『VIVANT』山本の正体はテントのモニター!衝撃の裏切りと壮絶な最期を振り返る

丸菱商事の社員証を持つ山本の背後にテントの紋章が浮かぶ二重生活を表した場面 国内ドラマ
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『VIVANT』山本巧の正体は、丸菱商事に潜伏し、太田梨歩を脅して誤送金に加担させたテントのモニターです。

第4話で裏切りが発覚した山本は、別班の乃木憂助と黒須駿に拘束され、情報を聞き出された後、自殺に見える形で「排除」されました。

この記事では、山本が誤送金事件で担った役割、乃木に正体を見抜かれた決め手、テントに加わった動機、最期の描写を、事実と考察に分けて整理します。

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『VIVANT』山本巧の正体は何者だった?

山本巧の正体は、丸菱商事の課長として働きながら、テントに協力していた「モニター」です。

山本を演じたのは迫田孝也さんです。

TBS公式の人物紹介では、山本について「テント・モニター」「丸菱商事・エネルギー事業部1課課長」と明記されています。TBS

つまり山本は、商社マンの肩書そのものを偽っていたわけではありません。

丸菱商事で実際に働き、乃木憂助の同期として人間関係を築きながら、その立場をテントの資金工作に利用していた人物です。

山本の二つの顔を整理すると、次のようになります。

項目 表向きの顔 隠していた顔
所属 丸菱商事 テント
役職 エネルギー事業部1課課長 日本国内で動くモニター
乃木との関係 同期で相談しやすい社員 乃木が追う組織の協力者
誤送金事件 調査に協力する社員 太田を支配した指示役
主な役割 商社業務 情報収集と資金工作

ここでいう「モニター」とは、テントの本拠地で活動する幹部とは異なります。

企業や公的機関などに一般人として入り込み、内部情報の提供、資金調達、逃亡支援などを行う潜伏協力者です。

第4話と第5話で何が判明した?

山本の裏切りに関する流れは、話数ごとに分けると理解しやすくなります。

  • 第3話:誤送金のシステム操作を行った人物が太田梨歩だと判明
  • 第4話:太田を裏から操っていた山本の正体と、乃木・黒須の別班所属が判明
  • 第4話終盤:山本が拘束され、テントに関する情報を自白
  • 第5話:TBS公式あらすじで、乃木と黒須が山本を「排除した」と整理される

第4話は、単に誤送金事件の犯人が明らかになった回ではありません。

企業犯罪を追う物語だと思われていた『VIVANT』が、別班とテントによる諜報戦へ切り替わった決定的な転換点でした。

僕が山本の正体に寒気を覚えたのは、彼が最初から分かりやすい悪役として描かれていなかったからです。

乃木の話を聞き、社内情報を教え、心配しているような顔まで見せる。

しかし、その親切には「乃木たちが真相へどこまで近づいているのか」を探る目的が重なっていました。TBSの第4話振り返りでも、山本を利用して太田発見の虚偽情報を流し、反応を確認する展開が整理されています。TBSテレビ+1

信頼は、外から壊されるよりも、内側にいる人間に利用されたときの方が深く傷つきます。

山本は『VIVANT』における「身近な裏切り」を象徴する人物だったのです。

山本は誤送金事件で何をしたのか?

山本は太田梨歩の秘密を握って脅し、丸菱商事へ入社させたうえで、送金システムを改ざんさせました。

『VIVANT』第1シーズンの発端は、丸菱商事からバルカ共和国のGFL社へ、契約額1000万ドルの10倍となる1億ドルが送られた事件です。

劇中では約130億円規模の誤送金として扱われ、担当責任者だった乃木が疑われました。TBS公式の作品ガイドでも、乃木が130億円の誤送金事件に巻き込まれたことが物語の出発点として紹介されています。TBS

