『VIVANT』の新庄浩太郎は、公安内部に潜伏したテントのモニターで、最終話ではベキら3人の逃走を支援しました。
ただし、新庄がなぜモニターになったのか、誰のために公安を裏切ったのかは、第1シーズン終了時点でも明かされていません。
この記事では、新庄の正体につながった伏線、最終話で行った工作、動機に関する有力説、そして第2シーズンで描かれる逃亡後の行方を、確定情報と考察に分けて解説します。
※この記事には『VIVANT』第1シーズン第10話までのネタバレが含まれます。
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『VIVANT』のモニターとは何をする人物?
『VIVANT』のモニターとは、表向きの身分を隠れみのにして、テントへ情報を送ったり秘密工作を行ったりする国内協力者です。
一般的な「モニター」は、状況を監視する人や装置を意味します。
しかし、劇中のモニターは、ただ情報を観察するだけの存在ではありません。
組織や企業の内部に潜伏し、テントに必要な情報を収集するほか、資金工作、追跡妨害、潜伏支援、逃走支援などを担う人物だと考えられます。
第1シーズンで正体が明かされた代表的なモニターは、次の2人です。
- 丸菱商事エネルギー事業部1課課長の山本巧
- 警視庁公安部・外事第4課の新庄浩太郎
山本は乃木憂助の同期として丸菱商事に勤務する一方、天才ハッカーの太田梨歩を利用し、GFL社への送金額を本来の1000万ドルから1億ドルへ改ざんさせました。
差額は9000万ドルです。
山本は企業の内部からテントの資金獲得を支えたモニターでした。
一方、竜星涼さん演じる新庄は、野崎守の部下としてテントを追跡する公安捜査員です。
つまり新庄は、テントを追う側の中心に立ちながら、公安の捜査情報や行動予定に触れられる立場を利用していたことになります。
山本と新庄は同じモニターでも、担っていた役割が異なります。
- 山本巧:企業内部から資金工作を実行する
- 新庄浩太郎:公安内部から情報収集や逃走支援を行う
- 共通点:正体を隠し、日常的な人間関係の中へ潜伏する
僕がモニターという設定に怖さを感じるのは、派手な武器を必要としない点です。
会議に参加し、捜査対象の居場所を知り、次の行動予定を聞く。情報の通り道に一人潜んでいるだけで、追う側の優位性は音もなく崩れていきます。

新庄浩太郎がモニターだと分かる伏線は何話?
新庄の正体が確定したのは、2023年9月17日放送の第10話です。
それ以前に決定的な証拠は示されていませんでしたが、第2話、第4話、第6話、第9話には、正体を知った後で見え方が変わる場面があります。
ただし、すべての失敗や表情を「新庄が意図的に妨害した証拠」と断定することはできません。
劇中で確認できる事実と、そこから考えられる解釈を分けて見ていきましょう。
第2話|乃木へ向けた厳しい視線
第2話では、野崎が「VIVANT」という言葉を「別班」と聞き間違えたのではないかと推理します。
その場面で新庄は、乃木へ厳しい視線を向けていました。
正体を知った後では、テントに迫る乃木を危険人物として警戒していたようにも見えます。
一方、新庄は公安捜査員です。
巨額の誤送金事件に関わり、バルカから帰国した乃木を疑うのは、捜査員として不自然ではありません。
この視線だけで、モニターだった証拠にはなりません。
第4話|大宮駅で山本巧を見失う
新庄をめぐる代表的な伏線が、第4話で山本巧の尾行に失敗した場面です。
公安は丸菱商事の誤送金事件を追う中で、山本を重要人物として監視していました。
ところが、新庄は大宮駅の混雑の中で山本を見失います。
最初に見た時点では、捜査上の失敗に見える場面です。
しかし、山本と新庄がともにテントのモニターだったと分かった後では、新庄が意図的に追跡を緩めた可能性が浮かびます。
ここで重要なのは、劇中では次の点が明かされていないことです。
- 新庄が山本の正体を知っていたのか
- モニター同士が直接連絡を取っていたのか
- 新庄が意図的に山本を逃がしたのか
- それぞれ異なる指示系統で動いていたのか
したがって、山本の尾行失敗は「正体を疑わせる場面」ではありますが、「新庄がわざと逃がした確定証拠」ではありません。
第6話|インターホンに映った「モニター」
