『ブラックトリック』の初回視聴率6.2%は、直前の月9を上回る一方、直近5作品の平均を下回る「やや低めのスタート」です。
同日放送の『GTO』とは世帯0.2ポイント差のほぼ互角。ただし、配信指標では差があり、第2話以降に視聴者をつなぎ留められるかが最大の焦点となります。
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『ブラックトリック』初回視聴率6.2%は高い?月9過去作と比較
結論から言うと、世帯6.2%は直前の月9をわずかに上回りましたが、直近5作品の平均より1.22ポイント低く、月9としてはやや低めです。
『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』は、2026年7月20日にフジテレビ系の月曜午後9時枠、通称「月9」でスタートしました。
第1話の平均視聴率は、ビデオリサーチ調べ・関東地区で世帯6.2%、個人3.7%でした。現時点で公表されている視聴率は初回分だけです。
初回の数字を正しく評価するには、「6%台だから高い」「2桁ではないから低い」と単純に決めるのではなく、同じ月9枠の直近作品と比べる必要があります。
放送時期 月9作品 初回世帯視聴率 初回個人視聴率
2025年4月期 続・続・最後から二番目の恋 9.4% 5.5%
2025年7月期 明日はもっと、いい日になる 7.1% 4.1%
2025年10月期 絶対零度~情報犯罪緊急捜査~ 6.5% 3.6%
2026年1月期 ヤンドク! 8.1% 5.0%
2026年4月期 サバ缶、宇宙へ行く 6.0% 3.4%
2026年7月期 ブラックトリック 6.2% 3.7%
『続・続・最後から二番目の恋』は世帯9.4%、個人5.5%、『明日はもっと、いい日になる』は世帯7.1%、個人4.1%でスタートしました。
『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』は世帯6.5%、個人3.6%、『ヤンドク!』は世帯8.1%、個人5.0%を記録しています。
直前作『サバ缶、宇宙へ行く』は世帯6.0%、個人3.4%でした。『ブラックトリック』は世帯で0.2ポイント、個人で0.3ポイント上回っています。
直近5作品の初回平均を計算すると、世帯は7.42%、個人は4.32%です。
『ブラックトリック』は、その平均と比べて世帯で1.22ポイント、個人で0.62ポイント下回りました。
6作品の中では、世帯視聴率が『サバ缶、宇宙へ行く』に次ぐ5番目、個人視聴率は4番目となります。
確認済みの事実
- 初回世帯視聴率は6.2%
- 初回個人視聴率は3.7%
- 直前の月9より世帯0.2ポイント高い
- 直近5作品の初回平均より世帯1.22ポイント低い
- まだ第2話以降の推移は公表されていない
筆者の解釈
僕は、この6.2%を「好発進」と強く持ち上げる数字でも、「失敗」と切り捨てる数字でもないと考えます。
直前作は上回ったものの、続編やシリーズ作品を含む過去5作の平均には届いていません。月9という看板枠の基準で見れば、下限に近い位置から始まったという表現が最も実態に近いでしょう。
ただし、『ブラックトリック』は既存シリーズや人気漫画を基盤としない完全オリジナル作品です。
初めから人物や世界観を知っている視聴者がいない状態で、GACKTさんの月9初主演と「嘘で真実を暴く弁護士」という設定だけを入口に6.2%を集めました。
過去作との比較は重要ですが、作品が背負っていた認知度の差も見落とせません。
数字は冷たい鏡です。しかし、鏡に映るのは作品の価値そのものではなく、放送開始時点でどれだけ多くの人が振り向いたかです。

『GTO』との初回視聴率差は?地上波ではほぼ互角
『GTO』が世帯6.4%、個人3.8%で上回りましたが、差は世帯0.2ポイント、個人0.1ポイントにすぎません。
同じ2026年7月20日の午後10時からは、反町隆史さん主演の『GTO』がカンテレ・フジテレビ系で始まりました。
『GTO』第1話の平均視聴率は、ビデオリサーチ調べ・関東地区で世帯6.4%、個人3.8%です。
作品名 放送時間 世帯視聴率 個人視聴率
ブラックトリック 月曜午後9時 6.2% 3.7%
GTO 月曜午後10時 6.4% 3.8%
差 - 0.2ポイント 0.1ポイント
順位だけなら『GTO』が上ですが、0.2ポイント差で作品の勝敗を決めるのは早計です。
初回のリアルタイム視聴では、両作品がほぼ同じ規模の視聴者を集めたと考えたほうが自然でしょう。
