嘘|三田との過去が「リスト」で判明する

浅川梨奈が演じる木野涼葉、通称すずにも、みのへ話していなかった過去があります。

原作第2巻では、すずが高校時代から残していた「関係を持った人のリスト」が登場し、その中に三田の写真があることが明らかになります。

この事実によって、桜とみのは初めて、自分たちだけが秘密を抱えていたわけではなかったと知ります。

表向きには、

  • 桜と三田
  • すずとみの

という二組のカップル。

しかしその下には、桜からみのへの強い思いと、すずと三田の過去があります。

現在の恋人関係と、過去や本心の線が一致していないのです。

誰か一人だけが裏切っていたなら、物語はもっと簡単でした。

しかし4人全員に隠してきたものがある。

だから秘密が明らかになるほど、「誰が被害者なのか」という線まで曖昧になっていきます。

三田の過去|すずとの関係と兄・亮士は公開情報の範囲で見る

砂田将宏が演じる三田孝一も、すずとの過去を桜へ明かしていません。

さらにドラマ版では、三田の兄・三田亮士を佐野岳が演じます。

亮士が物語へ大きな影響を与える存在であることは示されていますが、原作の三田・すず・亮士の過去について、公開されている作品紹介だけから細かな経緯をすべて断定するのは危険です。