送金プログラムを実際に改ざんしたのは、丸菱商事財務部の太田梨歩です。

しかし、太田が自分の思想からテントに共鳴し、自発的に資金を送ったわけではありません。

太田のもう一つの顔は、世界でもトップクラスの技術を持つ天才ハッカー「ブルーウォーカー」でした。

山本はその正体を知り、公表されたくなければ指示に従うよう圧力をかけます。

そして約2年前から太田を支配し、丸菱商事へ入社させ、その技術をテントのために使わせていました。

太田を演じた飯沼愛さんも役作りについて、太田がなぜハッキングを始めたのかに加え、2年前から山本にどのように脅されていたのかを監督と話し合ったと説明しています。TBSテレビ+1

※画像はAIによるイメージ

太田と山本のどちらが誤送金の犯人なのか?

誤送金事件を正確に理解するには、「実行者」「指示役」「上位組織」を分ける必要があります。

立場 人物・組織 劇中で確認できる役割
システム操作の実行者 太田梨歩 送金プログラムを改ざん
直接の指示役 山本巧 太田を脅し、入社と操作を強要
送金先の関係者 アリ、GFL社 テントの日本における活動と関係
上位組織 テント モニターを使って各地から資金を集める

太田は不正操作を行った実行者ではあります。

ただし、山本から長期間にわたって脅され、能力を利用されていた被支配者でもありました。

そのため、太田だけを「誤送金事件の黒幕」と表現するのは正確ではありません。

丸菱商事内部における直接の黒幕は山本です。

一方で、山本もテントの頂点に立つ人物ではありません。

1億ドルという金額を誰が決め、どのような経路で命令が下ったのかまでは、山本の自白だけでは明らかにされていません。

したがって山本は、事件全体の最高責任者というより、テントの資金工作を日本国内で実行した現場責任者と考えるのが自然です。

山本はなぜ太田を連れ去った?

公安が太田を追い始めた時点で、彼女は自宅から姿を消していました。

山本は、太田が公安に保護されれば、脅迫の事実や自分とテントの関係を供述されると考えたのでしょう。

太田はその後、手足を拘束され、点滴につながれた状態で監禁場所から発見されます。

命は助かりましたが、山本にとって太田は、守るべき仲間ではありませんでした。

能力を利用できる間は働かせ、秘密を漏らす危険が生まれれば自由を奪う。

この行動を見る限り、山本の語る社会への問題意識は、目の前の人間を踏みにじることを正当化するための言葉になっています。

僕の胸に残ったのは、大きな思想を語る人ほど正しいとは限らない、という冷たい事実でした。

どれほど立派な旗を掲げても、その足元で一人の尊厳を壊しているなら、そこに正義はありません。

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乃木はなぜ山本がモニターだと見抜いた?