第6話では、太田梨歩、乃木、黒須駿がいるマンションを新庄が訪れます。
新庄が玄関のインターホンを押すと、室内側の画面に新庄の顔が映り、機器の表示として「モニター」という文字が現れました。
インターホンとして考えれば、ごく普通の表示です。
しかし、物語の言葉として見ると、一つの画面に「新庄」と「モニター」という答えが並んでいます。
制作側が意図した伏線だったのかは、公式には説明されていません。
それでも正体を知った後では、最も分かりやすく、遊び心のある映像上のヒントに見えます。
秘密を暗闇へ隠すのではなく、誰も気に留めない日常の表示へ溶かしておく。
僕はこの場面に、『VIVANT』という作品の巧みさが凝縮されていると感じました。
第9話|別班員4人の生存映像がテントへ届く
第9話では、乃木に撃たれたはずの別班員4人が、病院でリハビリをしている映像がテント側へ届きました。
映っていたのは、廣瀬瑞稀、和田貢、熊谷一輝、高田明敏です。
乃木は第7話で4人を銃撃しましたが、実際には急所を外していました。
別班員が生存していると知ったノコルは、乃木が別班の任務としてテントへ潜入しているのではないかと疑います。
その結果、乃木はベキから厳しく追及され、潜入計画そのものが崩れかねない状況に追い込まれました。
最終話で新庄が日本国内のモニターだったと判明したため、映像の入手や送信に新庄が関わった可能性はあります。
公安捜査員なら、別班員の収容先や回復状況に関する情報へ接近しやすい立場です。
ただし、新庄が映像を撮影した場面も、送信した場面も描かれていません。
確認できる情報は、次の範囲にとどまります。
- 別班員4人の生存映像がテントへ届いた
- 日本国内にテントへ情報を送れる協力者がいた
- 最終話で新庄がモニターだと判明した
- 撮影者、入手方法、送信経路は明かされていない
新庄が送信者だったという説は有力ですが、現時点では確定情報ではありません。

最終話で新庄はベキたちの逃走に何をした?
第10話で新庄は収容施設の警備システムを切り、ベキ、バトラカ、ピヨが逃げられる状態を作りました。
これが、新庄をテントのモニターだと確定させた最も重要な行動です。
テントを解体したノゴーン・ベキ、バトラカ、ピヨは、日本へ移送された後、公安の管理下に置かれます。
ところが、最終話終盤で3人が収容先から逃走したことが判明します。
野崎が警備状況を確認すると、施設の警備システムを切った人物が部下の新庄だったと分かりました。
さらに新庄自身も姿を消していました。
それまで新庄には、山本の尾行失敗や乃木の追跡失敗など、疑わしく見える場面がありました。
しかし、それらは捜査上のミスとも解釈できます。
最終話の警備切断は違います。
偶然や能力不足では説明できない、テント側への明確な工作です。
新庄が逃がしたのはベキだけではない
逃走したのは、ベキ一人ではありません。
- ノゴーン・ベキ
- バトラカ
- ピヨ
テントの中心を支えてきた3人全員です。
新庄は情報を外部へ流しただけではなく、公安の管理下にある重要人物を逃がすため、警備へ直接介入しました。
公安捜査員としての地位、将来、同僚との関係、これまで築いてきた生活。
そのすべてを失う危険を承知したうえで、警備を切ったことになります。
だからこそ、新庄の行動を単純な小遣い稼ぎや、その場限りの協力と考えるのは難しいでしょう。
上原邸での復讐計画も知っていたのか
施設から逃げたベキ、バトラカ、ピヨは、元公安の上原史郎がいる屋敷へ向かいました。
ベキは、バルカ内乱時に自身と家族からの救助要請を退けた上原へ復讐しようとします。
ただし、新庄が上原邸での復讐計画まで知っていたかは明らかになっていません。
第1シーズンで確定しているのは、新庄が施設の警備を切り、3人の逃走を支援したことです。
次の点は未確認のままです。
- 上原の居場所を新庄が伝えたのか
- 逃走用の車両や潜伏場所を用意したのか
- ベキの復讐計画を事前に聞いていたのか
- 逃走後もベキたちと連絡を取っていたのか
- 新庄自身がどこへ逃げたのか
「ベキを逃がした人物」と「上原襲撃の共犯者」は、同じ意味ではありません。
新庄がどこまで計画を共有していたのかは、第2シーズンで確認すべき重要な論点です。

新庄はなぜテントのモニターになったのか?