そのため、ここでは確認できない場面を推測で補いません。

ネタバレ記事は詳しさが求められます。

けれど、詳しく見せるために空白を想像で埋めれば、情報としての信頼性は失われます。

僕は「分かっていること」と「まだ断言できないこと」を分けるほうが、この作品の嘘を語る記事にはふさわしいと思います。

『嘘をついた私たち』全5巻30話ネタバレ|第24話は第4巻、最終巻は第25話から

原作『嘘をついた私たち』は、たまいずみさんによる漫画で、白泉社・黒蜜コミックスから電子コミックス全5巻が刊行されています。

収録範囲は次の通りです。

  • 第1巻:第1〜6話
  • 第2巻:第7〜12話
  • 第3巻:第13〜18話
  • 第4巻:第19〜24話
  • 第5巻:第25〜30話

重要なのは、第24話は第4巻の最終話であり、第5巻は第25話から始まることです。

ここからは既出の秘密を繰り返すのではなく、各巻で4人の関係がどう変化したのかに絞って追います。

第1〜2巻|結婚報告から秘密が連鎖し、すずが姿を消す

序盤では、すずとみのの結婚が4人の均衡を大きく揺らします。

それまで曖昧なまま保存されていた過去が、「結婚」という人生の節目によって無視できなくなるからです。

桜とみのの「おまじない」、すずと三田の「カンケイ」。

二つの秘密が現在の恋人関係へ入り込み、すずの失踪後、桜とみのは一緒に暮らすようになります。

さらに、すずが残していたリストから三田との過去も浮かび上がります。

この段階で作品は、「浮気をしたのは誰か」という話ではなくなります。

一枚扉を開けるたび、別の秘密が待っている。

4人の友情そのものが、互いに真実を知らないことで成立していたと分かってくるのです。

第3巻|嘘を告白しても人生は元通りにならない

第3巻では、すずの行動が深刻な結果につながり、4人がそれまでのように秘密を抱えたまま平静を装うことが難しくなっていきます。

一方で桜の生活も不安定になり、みのを支えるため働き方まで変化します。

ここから物語の重心は、「秘密がバレるかどうか」から「秘密によって変形した人生をどう生きるか」へ移ります。

僕は、この移行が『嘘をついた私たち』を単なる恋愛ドロドロ劇で終わらせない部分だと思っています。

本当のことを言えば、昨日までの自分に戻れる。

現実はそんなに簡単ではありません。

長期間の嘘の上に仕事や恋愛や自己評価を積み重ねれば、告白した瞬間にすべてがリセットされるわけではないからです。

第4巻|桜とみのが共依存へ進み、第24話で三田がみのを止める

第4巻は第19〜24話です。

ここでは、桜とみのの関係が「好きな人と一緒にいる」という恋愛から、互いの弱さを固定してしまう共依存的な状態へ深く入り込んでいきます。

桜は、弱っていくみのを必要とし、みのもまた自分で生活を立て直せない状態へ向かいます。

※画像はAIによるイメージ

そして第24話は第4巻の終盤です。

ここで三田がみのに会いに行くと、みのは命に関わるほど危険な状態まで追い詰められていました。

三田は寸前でみのを止め、酒でまともに動けない状態だと気づき、自宅へ連れて帰ります。

同じ頃、すずには妊娠が判明します。

4人の物語が大きく次の段階へ入る境目です。

第24話を第5巻として扱ってしまうと、みのが救われる「きっかけ」と、その後の「回復の過程」の境界がずれてしまいます。

物語構造として見るなら、第4巻の最後でどん底に到達し、第5巻でそこから立ち上がり始める。

この区切りのほうが、原作の流れを正確に捉えられます。

第5巻|第25話の登山から、みのの自立とすずの出産へ

最終第5巻は第25〜30話です。

第25話で三田は、酒で弱り切ったみのを登山へ連れ出します。

これは単に気晴らしをさせる場面ではありません。

誰かの世話を受けながら閉じこもっていたみのに、自分の体を動かし、自分の足で前へ進ませる。

その行為自体が、この先の「自立」を先取りしています。

※画像はAIによるイメージ

第26話では、みのが三田の助けを受け入れ、酒を断ち、すずへの思いを整理するため会いに行きます。

その一方、すずは妊娠しています。

作品紹介では、その子どもがみのとの子である可能性が高い状況として示されています。

ここは「父親が完全に確定した」と表現を広げるより、作品紹介で示された範囲にとどめて読むのが正確でしょう。

第27話では、すずが妊娠をみのへ告げるべきか迷います。

第28話では、みのが少しずつ前を向こうとすることが、逆に桜の不安を強めていきます。

そして第29話。

みのは家庭菜園を世話するまで生活を立て直し、すずのお腹の子どもも順調に育っています。

桜は目元を整形していますが、長年抱えてきたコンプレックスそのものが簡単に消えたわけではありません。

最終第30話では、みのが少しずつ自立を始め、すずは無事に出産し、三田も別れの傷を抱えながら生きていきます。

「元通り」ではありません。

むしろこの作品は、元通りになれないことを受け入れてからが人生なのだという場所で幕を閉じます。

※画像はAIによるイメージ

ドラマ『嘘をついた私たち』第1話はどこから始まる?原作との違いも解説

ドラマ『嘘をついた私たち』は、2026年10月8日からテレビ大阪で放送開始です。

2026年10月8日朝の時点では、ドラマの最終回が原作と同じ結末になるとは発表されていません。

そのため、ここまで紹介した妊娠、出産、みのの自立、桜の終盤などはあくまで原作漫画のネタバレです。

ドラマ確定情報とは分けて考える必要があります。

第1話は「おまじない」と桜の最初の嘘から動き出す

ドラマ第1話では、幼なじみ4人が旅行へ出かけ、すずとみのが結婚を報告します。

桜は二人を祝福し、「結婚しても4人の関係が変わらなければいい」と願います。

ところが翌朝、みのはすずと三田が二人で話している姿を目撃します。

不安を感じたみのは、桜に二人だけの「おまじない」を求めます。

さらに、すずとみのが、みのの亡くなった祖父の家で暮らすことになった際、すずは桜へその家に行ったことがあるか尋ねます。

桜は「ない」という趣旨の嘘をつきます。

しかし実際には、桜はその場所を何度も訪れていました。

第1話で最初に視聴者へ突きつけられるのは、すずには見えていなかった桜とみのの時間です。

そして興味深いのは、桜が秘密を続けたいだけの人物ではない点です。

すずとみのの結婚を本心では祝いたい。

だから「おまじない」を終わらせたい。

なのに、簡単には終われない。

秘密が二人をつなぐ糸になってしまった時、それを切ることは関係そのものを失う恐怖にもつながります。

※画像はAIによるイメージ

ドラマ版の主演4人と追加キャスト

ドラマ版では、4人の幼なじみを次の俳優が演じます。

  • 田所桜:渡邉美穂
  • 三田孝一:砂田将宏
  • 木野涼葉(すず):浅川梨奈
  • 相原みの:池田匡志

さらに、三田の兄・三田亮士役に佐野岳、クラブ店長・黒瀬百春役に阿久津仁愛、すずと関わる謎の男・佐藤役に遊屋慎太郎、みのの母・相原洋子役に馬渕英里何が出演します。

中でも注目したいのが黒瀬百春です。

ドラマ版では物語後半の鍵を握る人物として紹介されており、原作を知る読者にとっても、その役割は大きなチェックポイントになります。

原作人物の要素をまとめた存在なのか。

それともドラマ独自の展開を動かすのか。

現段階では断定できませんが、黒瀬がどこで桜たち4人の人生へ入り込むかを見ることで、原作との差が見えやすくなるはずです。

放送・配信はいつ?