決定的な手掛かりは、バルカで戦闘服姿の山本が写っていた写真です。

ジャミーンがバルカから持ってきた写真の中に、日本の丸菱商事で働いているはずの山本が写り込んでいました。

しかも、その姿は一般的な旅行者ではなく、戦闘服を着た状態でした。

乃木はこの写真を見つけ、山本がバルカとテントにつながっている可能性を確信します。

2019年にバルカで撮影された写真に山本が軍服姿で写っていたことは、第4話の展開を伝えた当時の放送記事でも確認できます。スポーツニッポン

写真だけでなく、太田をめぐる状況にも不自然な点がありました。

世界的なハッカーである太田が、偶然、巨額誤送金の舞台となる丸菱商事に入社していたとは考えにくい。

また、太田のパソコンを調べても、彼女自身がテントの思想に共鳴していたと判断できる情報は見つかりませんでした。

乃木、野崎、東条は、太田の正体を事前に知り、意図的に丸菱商事へ入社させた人物が社内にいると考えます。

その疑いと戦闘服姿の写真が結びつき、山本が浮かび上がりました。

「太田が見つかった」という情報は罠だった

乃木は丸菱商事で、太田の携帯電話が発する微弱な電波から居場所が分かり、公安が保護へ向かっているという情報を口にします。

しかし、これは山本の反応を確かめるための虚偽情報でした。

太田が公安に保護されれば、山本の関与が明るみに出ます。

その言葉を聞いた山本は明らかに動揺し、会社を飛び出しました。

迫田孝也さんへのTBS公式インタビューでは、この場面で山本の「目が泳ぐ」反応を細かく演出されたことが紹介されています。TBSテレビ

ここで区別しておきたいのは、公安と別班の動きです。

野崎たち公安は、太田の救出と山本の身柄確保を目的に、法執行機関として追跡していました。

一方の乃木は、公安が山本を動かした状況を利用し、別班員としてテントの情報を引き出そうとしていたのです。

両者は途中まで同じ山本を追っていますが、最終目的も手段も同一ではありません。

公安の捜査の裏側で、乃木が別班として独自の作戦を進めていたと整理するのが正確です。

黒須はテントの仲間を装った

逃げ始めた山本の前に現れたのが、松坂桃李さん演じる黒須駿です。

黒須は自分もテント側の人間であり、海外逃亡を支援するかのように振る舞いました。

偽造パスポートや逃走手段を用意してもらえると思った山本は、黒須を信用します。

さらに車内で、太田を監禁している場所まで明かしてしまいました。

しかし、黒須の正体はテントの協力者ではありません。

乃木と同じ別班の工作員でした。

※画像はAIによるイメージ

山本が次に意識を取り戻した場所は、海外逃亡用の飛行機ではなく格納庫でした。

そこに現れたのは、山本が頼りない同期だと思っていた乃木です。

乃木は商社マンの仮面を外し、自分が別班であることを明かします。

この瞬間に暴かれたのは、山本の正体だけではありません。

視聴者が主人公として信じていた「気弱で不器用な商社マン・乃木」という人物像も、同時に崩れました。

山本の自白で何が判明した?

乃木と黒須は山本を拘束し、自白剤を使用してテントに関する情報を聞き出しました。

第4話の公式振り返りでも、二人がモニターである山本からテントの情報を引き出した流れが説明されています。TBSテレビ

山本の自白で判明した主な内容は、次の通りです。

  • 山本自身がテントのモニターである
  • 太田梨歩がブルーウォーカーだと知っていた
  • 太田を脅し、丸菱商事へ入社させた
  • 太田に送金システムを操作させた
  • テントの手引きでバルカへ渡り、訓練を受けた
  • GFL社代表のアリがテントの上級幹部である
  • アリは日本での活動を担当していた
  • テントの最終的な標的が日本だと聞かされていた
  • 山本自身はテントのリーダーを知らない

この自白によって、誤送金事件は丸菱商事内の不正だけではなく、国際的な組織が進める資金工作の一部だったと分かります。

乃木が追っていた1億ドルは、物語の終着点ではありませんでした。

金の流れをたどった先に、テントという巨大な影が立っていたのです。

山本はなぜ日本を裏切りテントに加わった?