新庄がモニターになった動機、テントと接触した時期、指示を出していた人物は、まだ明かされていません。
現時点で整理できる内容は、次の3区分です。
確定していること
- 新庄は警視庁公安部・外事第4課に所属していた
- 野崎守の部下としてテント捜査に参加していた
- テントのモニターとして公安内部に潜伏していた
- 最終話で収容施設の警備を切断した
- ベキ、バトラカ、ピヨの逃走を支援した
- 逃走支援後、新庄自身も公安から姿を消した
明かされていないこと
- 新庄がモニターになった時期
- 公安へ入る前からテント側だったのか
- 公安へ入った後に協力者となったのか
- ベキやノコルと直接会ったことがあるのか
- 報酬を受け取っていたのか
- 家族や過去にテントとの接点があったのか
- 現在、誰の指示で動いているのか
有力と考えられる動機
僕は、新庄の動機を次の順番で考えています。
1. ベキへの恩義、またはテントの救済理念への共感
2. 長期間を前提とした公安への潜入任務
3. 公安とテントの双方に通じる二重スパイ
4. 金銭や私的利益を目的とした協力
あくまで現時点での考察ですが、それぞれの支持材料と弱点を見ていきます。
最有力|ベキへの恩義や理念への共感
最も可能性が高いと僕が考えるのは、新庄がベキ個人へ恩義を感じていた、またはテントの救済活動へ共感していたという説です。
ベキが率いたテントは、国際的にはテロ組織とみなされていました。
一方、集めた資金の多くは、バルカの孤児院、学校、病院などの運営に使われていました。
ベキに救われた子どもや住民が存在し、テントの内部でもベキは強い信頼を集めています。
新庄や新庄の家族が、過去にベキの活動によって助けられていたなら、自分の人生を失う危険を冒してでも逃走を支援した理由になります。
また、公安内部でベキの過去が共有された際、新庄は強い関心を示しているように見えました。
乃木卓だったベキは、公安の極秘任務でバルカへ渡った後、内乱に巻き込まれます。
救助を求めながら見捨てられ、妻の明美と息子の憂助を失い、自身も死亡したものとして処理されました。
国家を守る公安の内部にいながら、国家に切り捨てられた元公安捜査員の過去を知る。
その矛盾が、新庄をベキ側へ傾けた可能性もあります。
ただし、新庄とベキの過去の接点は描かれていません。
公安会議での反応も、捜査員として事実関係を確認していただけと解釈できます。
最有力と考えられる一方、決定的な証拠はまだありません。
第2候補|最初から公安へ送り込まれた長期潜入要員
次に考えられるのは、新庄が最初からテントのモニターとして公安へ入った可能性です。
公安は、テロ組織や外国勢力に関する情報を扱う組織です。
その内部に協力者を置ければ、テント側は次の情報を継続的に入手できます。
- 公安が捜査している人物
- 監視や尾行の予定
- 捜査会議で共有された情報
- 逮捕や移送の計画
- 収容施設や警備体制
- テントに接近している捜査員の動向
新庄の立場は、テントにとって非常に価値があります。
第1シーズンの事件が始まってから急に協力を求められた人物より、数年単位で配置された潜入要員の方が、公安内部で信頼を得やすいでしょう。
一方、新庄がテントから訓練を受けた事実や、公安採用前から接触していた証拠はありません。
山本と異なり、新庄がどのような経路でモニターになったのかは完全に空白です。
物語としては説得力がありますが、現時点では証拠の少ない説です。
可能性は低め|公安側の二重スパイ
新庄が野崎や公安と秘密裏につながり、別の目的でテントを支援していたという二重スパイ説もあります。
『VIVANT』には、乃木のように複数の顔を使い分ける人物が登場します。
公安捜査員、テントのモニターに続く第三の立場が新庄にあっても、作品の構造としては不思議ではありません。
しかし、第1シーズンでは、新庄が公安側へ情報を返していた描写がありません。
収容施設の警備を切った行動も、結果だけを見ればベキたちを利する明確な工作です。
野崎が把握した秘密任務だったことを示す場面もありません。
二重スパイ説は魅力的ですが、現在確認できる材料だけなら、優先順位は低いと僕は考えます。
可能性はさらに低め|金銭目的
山本のように、利益や地位のためにテントへ協力した可能性も完全には否定できません。
ただし、新庄が金銭を受け取った描写や、私的利益を求めた場面はありません。
むしろ最終話では、公安捜査員として築いた生活を捨てる行動を選んでいます。
得たものより、失ったものの方が圧倒的に大きいのです。
そのため、新庄の動機を金銭だけで説明するのは難しいでしょう。
山本が「任務の成功のために他人を利用する人物」として描かれたのに対し、新庄は「自分を失ってでも誰かを逃がした人物」として描かれています。
この行動の違いが、新庄の動機を考える最大の手掛かりです。
第2シーズンで逃亡後の新庄はどうなる?