ただし、両作品のスタート地点は大きく違います。
『GTO』は藤沢とおるさんの漫画を原作とし、反町隆史さん主演の連続ドラマとしては1998年以来、28年ぶりの復活作です。
脚本の遊川和彦さん、演出の中島悟さんら1998年版に関わったスタッフも参加し、反町さん演じる鬼塚英吉の人物像を受け継ぎながら、令和の学校問題を描いています。
過去シリーズを見ていた視聴者には、「あの鬼塚が今どうなっているのか」という強い視聴理由があります。
一方、『ブラックトリック』は、敏腕弁護士と一級建築士の二つの顔を持つ浦真鷲直人を主人公にしたオリジナルのリーガルドラマです。
フジテレビの公式発表では、GACKTさんについて「フジドラマ初出演で月9初主演」と案内されています。
「連続ドラマ全体で初主演」とする媒体もありますが、表現に違いがあるため、本記事ではフジテレビ公式の「フジドラマ初出演・月9初主演」という表現に統一します。
知名度のある復活作品と、設定を一から理解してもらう必要があるオリジナル作品。
この条件差を踏まえると、『ブラックトリック』が地上波視聴率で『GTO』と0.2ポイント差まで迫ったことは、悲観する結果ではありません。
『ブラックトリック』が本当に見るべき相手は『GTO』だけではない
僕が注目したいのは、『GTO』との順位よりも、月9の過去作平均との差です。
『GTO』とはほぼ互角でしたが、『ブラックトリック』は直近5作品の月9平均7.42%には届いていません。
つまり、隣の午後10時枠との比較では健闘していても、月9自身が近年集めてきた初回視聴者数と比べれば、まだ伸びる余地があります。
同じ道路を走っている隣の車だけを見ていると、自分の速度を見失うことがあります。
『ブラックトリック』が確認すべきメーターは、『GTO』との差だけではなく、月9という枠の中でどの位置にいるかなのでしょう。

TVer反応はどう?お気に入り数とランキングを分けて分析
地上波の初回視聴率は『GTO』とほぼ互角でしたが、報道時点のTVerお気に入り登録数には大きな差がありました。
日刊ゲンダイDIGITALは、2026年7月22日時点のTVerお気に入り登録数について、『GTO』が81.9万、『ブラックトリック』が33.4万だったと報じています。
指標 ブラックトリック GTO 確認時点
初回世帯視聴率 6.2% 6.4% 2026年7月20日放送
初回個人視聴率 3.7% 3.8% 2026年7月20日放送
TVerお気に入り登録数 33.4万 81.9万 報道による7月22日時点
ただし、TVerのお気に入り登録数を、そのまま第1話を見た人の満足度と考えることはできません。
『GTO』は放送前から過去シリーズのファンを抱えており、出演者発表や復活のニュースを見た段階で登録した人もいると考えられます。
お気に入り数には、次回も見たいという意思だけでなく、放送前の期待、シリーズの知名度、出演者への関心も含まれます。
したがって、「お気に入り数が少ないから第1話の評価が低い」と因果関係を断定するのは不正確です。
その一方で、シリーズを追いかけやすい状態にした利用者の規模を示す指標ではあります。
地上波で接戦だった二つの作品に、配信サービス上では大きな差があった。この事実は、『ブラックトリック』が固定視聴者を増やすうえで無視できません。
TVer総合エピソードランキングは26位
2026年7月26日午前11時42分ごろ、TVerの「総合エピソードランキング」を確認した時点では、『ブラックトリック』第1話は26位でした。
以前に確認された14位などの順位があっても、TVerランキングは新しい番組の配信開始や視聴数によって絶えず変動します。
そのため、「14位だった」「26位に下がった」という一つの時点だけで、人気の上昇や失速を断定することはできません。
記録する場合には、少なくとも次の3点をセットにする必要があります。
- ランキング区分が「総合」か「ドラマ」か
- エピソード単位か番組単位か
- 確認した日付と時刻
今回確認したのは、TVer総合エピソードランキング、2026年7月26日午前11時42分ごろの26位です。
筆者の解釈
地上波視聴率は、放送時刻にテレビを見た人の規模を示します。
お気に入り登録数は、放送前の期待や継続して追う準備を含み、エピソードランキングは特定の時点で実際に再生されている勢いを映します。
この三つは似ているようで、測っているものが違います。
『ブラックトリック』は、初回のテレビ視聴者を集めることには一定の成功を収めました。しかし、配信上で『GTO』に並ぶほどの視聴習慣や事前期待は、まだ形成されていない可能性があります。