山本は日本社会への強い不満を抱き、自ら海外のテロ組織を調べて情報を発信したことで、テントから接触を受けました。

山本は、脅迫されて仕方なくテントに協力していたわけではありません。

本人の自白によれば、平和に慣れた日本は一度痛い目に遭った方がよいという、過激な考えを抱いていました。

山本はインターネットで国外の組織を調べ、自分の思想を発信します。

その投稿をきっかけにテントから声をかけられ、バルカへ渡って訓練を受けました。

現地で山本の世話をした人物が、GFL社代表のアリです。

山本はアリをテント内でかなり上位にいる人物だと認識していましたが、組織のリーダーまでは知らされていませんでした。

これは、山本が重要な任務を任されていた一方、テントの全貌に触れられるほどの幹部ではなかったことを意味します。

山本の思想と犯罪行為は分けて考える必要がある

社会に不満を持ち、政治や組織を批判すること自体は犯罪ではありません。

山本が越えた一線は、その不満を理由に、無関係な人間を傷つける組織へ自発的に加わったことです。

太田の秘密を握って支配し、会社から巨額の資金を流出させ、自分の正体を守るために太田を監禁した。

そこに見えるのは、社会を変えようとする責任感よりも、自分の思想のためなら他人を道具にしてよいという傲慢さです。

僕は、山本の社会批判がすべて嘘だったとは思いません。

本人なりの怒りや閉塞感は、本物だったのでしょう。

けれど、人は正しい問題意識を持っていても、間違った方法を選ぶことがあります。

進む方向を誤った信念は、アクセルを踏むほど目的地から遠ざかる車に似ています。

山本は日本を良くするためではなく、日本を傷つけることで自分の思想を証明しようとしました。

その瞬間、彼の不満は批判ではなく、暴力の理由へ変わったのです。

山本と新庄は何が違う?

山本の役割を深く理解するうえで重要なのが、同じくテントのモニターだった新庄浩太郎との比較です。

新庄は、野崎の部下として警視庁公安部に所属しながら、裏ではテントに情報を流していました。

TBS公式の第2シーズンキャスト紹介でも、新庄は公安部に所属しながらテントのモニターだった人物と説明されています。TBSテレビ+1

人物 潜伏先 テントに提供できるもの
山本巧 総合商社 資金、企業情報、人材
新庄浩太郎 警視庁公安部 捜査情報、追跡状況、逃亡支援

山本は企業の資金網へ入り込み、新庄はテントを追う公安の捜査網へ入り込んでいました。

一人は「金の入口」を押さえ、もう一人は「捜査の出口」を監視していたことになります。

※画像はAIによるイメージ

この配置から見えてくるのは、テントのモニター制度が単なるスパイの寄せ集めではないということです。

資金を動かす企業、追跡する警察、移動を支える協力者など、社会の異なる場所に人物を潜伏させ、組織全体を守る仕組みになっていました。

山本だけを逮捕しても、テントの国内ネットワークが消えるとは限りません。

誰か一人の裏切りではなく、信頼で成り立つ社会そのものに入り込む仕組みだったことが、『VIVANT』の恐ろしさです。

『VIVANT』山本の最期は自殺だった?

山本の死は自殺ではなく、乃木と黒須によって自殺に見える形に偽装された「排除」です。

この点は、映像で描かれた事実、TBS公式の表現、そこから導ける解釈を分けて考える必要があります。

区分 確認できる内容
第4話の映像 乃木と黒須が山本を橋へ連れ、首にロープをかけた状態で下へ落とす
TBS公式の表現 乃木と黒須が山本を「排除した」
第5話の展開 野崎が山本の死に違和感を持ち、乃木を調べ始める
書き手の整理 別班が山本を死亡させ、自殺として処理される状況を作った

TBS公式の第5話あらすじには、乃木が同じ別班の黒須とともに、テントのモニターである山本を「排除した」と記されています。TBS+1

公式は具体的な死因を細かく説明せず、別班の任務として「排除」という言葉を使用しています。

一方、第4話の映像では、山本が自分の意思で命を絶ったのではなく、乃木と黒須によって橋から落とされる様子が描かれました。

したがって、「山本は追い詰められて自殺した」という説明は誤りです。

なぜ山本を公安へ引き渡さなかった?

山本を司法の場で裁かず、別班が排除した直接の理由は、劇中では詳しく語られていません。

ここからは、作品の設定を踏まえた僕の考察です。

別班は、公式には存在しない自衛隊の非公認組織として描かれています。

山本を公安へ引き渡せば、乃木と黒須がどのように身柄を確保したのか、自白剤をどこから入手し、どのような権限で使用したのかまで説明しなければなりません。

別班の存在や捜査手法が表に出れば、組織の活動そのものが困難になります。

さらに、この時点では公安内部に新庄という別のモニターが潜伏していました。

山本から得た情報を公的機関へ全面的に共有すれば、その内容がテント側へ漏れる危険もあったと考えられます。

ただし、これは後の展開を含めて導ける解釈であり、乃木自身が山本を排除した理由として明言した説明ではありません。

山本の排除は正義だったのか?