2026年7月25日時点で、新庄が逃亡後にどこへ向かったのかは明らかになっていません。
ただし、新庄は第2シーズンにも続投します。
2026年7月2日に番組公式SNSで公開された新庄のキャラクタービジュアルでは、汚れたスーツ姿でスマートフォンを持ち、緊迫した表情で誰かと通話しています。
額には傷のように見えるものもあり、公安時代の整った姿とは大きく異なります。
ここで注意したいのは、画像から確認できるのは外見だけだという点です。
負傷した理由、現在地、通話相手、所属する組織は発表されていません。
通話相手としては、次の人物や勢力が考えられます。
- ベキまたはノコル
- アリなどテントの元関係者
- 新庄とは別の国内協力者
- 公安時代の人物
- 野崎守
- 第2シーズンから登場する新人物
しかし、現時点で相手を特定できる材料はありません。
背景の雰囲気が別の登場人物と似ていることだけで、同じ場所にいると断定するのも危険です。

第11話は最終話の「あの日」の裏側から始まる
『VIVANT』第2シーズンは、2026年7月26日午後9時からTBS系日曜劇場で放送されます。
初回は「第11話」と表記され、2クール連続で放送される予定です。TBS公式サイトは、第1シーズンのラストシーンから直結する物語だと案内しています。
第11話では、乃木が父であるベキへ銃弾を放った「あの日」と、薫、ジャミーンに再会した「あの日」の裏側で起きていた出来事が描かれます。
乃木の前に別班の緊急招集を告げる赤い饅頭が置かれ、新たな任務が始まることも公式あらすじで示されています。
この構成を踏まえると、第1シーズンで結果だけが示された新庄の行動も描かれる可能性があります。
具体的に知りたいのは、次の点です。
- 新庄はどのように収容施設へ接近したのか
- 警備システムを切る準備をいつ始めたのか
- ベキたちと直接連絡を取っていたのか
- 逃走後、どこへ向かったのか
- 上原邸での計画を知っていたのか
- なぜ傷を負ったような姿になったのか
- スマートフォンの通話相手は誰なのか
第11話が「あの日」の裏側を描く以上、新庄の逃走開始までが補完される可能性は十分にあります。
最大の注目は野崎との再会
僕が最も注目しているのは、新庄と野崎の再会です。
野崎にとって新庄は、長く現場をともにしてきた部下でした。
捜査会議へ参加させ、尾行や監視を任せ、テントに関する情報も共有しています。
新庄がモニターだったと判明した瞬間、野崎は過去のすべてを見直さなければならなくなりました。
山本の尾行失敗は意図的だったのか。
乃木の追跡情報はどこまで漏れていたのか。
テントに先回りされた場面に新庄が関わっていたのか。
自分の言葉や判断が、部下を通じて敵へ届いていたのか。
信頼とは、一枚のガラスに似ています。
割れた瞬間だけでなく、それまで映っていた景色まで疑わしく見えてしまいます。
野崎が新庄を最初から疑っていたのか、それとも心から信頼していたのかによって、再会場面の痛みは大きく変わるでしょう。
新庄は単なる裏切り者ではないと考える理由
ここからは、第1シーズンで確認できる行動と、第2シーズンの発表内容を踏まえた僕個人の考察です。
僕は、新庄が単純な敵役や裏切り者として描かれる可能性は低いと考えています。
最大の理由は、正体だけを明かし、動機を意図的に残したように見えることです。
山本については、太田を脅迫し、誤送金を実行させた経緯が具体的に描かれました。
山本が何を行い、どのような人物だったのかは、第4話までにかなり明確になっています。
一方、新庄について確定したのは、公安内部に潜伏していたことと、ベキたちを逃がしたことだけです。
なぜベキを救ったのか。
なぜ公安での人生を捨てたのか。
誰の命令だったのか。
新庄という人物の中心部分だけが、きれいに空白として残っています。
新庄は「情報の流れ」を支配する人物
新庄が物語上果たした役割は、警備システムを切ったことだけではありません。
彼は公安内部にいることで、何を誰が知っているのかを把握できる立場にいました。
『VIVANT』の戦いでは、銃や格闘能力だけが強さではありません。
- 誰が生きているのか
- 誰がどこへ向かっているのか
- 誰が誰を疑っているのか
- 次の捜査がいつ始まるのか
- どの情報がまだ相手に知られていないのか
こうした情報を先に得た人物が、状況を動かします。
仮に別班員4人の生存情報へ新庄が関与していたなら、一つの映像を渡すだけで、乃木が積み上げた信用を崩したことになります。
新庄は前線で敵を倒す人物ではありません。