テレビ大阪では2026年10月8日深夜24時からスタートします。

BSテレ東では10月11日深夜2時05分、テレビ愛知では10月13日深夜1時から放送予定です。

FODでは10月8日深夜24時30分から全話独占配信され、TVerではテレビ大阪での放送後に見逃し配信されます。

放送地域や配信状況は変更される可能性もあるため、視聴時には最新の番組情報を確認してください。

主題歌「Drunk On Your Lies」も“信じたい嘘”を映す

主題歌はMELONiiの書き下ろし曲「Drunk On Your Lies」です。

楽曲では、嘘だと分かっていても信じたくなる恋の切なさや危うさが表現されています。

このテーマは作品そのものと重なります。

4人は単に他人の嘘にだまされているわけではありません。

どこかで違和感を覚えながらも、「今の関係が続いてほしい」という願いのために見ないふりをしている。

つまり『嘘をついた私たち』は、嘘を暴く物語であると同時に、人はなぜ自分に都合のいい物語を信じ続けてしまうのかを描いているのだと僕は感じます。

『嘘をついた私たち』考察|最大の嘘は「4人はずっと変わらない」という願い

ここからは、原作最終話までの展開を踏まえた僕の考察です。

僕がこの作品で一番大きな「嘘」だと感じるのは、桜とみのの「おまじない」でも、すずと三田の「カンケイ」でもありません。

「私たち4人は、このままずっと変わらずにいられる」という願いです。

桜と三田が恋人になり、すずとみのが結婚しようとしても、4人は幼なじみという一つの輪の中に居続けようとします。

けれど、その輪を維持するには本当の気持ちを話せない。

つまり4人の友情は、最初から「すべてを知っても変わらない友情」ではなく、「知らないことがあるから保たれている友情」だったのです。

嘘が暴かれると、過去の記憶まで意味が変わる

秘密が明らかになった時に壊れるのは、現在の恋人関係だけではありません。

「あの時の笑顔は、本当に自分へ向けられたものだったのか」

「あの日、隣にいた人は誰を思っていたのか」

過去の記憶そのものが、別の色に塗り替えられてしまいます。

僕自身、人間関係で本当に苦しいのは、現在の出来事だけではなく、信じていた過去の意味まで揺らぐ瞬間だと思っています。

『嘘をついた私たち』では、4人全員がその痛みを背負います。

だから「嘘をつかなければよかった」という後悔だけでは終わりません。

嘘をついた時間にも、笑った日々にも、本物の感情はあった。

本物と偽物をきれいに分離できないから、この物語は苦いのです。

桜と三田の違いは「みのを必要とするか、自立させるか」

終盤で特に印象的なのは、桜と三田のみのへの接し方の違いです。

桜は、みのから必要とされることに安心を覚えます。

みのが弱いままなら、自分のそばから離れていかない。

これは「相手が必要」という愛情が、「相手に自分を必要とさせたい」という依存へ変わっていく構図です。

一方の三田は、第24話でみのを危険な状態から助け、第25話で登山へ連れ出します。

三田が目指しているのは、みのを自分のそばへ置くことではありません。

みのが自分で歩ける状態へ戻すことです。

ここで物語の軸は「誰が誰を手に入れるのか」という恋愛の勝敗から離れます。

好きな人を自分の隣に置くことと、その人が自分なしでも生きていけるよう願うこと。

どちらが相手を思う行為なのか。

『嘘をついた私たち』は、その違いをかなり痛い形で見せてきます。

家庭菜園は、みのの再生を静かに示す

だからこそ、第29話の家庭菜園が僕の胸には残りました。

みのの再生は、大げさな成功や劇的な恋愛によって描かれません。

土を触り、植物の世話をする。

昨日と同じように今日も水をやる。

派手ではありません。

でも、自立とは本来そういうものなのかもしれません。

一度人生が崩れた人が、ある朝突然すべてを取り戻すわけではない。

眠る。

食べる。

働く。

何かの世話をする。

小さな日常を一つずつ自分の手へ戻していく。