僕は、この差を主演俳優の人気だけで片づけるべきではないと思います。
「誰が出るのか」でテレビをつけてもらった後、「なぜ次も見るのか」を物語で渡せるか。ドラマの本当の走行距離は、そこから始まります。

『ブラックトリック』第1話の内容は?視聴率に関わる4つの要点
『ブラックトリック』の主人公は、GACKTさん演じる浦真鷲直人(うらまわし・なおと)です。
浦真鷲は敏腕弁護士でありながら、一級建築士としても活動しています。相手の心理、空間、情報を組み合わせ、時には嘘や罠を使って隠された真実を表へ引きずり出す人物です。
フジテレビは本作を、浦真鷲が「でっち上げの嘘」を武器に真実を暴くリーガルドラマと紹介しています。
視聴率分析で押さえるべき第1話の内容は、次の4点です。
- 浦真鷲は弁護士と一級建築士の二刀流
- 志田未来さん演じる麻生縁は、嘘を嫌う正攻法型の弁護士
- 浦真鷲は再現空間と心理誘導によって政治家の息子の矛盾を暴く
- 依頼人の利益に反したとして業務停止処分を受け、麻生縁と行動する形になる
第1話では、外国籍の被告・パダムが逮捕された女性死亡事件を巡り、麻生縁が冤罪の可能性を疑います。
調査によって、被害女性と関係のあった衆議院議員の息子・田島祐希が浮上しますが、浦真鷲は田島側の弁護を引き受けました。
一見すると、浦真鷲は権力者を守る側に回ったように見えます。
しかし、被害女性の部屋を再現した空間へ田島を誘導し、事件現場にいなければ語れない言葉を本人から引き出します。
浦真鷲の目的は、担当した依頼人を無条件に勝たせることではありませんでした。
嘘を守るふりをしながら、嘘をついた本人にその設計図を壊させたのです。
この結末によって、浦真鷲は弁護士として業務停止処分を受けます。麻生縁は監視役として「はかり建築設計事務所」へ入り、正反対の価値観を持つ二人の物語が動き始めました。
第1話が視聴率に与えそうな影響
視聴率記事として重要なのは、事件の細部よりも、この構造が第2話以降も視聴したい理由になるかです。
第1話には、空間を設計して相手の嘘を崩すという、他のリーガルドラマとの差別化がありました。
『HERO』の久利生公平は現場を歩き、『イチケイのカラス』の入間みちおは裁判官自ら捜査しました。
浦真鷲は、真実が姿を現す空間そのものを作ります。建築士という肩書が飾りではなく、事件解決の方法に結びついている点は強みです。
一方で、毎回同じ再現空間を用意し、相手が失言して解決するだけなら、早い段階で展開を読まれる危険もあります。
僕の胸に残ったのは、浦真鷲が勝利と引き換えに業務停止処分を受けたことでした。
正義を選ぶたび、自分の立場が少しずつ削られていく。その傷が続くなら、彼は単なる無敵の天才ではなく、見届けたくなる主人公になります。
『ブラックトリック』の今後の視聴率を左右する条件は?
第2話では初回から下がる可能性がありますが、重要なのは第3話までに下落が止まり、固定視聴者を作れるかです。
初回視聴率には、主演への興味、宣伝量、放送枠のブランド、設定の目新しさが強く反映されます。
第2話以降は、「第1話を見た人がもう一度見る価値を感じたか」という作品本体の力が数字に表れ始めます。
上昇の条件は浦真鷲の過去と縦軸
第1話では、浦真鷲がなぜ弁護士資格を危険にさらしてまで冤罪や権力者の嘘と向き合うのか、詳しい理由は明かされていません。
事件を1話ごとに解決するだけでなく、浦真鷲の過去、大物政治家・古瀬義親との関係、彼が嘘を憎みながら嘘を使う理由が少しずつ進めば、継続視聴の動機になります。
「次はどんな事件か」だけでなく、「浦真鷲とは何者なのか」という問いを育てられるかが重要です。
横ばいの条件は1話完結の分かりやすさ
配信時代でも、月曜午後9時に毎週必ずテレビの前へ戻ってもらうのは簡単ではありません。
途中の回から見ても事件の概要と結末を理解できる1話完結型は、視聴者の入り口を広く保てます。
その一方で、毎週見ている人だけが理解できる人物関係や長期的な謎を少しずつ積み重ねる必要があります。
毎話の満足感と、次回への未完成感。その両方を残せれば、数字は安定しやすくなるでしょう。
下落の条件はトリックの反復と情報の伝わりにくさ
初回放送後、GACKTさんの低く静かな話し方について、セリフが聞き取りにくかったという一部視聴者の反応が報道されました。
ここで注意したいのは、視聴者全体が同じ評価をしているわけではないことです。
低い声と抑えた演技を「浦真鷲らしい」「GACKTさんに合っている」と感じた視聴者もいます。初回について、役の雰囲気が合っているという反応も報じられています。