山本が太田を脅し、巨額の資金工作に加担したことは許されません。

しかし、山本が重大な犯罪に関与したことと、裁判を経ずに命を奪う行為が正当化されるかどうかは、別の問題です。

『VIVANT』は、乃木を分かりやすい正義のヒーローとして描きませんでした。

任務を終えた乃木の表情には、悪人を倒した喜びも、高揚感もほとんどありません。

そこにあったのは、国家を守るという目的のため、法の外側で役割を果たす人間の静けさでした。

山本と乃木は、構造だけを見れば似ています。

二人とも丸菱商事に勤務し、秘密組織への所属を隠し、同期や上司を欺いていました。

山本はテントのモニター。

乃木は別班の工作員。

二人を分けているのは、秘密を持っていたことではありません。

隠していた力を、誰のために、どのように使ったのかです。

ただし、日本を守る乃木の行動にも、非合法な暴力という暗い部分が残ります。

山本の最期は、乃木が頼りない商社マンではなかったと明かすと同時に、彼が通常の法律や倫理だけでは測れない場所で生きていることを示しました。

※画像はAIによるイメージ

山本は第2シーズンで再登場する?

2026年8月3日時点で、山本が生存しているとする公式発表はありません。

第1シーズンでは山本の排除が明確に扱われています。

また、2025年10月に発表された第2シーズンの主要キャスト26名に、山本役の迫田孝也さんの名前は含まれていませんでした。TBS

迫田さんは2026年の『VIVANT』関連イベントに登壇し、TBSラジオ「VIVANT 悪役会議室」にも山本役として参加していますが、これは俳優として関連企画に出演しているという意味です。

TBSラジオの公式紹介でも、山本は「テント」のモニターであり、「乃木に壊された男」として扱われています。TBSラジオ ときめくときを。+2TBSラジオ ときめくときを。+2

今後、山本が映像に登場するとしても、回想、生前の記録、過去の訓練場面など、死亡設定を変えずに登場する方法はあります。

少なくとも現時点で、「実は生きていた」と判断できる公式情報はありません。

山本の裏切りは『VIVANT』で何を意味した?