家庭菜園は、「みのが誰かに生かされる人間から、自分で生活を育てる人間へ変わり始めた」ことを映す、静かな装置に見えます。

※画像はAIによるイメージ

ドラマ版で注目したいのは「秘密の暴露」よりその後

ドラマを見るうえでも、僕は「次は誰の嘘がバレるのか」だけを追うともったいないと感じています。

もちろん、「おまじない」や「カンケイ」がどう映像化されるかは大きな見どころです。

しかし原作の本質は、その秘密が暴かれた後にあります。

人は、自分の醜さを知ったあとに変われるのか。

傷つけた人とは、もう一度向き合えるのか。

依存していた相手から離れられるのか。

そして、変わってしまった関係を「失敗だった」と切り捨てずに生きていけるのか。

ドラマ版が原作と同じ最終地点へ向かうかは、2026年10月8日時点では分かりません。

だからこそ注目したいのは、出来事の再現度だけではなく、4人の心の変化をどこまで描くかです。

黒瀬百春などドラマ版で存在感を持つ人物が、その変化へどう関わるのかも見逃せません。

まとめ|『嘘をついた私たち』原作結末は恋の勝敗ではなく4人の再出発

『嘘をついた私たち』の原作漫画は、たまいずみさんによる全5巻・全30話の完結作品です。

桜とみのには中学時代から続く「おまじない」、すずと三田には恋人へ隠してきた過去の「カンケイ」があります。

秘密が明らかになることで、二組の恋人だけでなく、幼なじみ4人の友情そのものが崩れていきます。

第4巻の最終第24話では、危険な状態まで追い詰められたみのを三田が救います。

そして最終第5巻は第25話から始まり、三田との登山をきっかけにみのは酒を断ち、少しずつ自分の人生を取り戻していきます。

終盤ではすずの妊娠が描かれ、最終話では無事に出産。

三田も別れの傷を抱えながら生き、みのは自立への一歩を踏み出します。

桜は第29話で目元を整形しますが、僕には、それだけで長年のコンプレックスから完全に自由になれた人物としては映りません。

そして重要なのは、誰かと誰かが新しいカップルになって終わる物語ではないということです。

4人が守りたかったのは恋人だけではなかった。

おそらく、「僕たちはずっと4人でいられる」という自分たちの物語そのものだったのでしょう。

けれど、人は変わります。

恋も友情も、昨日とまったく同じ形で保存し続けることはできません。

だから僕は、『嘘をついた私たち』の本当のクライマックスは、嘘が暴かれる瞬間ではなく、そのあとだと思っています。

壊れた関係を抱えたまま、それでも今日を生きる。

土に水をやり、子どもを抱き、自分の傷と付き合いながら次の日へ進む。

派手なハッピーエンドではありません。

でも、その不完全な再出発こそ、この作品が最後に残した希望なのではないでしょうか。

ドラマ版が同じ終着点へ向かうのか、それとも別の道を選ぶのか。

2026年10月8日から始まる物語では、原作の出来事をなぞるだけでなく、4人が「嘘のない関係」を本当に作れるのかまで見届けたいと思います。

よくある質問

『嘘をついた私たち』の原作は完結している?

はい。

たまいずみさんによる原作漫画は電子コミックス全5巻・全30話で完結しています。第4巻が第19〜24話、第5巻が第25〜30話です。

『嘘をついた私たち』の「おまじない」は誰と誰の秘密?

田所桜と相原みのの秘密です。

中学時代から続いてきた二人だけの関係を「おまじない」と呼んでおり、すずと三田には隠されていました。ドラマ第1話から物語を動かす重要な秘密として扱われます。

ドラマも原作と同じ結末になる?

2026年10月8日時点では、原作と同じ最終回になるとは発表されていません。

みのの自立、すずの妊娠・出産、桜の終盤などは原作漫画の展開です。ドラマ版では黒瀬百春をはじめ注目人物もいるため、どこまで原作を踏襲し、どこを再構成するのかが見どころになります。

執筆:岸本 湊人

参考

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