情報の流れる方向をわずかに変え、別の人物同士を衝突させる存在です。
川の流れを変えるのに、山を動かす必要はありません。
小さな石を一つ置くだけで、水は違う方向へ進み始めます。
公安内部への潜伏が第1シーズン全体を塗り替える
新庄がモニターだったという事実は、最終話だけに関係する仕掛けではありません。
第1シーズンを振り返ったとき、公安が失敗した場面の一つひとつに、新たな疑問を生みます。
ただし、ここで何でも新庄の工作に結びつけるのは危険です。
乃木は米国のミリタリースクールで優秀な成績を収めた別班員であり、尾行や追跡をかわす能力を持っています。
新庄が本当に乃木を追い切れなかった場面もあったでしょう。
山本を本当に見失った可能性も残ります。
僕が面白いと感じるのは、答えが一つに決まらないことです。
新庄は、いつ公安捜査員として動き、いつモニターとして動いていたのか。
どこまでが失敗で、どこからが演技だったのか。
正体が明かされた後も、すべての行動を簡単には分類できません。
それは、乃木の中に乃木憂助とFが共存している構造にも似ています。
人は一つの所属だけで生きているわけではありません。
公安の新庄も、テントの新庄も、どちらかが偽物ではなく、どちらも彼の一部だった可能性があります。
問われるのは「誰を守ろうとしたのか」
新庄の物語で本当に重要なのは、誰から命令を受けたかだけではないと僕は思います。
彼が誰を守ろうとしたのかです。
ベキ個人を救いたかったのか。
ノコルやテントの孤児たちを守ろうとしたのか。
国家に見捨てられた人物を、今度こそ見捨てないと決めたのか。
それとも、まだ登場していない誰かを守るために行動しているのか。
もちろん、どのような事情があっても、公安の警備を破り、拘束中の人物を逃がした責任が消えるわけではありません。
善意と正しさは同じではなく、恩義と法律も同じ方向を向くとは限りません。
だからこそ、新庄の物語は「裏切り者か英雄か」という二択では終わらないはずです。
最終話で新庄が切ったのは、施設の警備システムだけではありません。
公安捜査員として歩んできた自分と、野崎や同僚たちを結んでいた線も、自らの手で断ち切りました。
その代償を払ってでも守りたかったものが明かされたとき、新庄浩太郎という人物は初めて完成するのだと思います。
まとめ
『VIVANT』のモニターとは、表向きの身分を隠れみのにして、テントへ情報を送り、必要に応じて秘密工作を行う国内協力者です。
第1シーズンでは、丸菱商事の山本巧に続き、警視庁公安部・外事第4課の新庄浩太郎もモニターだったと判明しました。
新庄の正体が確定したのは、2023年9月17日放送の第10話です。
新庄は収容施設の警備システムを切り、ノゴーン・ベキ、バトラカ、ピヨの逃走を支援した後、自身も公安から姿を消しました。
第4話の山本の尾行失敗、第6話のインターホンに表示された「モニター」、第9話の別班員4人の生存映像などは、正体を知った後で見え方が変わる場面です。
ただし、それらすべてが新庄の意図的な工作だったとは確定していません。
新庄がモニターになった動機も未判明です。
行動から考えると、金銭目的よりも、ベキへの恩義やテントの救済理念への共感が有力に見えます。
一方、最初から公安へ送り込まれた長期潜入要員だった可能性や、別の目的を持つ二重スパイだった可能性も残されています。
2026年7月26日放送の第11話は、第1シーズン最終話の「あの日」の裏側から始まります。
傷のようなものを負い、汚れたスーツ姿で誰かと通話する新庄は、誰のために逃げ、何を守ろうとしているのでしょうか。
失敗の多い部下に見えていた男は、誰にも気づかれない場所で情報の流れを変え、物語の進路を動かしていました。
新庄の動機が明かされたとき、野崎の隣に立っていた彼の表情も、きっともう一度違って見えるはずです。
よくある質問
『VIVANT』のモニターとは何ですか?
テントのために日本国内で情報収集や秘密工作を行う潜伏協力者です。第1シーズンでは、山本巧と新庄浩太郎がモニターだったと判明しました。
新庄浩太郎がモニターだと判明したのは何話ですか?
2023年9月17日に放送された第1シーズン第10話です。収容施設の警備システムを切り、ベキ、バトラカ、ピヨの逃走を支援したことが明らかになりました。
新庄はなぜベキたちを逃がしたのですか?
理由は第1シーズンでは明かされていません。ベキへの恩義やテントの理念への共感が有力と考えられますが、現時点では確定していません。
執筆:岸本 湊人
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