ただし、リーガルドラマでは証言の矛盾、証拠の意味、主人公の狙いをセリフから理解する必要があります。
重要な言葉を聞き取りにくい状態が続けば、トリックを理解するための負担が増え、ながら見の視聴者が離れる可能性はあります。
必要なのは、GACKTさんの演技を別のものへ変えることではありません。
声の音量、劇伴、効果音、周囲の登場人物との音圧差を調整し、静かな演技の魅力を保ったまま情報を届けることだと僕は考えます。
もう一つの下落要因は、浦真鷲の策が毎回成功することです。
嘘が見破られる回、味方に反対される回、正義のための嘘が別の誰かを傷つける回がなければ、主人公は次第に万能に見えてしまいます。
ステアリングを切る角度は、人生の選択に似ています。
右へ切れば誰かを救えても、左側にいた誰かを置き去りにするかもしれない。浦真鷲の正義に、その迷いと代償が描かれるほど、物語は深くなるはずです。

僕の見通しは「第3話までの維持率」が勝負
第2話では、月9初主演のGACKTさんを一度見てみようと考えた層が離れ、初回6.2%を下回る可能性があります。
初回から第2話への下落だけで失速と判断するのは早いでしょう。
本当に重要なのは、第2話で下がった後、第3話でも下落が続くのか、それとも固定視聴者が残って数字が落ち着くのかです。
- 第3話までに上昇すれば、事件や人物への口コミが新規視聴を呼んだ可能性
- 6%前後で安定すれば、固定視聴者を確保した可能性
- 下落が続けば、初回の話題が継続視聴につながらなかった可能性
配信についても、お気に入り登録数だけではなく、TVerランキングへの残り方や再生数に関する公式発表があれば、合わせて見る必要があります。
『ブラックトリック』が追いかけるべき相手は、『GTO』だけではありません。
初回を見たものの、まだ次回を生活の予定に入れていない視聴者です。
その人たちの心に「浦真鷲の次の嘘を見届けたい」という小さな火を灯せるか。初回6.2%の本当の意味は、第2話と第3話の数字が並んだとき、初めて見えてくるでしょう。
まとめ
『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』第1話は、2026年7月20日に放送され、世帯視聴率6.2%、個人視聴率3.7%を記録しました。
直前の月9『サバ缶、宇宙へ行く』の世帯6.0%は上回りましたが、直近5作品の初回世帯平均7.42%を1.22ポイント下回っています。月9基準ではやや低めですが、初回だけで成功や失敗を断定できる段階ではありません。
同日放送の『GTO』は世帯6.4%、個人3.8%で、その差は世帯0.2ポイント、個人0.1ポイントでした。地上波ではほぼ互角といえます。
一方、2026年7月22日時点として報じられたTVerお気に入り登録数は、『GTO』81.9万に対し、『ブラックトリック』33.4万でした。ただし、過去シリーズの知名度や放送前の期待も含むため、第1話の満足度だけを示す数字ではありません。
第1話では、GACKTさん演じる弁護士兼一級建築士・浦真鷲直人が、再現空間と心理誘導を使って政治家の息子の嘘を崩しました。
今後の視聴率を左右するのは、浦真鷲の過去、麻生縁との関係、毎回のトリックの変化、セリフを含む情報の伝わりやすさ、配信での継続的な反応です。
数字は作品の入口を測れますが、心に残った距離までは測れません。
僕は、浦真鷲が嘘を暴くたびに何を失うのか、その代償が描かれるほど視聴者は彼から目を離せなくなると考えています。
法廷の照明が消えた後も、彼の危うい正義が視聴者の胸に残るのか。第3話までの数字と物語を、静かに見届けたいと思います。
よくある質問
『ブラックトリック』第1話の視聴率は何%ですか?
2026年7月20日放送の第1話は、ビデオリサーチ調べ・関東地区で平均世帯視聴率6.2%、個人視聴率3.7%でした。
初回視聴率6.2%は月9として高いですか?
直前作の6.0%は上回っていますが、直近5作品の初回世帯平均7.42%を下回っています。そのため、月9としてはやや低めのスタートと考えられます。
『ブラックトリック』と『GTO』はどちらが高視聴率でしたか?
初回は『GTO』が世帯6.4%、個人3.8%で、『ブラックトリック』を世帯0.2ポイント、個人0.1ポイント上回りました。差は小さく、地上波ではほぼ互角です。
岸本 湊人(ドラマ評論家/ブログ戦略家)
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