山本の正体が明らかになった第4話は、誤送金編の解決回であると同時に、『VIVANT』という作品の本当の顔が現れた回です。

第1話から第3話まで、視聴者は乃木とともに130億円を追っていました。

誰が送金プログラムを改ざんしたのか。

なぜ契約額の10倍が送られたのか。

どうすれば会社の金を取り戻せるのか。

しかし、第4話で山本がモニターだと分かった瞬間、それまでの問いが一段深くなります。

重要なのは「誰が送ったか」ではなく、「誰が人間を会社の内部へ配置し、何のために金を動かしたのか」だったのです。

山本は「身近な信頼が武器になる怖さ」を示した

山本は、特殊な外見や目立つ行動で周囲を威圧する人物ではありません。

乃木と同じ会社に勤め、同期として会話し、調査にも協力していました。

だからこそ、正体が分かった後に過去の場面を振り返ると、何気ない言葉や笑顔の意味が変わります。

親しげに乃木へ近づいたのは、本当に同期を心配したからなのか。

調査へ協力したのは、事件を解決したかったからなのか。

それとも、捜査の進み具合を確認するためだったのか。

一つの真実が明らかになるだけで、それまでの記憶が別の色に塗り替えられてしまう。

山本の裏切りは、信頼が情報源にも隠れみのにもなるという、諜報戦の本質を視聴者へ伝えました。

山本の傲慢さは乃木への態度にも表れていた

ここからは僕の人物解釈です。

山本は、同期の中で出世が遅く、気弱に見える乃木を軽く見ていました。

乃木が困っていれば助言を与え、自分の方が社内事情を理解している人物として振る舞う。

その態度には同期としての親しさだけでなく、自分が乃木より優位に立っているという意識もにじんでいたように感じます。

ところが格納庫で、山本が見下していた乃木は別班員として目の前に現れます。

山本よりも高い情報収集力を持ち、山本の逃亡ルートを読み、黒須と連携して身柄を確保していた。

この瞬間、山本は逃げ道だけでなく、他人より自分が上だという思い込みまで失いました。

山本が語った大義の奥には、日本社会への怒りだけでなく、自分が評価されないことへの不満や、他人を支配することで得られる優越感もあったのではないか。

僕にはそう見えます。

ただし、山本の劣等感や支配欲が台詞で明言されたわけではありません。

乃木への態度、太田の扱い、テント内でより大きな存在になろうとした行動から読み取れる、一つの人物解釈です。

第4話で消えたのは山本だけではない

橋の上で命を落としたのは山本です。

しかし物語上、同じ夜にもう一人の人物も消えたように思います。

それは、視聴者が信じていた「少し頼りないが、誠実で善良な商社マン・乃木憂助」です。

乃木は山本の正体を暴き、テントの情報を引き出し、ためらいを見せずに任務を終えました。

山本の裏切りによって、乃木の裏の顔まで引きずり出されたのです。

敵の仮面を剥がした瞬間、主人公の仮面も剥がれる。

この二重の反転こそ、第4話が今も強く記憶に残る理由だと僕は考えます。

山本は物語から早い段階で退場しました。

それでも、誤送金事件をテントへつなぎ、太田の能力を物語へ組み込み、乃木と黒須の正体を視聴者に見せた功績は大きい。

悪役としての登場時間以上に、作品全体の進路を変えた人物でした。

まとめ|山本の正体が『VIVANT』を諜報戦へ変えた

『VIVANT』の山本巧は、丸菱商事の課長として働きながら、テントの資金工作を支援していたモニターです。

太田梨歩がブルーウォーカーであることを利用して脅し、丸菱商事へ入社させ、送金プログラムを改ざんさせました。

乃木はバルカで撮られた戦闘服姿の写真から山本を疑い、太田が発見されたという虚偽情報を流して反応を確認します。

逃走した山本は、テントの仲間を装った黒須を信用して拘束され、アリやテントの日本侵攻に関する情報を自白しました。

第4話の映像では、乃木と黒須が山本の死を自殺に見える形へ偽装し、第5話のTBS公式あらすじでは「排除」と表現されています。

山本の裏切りが重要なのは、誤送金事件の真相を明らかにしたからだけではありません。

丸菱商事の同期という最も身近な場所に敵がいたことで、『VIVANT』は企業ミステリーから、別班とテントが互いの正体を探る諜報ドラマへ変わりました。

信頼は、長い時間をかけて少しずつ積み上がります。

それでも、隠されていた一つの真実が明らかになれば、昨日までの笑顔さえ違う意味に見えてしまう。

山本の物語を振り返るたび、僕の胸には静かな警告が残ります。

敵は遠い国から、分かりやすい姿でやって来るとは限りません。

ときには同期として笑い、同じ会社の廊下を歩きながら、胸の奥では別の旗を掲げているのです。

よくある質問

『VIVANT』の山本は何者ですか?

山本巧は丸菱商事エネルギー事業部1課の課長で、裏ではテントに協力するモニターでした。乃木憂助の同期として働きながら、テントの資金工作に加担しています。

山本と太田のどちらが誤送金の犯人ですか?

送金プログラムを改ざんした実行者は太田梨歩です。ただし、太田を脅し、丸菱商事へ入社させて操作を強要した直接の指示役は山本でした。

山本は自殺したのですか?

自殺ではありません。第4話では乃木と黒須によって自殺に見える状態を作られ、第5話のTBS公式あらすじでは、山本が「排除された」と表現されています。

執筆:岸本 湊人

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